見出し画像

リハビリ中に新国立劇場で『初春歌舞伎』を観た記

まだ膝蓋骨骨折のリハビリ中で、階段の昇り降りが不自由な状態。
『マハーバーラタ戦記』で知った尾上菊之助さん、坂東彦三郎さんを目当てに、新国立劇場に歌舞伎を観に行ってきました。

新国立劇場のバリアフリー

正面から入ると長く大きな階段しか見当たらず。
杖も外れているので、ぱっと見何も不自由に見えない私は、スロープの場所を教えていただくほどではない!と頑張って昇り降りしました。
さすがに国立の劇場なので、案内の方に声をかければスロープ・エレベータなどあるはず、と思います。

トイレの出入り口が狭いので、人に当たらないように、松葉杖や杖の取り扱いには注意した方がよさそうです。

2階席は、座席までの段差がなかなか高く、大変。
座席間のスペースも広くないので、杖をつかないと歩行できないような状態だと、厳しいかもしれません。


令和6年初春歌舞伎公演

中村 梅枝さんに心を奪われました・・・!
全てに出ずっぱりで、しかも全てが役にしっかりハマった上で、美しく可憐!体力お化けか集中力の鬼か。

梶原平三誉石切

『マハーバーラタ戦記』にも出演されていた中村萬太郎さん、すぐにわかりました!
歌舞伎っぽい演出、シンプルなストーリー、これが江戸時代の一般教養・鎌倉物か~と楽しみました。
お目当ての、尾上菊之助さんはすっきりした正統派イケメン、坂東彦三郎さんは平家の大名らしい敵役、どちらも素敵でした。

芦屋道満大内鑑 -葛の葉-

中村梅枝さんの魅力・・・ 歌舞伎役者さんって、ここまで全てのことができないといけないの?!と驚愕しかなく、喝采喝采でした。

お芝居では中村梅枝さんの夫役を演じられている中村時蔵さんが、父子ということを後から知って、愕然としました。違和感なく夫婦の年齢に見えたんです。

河原崎権十郎さん、市村萬次郎さんも、お芝居全体の安定感・支えを感じました。既視感があったので、どこかで拝見してるのかも?

勢獅子門出初台

尾上菊五郎さんが出てきて発声しただけで空間が支配される!(宝塚的な言い方をすると)これがトップ!!という凄さを感じました。
ただ、支えなしに立つのも大変そうだったので、声が出たりできることがある分お辛いだろうな・・・と。

市村萬次郎さんの芸者さんが、まだ良さがうまく言語化できないのですが、よかった。好き。

楽しかったのが獅子舞!!アクロバティックかつ獅子の可愛い猫ちゃん感もあり。
こちらも『マハーバーラタ戦記』で活躍されていた、上村吉太郎さんなのですね!?
パンフレットにもう少し多く、配役を載せてくれると嬉しいのですけど。
どうでしょう?


休憩中のフロアに寺島しのぶさんがいらして、ご贔屓へのご挨拶??というのを初めて認識しました。
寺島しのぶさんの輝いていたこと!そこだけ発光してるようで、強さを感じる美しさでした。


近くに座っていた年配の方々(複数グループ)が、上演中もなかなかおしゃべりを止めず、居間でテレビを見ているように「〇〇さんって、××に出てた人?」「こんな話、現代だとおかしいよね」や舞台と関係のない自分たちのおしゃべりで、舞台に没入させてくれない・・・

よい場面でスマホの音は聞こえるし、せっかく良いお芝居なのにちょっとだけ残念でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?