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Lightning Archives T Shirts/ライトニングアーカイブス Tシャツ

一言で
ビンテージTシャツの写真集

というのが正しい評価だし、眺めながら気楽に見ることができる本であり、
細かいウンチクもありのTシャツ専門写真集

本の要旨:ビンテージTシャツの写真集(蘊蓄も学べる)

(ちなみに現在アマゾンunlimitedで無料で公開されている)

読む理由

貴重なビンテージの写真が多くあり、色々な名作、人気Tシャツを集めてくれているので、一冊でアメカジTシャツの大きなつかみができます。
アメカジビンテージの情報だったらLightningがやっぱり歴史があり面白いです。

古着ブームの昨今、
気に入って買ったTシャツの裏側にあるヒストリーに新たに気づくなど、
さらにTシャツ好きになる1冊です

実は、2019年にこの本の後継版が出版されていますが、

古い方がTシャツの作り方や、プリントの違い、首のネックの時代ごとの違いなど、作る側のディーテールも細かく書いてあるため、より細かい服の知識が付くので古い方をオススメします。

本の内容

スクリーンショット 2020-04-06 午前1.59.19

※AMAZON 中身試し読みより引用(以下同)※

Tシャツの歴史のはじまりや、細部の違いなどの情報を実際の商品と共に紹介している良書。

例えば、リバースのTシャツになぜ、ネイビーとイエローが多いのか、

そもそものスタートが30年代に米国海兵向けに作られたのが最初

で、これがモチーフとなり、
そこから、リバースTシャツの中で、ネイビーと黄色がオリジンをたどって作られているというように、
こういう、
Tシャツ生活が楽しくなる、ちょっとしたトピックが満載の一冊。


ちなみに、
海外でもこのライトニングの写真を中心としたこの手のビンテージ本シリーズは人気で、多くの愛好家と、購入者がいます。
EIJIを扱ってくれている海外のお店でもこの本を日本から輸入して販売しているお店もあるくらい人気の本です。
文字が分からなくても見ているだけで楽しい一冊という証です。


工場からの視点

1

実は掲載されている写真を見ているとよく分かるが、下のようにTシャツの縫い目が前に出てきているのが多くあるがこれは、Tシャツの斜行というものです。

スクリーンショット 2020-04-06 午前2.22.32

Tシャツの生地というのは、織物と違って縦横の糸で織るものではないので、最初から少し斜めに傾いて作られています。
それを横に伸ばして、生地の目を平行に置いてから切り取り作製すると、
洗っていく内に少しずつ斜めに戻り斜行してしまいます。
ここに、糸を撚る方向の力も加わり、さらに斜めになる力は大きくなります。

この斜行を「」ととるか、「ゆがみだ!!」と怒るかは、
Tシャツのコンセプト次第なのですが、
長年の工夫で、斜行しにくい糸や、糸の回転する方向を右巻きと左巻きを組み合わせて斜行しにくい編み方や、糸を開発したりと、
斜行に対する人類の工夫には長い歴史があります。

2

個人的には一番好きな部分として、フロッキープリントに触れてくれている点です。

スクリーンショット 2020-04-06 午前4.18.18

この本の中で、
着加工フロッキープリントとシート加工フロッキーの説明部分があり、
技法の違いを説明しながら

電着加工とシートフロッキーを比べると、電着に軍配が!

と解説してくれています。
現在、電着加工フロッキープリントは手間が多くかかるので、できる工場がほとんど残っていません。
現在大阪でも知っているだけで2社しかできません。

こんなに味があって、良い雰囲気なのですが、電着加工のフロッキープリントを使用する絶対数が少ないため絶滅の危機に瀕しています。
そして新規に電着加工フロッキープリントで参入するところは恐らくないでしょうから、一度失われてしまうともう再生はしないと思います。

味があるだけで無く、植毛の毛が抜けても、下地の糊の部分が残り、長くTシャツのデザインも残すこともできるので、長く着ていくことでさらに良い雰囲気のTシャツに育てることができるプリント技術です。
ぜひこの機会に気になる方はフロッキープリントを意識しながら見てみてください。(そして好きになってくれたら嬉しいです)

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