英語ができるとはどういうことか

英語ができるとはどういうことかを定義します。

英語ができる状態とは、基礎ができている状態です。この状態には、英語学習を初めて1年で到達するのが理想的です。箇条書きにします。

1.意味がわからなくとも聞き取りはできる。例えば、皆さんが広島県出身ではないとしますが、私が、「もう塩がみてた」と言ったとき、「みてた」の意味は分からないかもしれませんが、「み、て、た」と私が言ったことは分かると思います。英語の例で言いますと、例えばニュースでindictedという単語を聞いたとします。そのときに、インダイテッドという単語の意味は分からないとしても、インダイテッドと言ったこと自体はキャッチできている状態です。

これがおそらく日本人の英語学習者にとって、一番の難関であると言えます。これが突破できないと、おそらく英語のマスターは無理でしょう。

2.(上の1に関連していますが)、上に定義した意味での「聞き取り」ができるため、意味を知っている単語であれば、理解できる。

3.言いたいことを自分なりの表現で言える。これも説明がいります。例えば、「政府はその政策を却下した」という文章があったとします。「政策」とか、「却下」という単語を知らなくても、例えば、

The government said "we don't want that policy."

The government hated that.

They said no.

という具合に、自分なりの表現を使える、、、これが大切です。

4.(上の3に関連しますが)、日本語を英語に訳しているのではなく、「現実」を訳していること。これは、語学の得意な人であれば、当り前のことです。例えば、I really enjoyed the movieだと、「私はその映画を楽しみました」を訳すのではなく、その現実を英語に訳すのです。

この1,2,3,4ができていれば、英語ができると言えます。ただし、語彙や文法のレベルはその人によります。どういうことでしょうか?

私自身の例を挙げたいと思います。18歳の時に、アメリカ人の友人2人と英語で話しているところをカセットテープに録音しました。海外に出たことはありませんでしたが、上に挙げた1-2-3-4を満たしています。

ただし、当時の語彙の量は、51歳の現在の語彙の量と比べるともちろん少ないのです。ですが、1-2-3-4のマスターレベルは18歳の時も、51歳の今も変わりません。

この1-2-3-4が基礎です。

基礎がなければ、どんなに勉強しても、英語をマスターしたという感覚が起こらないことでしょう。また、語彙や文法を勉強しても忘れてしまいますので、えんえんと勉強を続けることになります。またこの基礎がないと、ネイティブが言っていることの聞き取りがずっとできない状態が続きます。

1-2-3-4ができていれば、英語は意外と簡単です。

英語では、単語の中に独立した意味があります。このことさえ気が付きにくいかもしれませんが、

I have a pen

のHaveの意味は持っているという意味で、これがどこに出てこようと変わることはありません。

I don't have a penと聞いたとしてもHAVE自体の意味は同じです。

I have a penのHAVEは「持っている」で We have a tower in the parkは「ある」だと考える人もいるかもしれませんが、それは日本語に訳そうとするとそうなるだけです。

聞き取りができていれば、haveの意味はhaveだと思う心の余裕が出てきます(英語を英語のまま理解する)。聞き取りができれば、一つ一つの単語の意味が分かれば、英語が分かるからです。

英語文法が大切だとか語彙力がいると思うのは、それ以前に、聞き取りがニガテで言っていることがさっぱり分からないために、「文法や語彙を勉強しないといけない」と思ってしまうのだと思います。

1-2-3-4の基礎ができている人は語彙はまだまだ覚える余地があるかもしれませんが、新しい語彙を聞きながら覚えていくことができます。人の顔や名前を覚えるのと同じ感覚で新しい表現を覚えていくことができます。

1-2-3-4の基礎を固めるためには、「英語喉50のメソッド」か「機関銃英語が聞きとれる」をご覧ください。

また私の現在の英語に関しては私のVOICYのチャンネルをぜひご覧下さい。

https://www.voicy.jp/channel/834




英語喉という方法を基本として、英語力をつけるためのプログラムを色々と用意しています。