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エイミーと猫のお父さん

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エイミーと猫のお父さんの何気ない日常を切り取ったショートストーリーです。
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エイミーの連載絵本を、1ページずつゆっくり描いていこうと思います!ではでは。

初連載『エイミーと猫のお父さん』①
おやおや、元気な歌声が聞こえてきます。
それは、小さな女の子エイミーの声。
なんで、そんなに楽しそうなの?
ああ、そうか。今日はお父さんとお出かけする日なんだね。

『エイミーと猫のお父さん』②
しばらく、散歩をしていると、
のそ、のそ、のそ、、お父さんが現れました。
「おとーさん、待ってたら、お腹すいちゃったよ!何か探しに行こ!」
お父さんはニコッと笑うと、エイミーの後について行きました。

『エイミーと猫のお父さん』③
木の実を見つけたエイミーはおおはしゃぎ。
「おとーさん、見て見て!エイミー、すごいの見つけたよ!」
お父さんは、てんとう虫に夢中でした。

『エイミーと猫のお父さん』④
エイミーとお父さんは、いつものように、ただ、ただ、森や草原を駆け回りました。
そこには、何も目的はありません。
ただ、ただ、風を感じたくて、駆け回りました。

『エイミーと猫のお父さん』⑤
「エイミーだって走れるんだ、、、もーん!!」
森の輝きさえ追いつけないスピードで二人は駆け抜けました。
目の前を、ピョンピョン走るエイミーに、お父さんは猫まっしぐら。
いつの間にか、野生の何かがあふれていました。

『エイミーと猫のお父さん』⑥
勢いあまって、浅いお池にザッパーン!
あつーい体を、キラキラお水が、癒します。
飛んだり、跳ねたり、ジャブジャブ、ジャブジャブ、
ずぶ濡れなのに、二人はずっと、はしゃいでいました。

『エイミーと猫のお父さん』⑦
お花の上で、ちょっとお休み。
体も乾いてポッカポカ。
柔らかい風が、ほど良い疲れをくすぐります。
「なんだか、眠くなっちゃった。」

『エイミーと猫のお父さん』⑧
太陽の匂いと、大きなベッドに包まれて、エイミーは眠りにつきました。
お父さんも、何か呟きながら、そっと目を閉じました。

『エイミーと猫のお父さん』⑨
目が覚めると、そこに、お父さんはいませんでした。
エイミーは大きな声で呼びました。
それでも、お父さんは現れません。
「もう、どこいったの、、、。」
エイミーは、お父さんを探しに行きました。

『エイミーと猫のお父さん』⑩
ガラガラ ガラガラ ゾロゾロ ゾロリ。
ガラガラが聞こえたら、すぐに隠れるように、お父さんが教えてくれた。
隠れていても、ドキドキが大きくなるばかり。
「こんなにドキドキしたら、聞こえちゃう。」
エイミーは心の中で言いました。

『エイミーと猫のお父さん』⑪
壁のぼりが、少し苦手なエイミー。
トカゲさんを見習って、がんばります。
エイミーには、お父さんのような爪も、トカゲさんのような大きな手もありません。
「お父さん、何かあったの?エイミーが今探してるからね。」
小さい手と足で、壁に摑まって登りました。

『エイミーと猫のお父さん』⑫
森の中を探し回っていると、大きな果物に出会いました。
「わぁ、おいしそう。でも、こんなに大きいと、エイミーだけじゃ、食べられない。」
「うん、そうだ。重そうだけど、持って帰って、お父さんと一緒に食べよう。」

『エイミーと猫のお父さん』⑬
大きな果物を、なかなか運べないでいると
「!」
後ろから、大きな大きな影がエイミーを包みました。
この森には、怖いケモノもたくさんいることをエイミーも知っていました。
探したり、運んだり、一生懸命で、危ない場所に入っていたことに気づきました。

『エイミーと猫のお父さん』⑭
「あ!いた!」
ふりむけば、そこには猫のお父さん。
「、、、夜のご飯、探してたの?」
エイミーが聞くと、お父さんは、たくさんの果物を身につけて、笑っていました。
お父さんがエイミーをずっと見守っていたことは内緒です。