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【Wine ワイン】2021 Chevalier de Caylus Chardonnay シュヴァリエ・ド・カイユス・シャルドネ

【Wine ワイン】2021 Chevalier de Caylus Chardonnay シュヴァリエ・ド・カイユス・シャルドネ

南仏の野暮ったさは否めないシャルドネだが、豊かな果実味と酸、程よいビターな余韻が口内をリセット

楽天
https://a.r10.to/hMVNCf

■Producer (生産者)
- Alma Cersius

■Region / Country(地域 / 生産国)
- Pays doc / France

■Variety (葡萄品種)
- Chardonnay

■Pairing (ペアリング)
- Brandade de Morue ブランダード・モリュ(鱈とジャガイモのピュレ)

■生産地
■Languedoc-Roussillon ラングドック・ルーション地方

県名
⁃ Gard(ガール)
⁃ Hérault(エロー)
⁃ Aude(オード)
⁃ Pyrénées-Orientales(ピレネー・オリエンタル)
⁃ Lozère(ロゼール)

■プロフィール
 フランス南部、地中海沿岸のワイン産地。プロヴァンス地方とはローヌ川を境に西隣となっている。ガール、エロー、オード、ピレネー・オリエンタル、それにロゼールの5県が従来のラングドック・ルーション地方だが、ロゼールにはほとんどブドウ畑がない(2020年の統計でわずか12haのみ)。またガール県のA.O.C.ワインはその大部分がコート・デュ・ローヌ地方に属している。今日では、ミディ・ピレネー地域圏(ワイン生産地における南西はフランス地方。昔はオー・ラングドックと呼ばれた)と統合され、オクシタニー地域圏を形成している。
 もともとラングドック・ルーション地方自体がラングドックとルーションの合併であり、ルーションは1659年のピレネー条約でカタルーニャ君主国からフランス王国に割譲された。従って、ラングドックがその名前のとおり、フランス語の南部方言であるオック語が話される地方である一方、ルーションは日常的にカタルーニャ語を話す人々がいまだ多い。急速にA.O.C.が増えているが、それでもI.G.P.ワインの生産量がこの地方全体の70%以上を占め、さらにそれはフランスの全I.G.P.ワインの80%に相当する。またルーションを中心に、V.D.N.=天然甘ロワインの生産も少なくない。


■歴史
 ラングドック地方はアルビジョワ十字軍の勝利によって、13世紀にフランス王国に編入され、ルーション地方は17世紀にフランス王領となった。
 紀元前2世紀にローヌ川西岸の地がローマの属州ナルボネンシスとなる前から、この地でブドウ栽培が行われていたことが古文書により判明している。
 かつては水代わりに飲まれる低廉な大量生産ワインの供給地であったが、そのような消費形態の衰退に伴い、80年代から品質の追求に舵を切った。I.G.P.の前身であるヴァン・ド・ペイにおいて、カベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネなど国際的な品種を用いたヴァン・ド・セパージュ(ヴァラエタルワイン)の普及に努め、フィトゥー、サン・シニアン、ミネルヴォワ、コルビエールといった産地が、次々とA.O.C.を取得したのも80年代のことであった。

■文化
 ラングドックにはガールの水道橋(ポン・デュ・ガール)やニームの円形闘技場など、古代ローマの遺跡が数多く存在する。
 またカルカッソンスの城塞都市もガロ・ローマン期に建てられ、中世になって拡張された。そのころ、カルカッソンヌはキリスト教の異端カタリ派の巣窟であったが、アルビジョワ十字軍によってカタリ派は追放され、最終的にラングドックはフランス王国に帰属する。この城塞都市は1997年、「歴史的城塞都市カルカッソンヌ」として、ユネスコの世界遺産に登録された。
 一方、ルーションはかつてカタルーニャの一部であったため、現在もその文化が色濃く残っている。中心都市のペルピニャンでは、カタルーニャの守護聖人サン・ジョルディの祭りが開催され、カタルーニャの伝統舞踊サルダナも踊られる。

■経済
 ラングドック・ルーションのワイン生産量はフランス全体の40%を占め、ブドウ栽培がこの地方における第一次産業の柱となっている。またモンぺリエには農業工学分野の最高学府、SupAgroがあり、ブドウ栽培やワイン醸造の調査研究が行われている。
 そのほか、地中海における第2の商業港セートを抱え、造船や石油精製などの産業のほか、天然ガスやウランの採掘も行われている。
 観光も古くからこの地方の主要産業の1つであり、特に地中海沿岸には海水浴に訪れる人々が多い。

■気候風土
 プロヴァンス地方同様、その大部分が典型的な地中海性気候で、冬は穏やか、夏は暑く乾燥し、雨はほとんど降らず、降っても冬に集中する。またトラモンタンと呼ばれる乾いた冷たい風により、ブドウ畑は過度の暑さから守られると同時に乾燥し、病害のリスクが少ない。西部では海洋性気候の影響もみられる。
 産地が広範囲に及ぶため、多様な土壌をもつ。一般的に海沿いの地域は砂質、石灰質、あるいは粘土質で、山側の地域はシスト(結晶片岩)、泥灰岩、または玉砂利などである。
 恵まれた気候のお陰で、有機栽培を実践しているブドウ畑が多く、ラングドックワイン委員会(CIVL)の統計によれば、約22,000haの面積で有機栽培が実践され、これはフランスで有機栽培をしている全ブドウ畑の3分の1、全世界の有機ブドウ畑の7%に相当するという。

■ワイン生産量
(出典:関戦期局〈DGDDI〉統計2018年度ガール側、エロー県、オード県、ピレネー・オリエンタル県、ロゼール県の合計)

ワイン生産量11,549,905hℓ
(うちA.O.C.ワイン生産量1,484,405hℓ/白20%、赤60%、ロゼ20%:I.G.P.ワイン生産量9,126,222hℓ)

ブドウ栽培面積197,606ha
(うちA.O.C.ワインの面積46,177ha:I.G.P.ワインの面積142,153ha)
注:ガール県で生産されるA.O.C.ワインの大部分はコート・デュ・ローヌ地方に属するため、ガール県についてはI.G.P.ワインの栽培面積と生産量のみ加えている。

■主要ブドウ品種
[白ブドウ]
Grenache Blanc グルナッシュ・ブラン
Bourboulenc ブールブーラン
Piquepoul ピックプール
Clairette クレレット
Vermentino ヴェルメンティーノ
Marsanne マルサンヌ
Roussanne ルーサンヌ
Chardonnay シャルドネ
Maccabeu (Macabéo) マカブー (マカベオ)
Muscat Blanc à Petits Grains ミュスカ・ブラン・ア・プティ・グラン
Muscat d'Alexandrie ミュスカ・ダレクサンドリー

[黒ブドウ]
Grenache グルナッシュ
Mourvédre ムールヴュードル
Syrah シラー
Carignan カリニャン
Cinsault サンソー
Morrastel モラステル(Monastell(=Mourvèdre)とは別の品種)
Lledoner Pelut ルドネール・ペリュ(Lladoner Pelut ラドネール・ぺリュとも。スペインのGarnacha Peluda(ガルナチャ・ペルーダ)と同一)

■地方料理と食材
Brandade de Morue ブランダード・モリュ(鱈とジャガイモのピュレ)
Cassoulet カスーレ(カルカッソンヌやカステルノダリー名物の白インゲン豆の煮込み。鴨のコンフィや豚足など、地方により加える具材が異なる)
Gardianne de Taureau ガルディアンヌ・ド・トロー(カマルグ名物の雄牛の煮込み)
Olives de Nimes オリーヴ・ド・ニーム(1995年にA.O.C.を取得したオリーヴ。オリーヴオイルも2007年にA.O.C.を取得している)
Pélardon ペラルドン(A.O.P.チーズ、山羊乳、シェーヴル、メダル形)

■主要なA.O.C.ワイン
ラングドック全域のA.O.C.

Languedoc ラングドック(白、赤、ロゼ)
 エロー、オード、ピレネー・オリエンタル県の大部分とガール県の一部を含む、ラングドック・ルーション地方の地方名A.O.C.。1985年にA.O.C.を取得したCoteaux du Languedoc コトー・デュ・ラングドックが、2007年に呼称を変更したものであり、2017年5月3日の出荷分まで旧呼称を使うことも許されていた。その面積およそ10,000ha、年産400,000hℓに相当する。赤の主要品種はグルナッシュ、ルドネール・ぺリュ、ムールヴェードル、シラー、補助品種にカリニャン、サンソー、クーノワーズ、グルナッシュ・グリ、モラステル、ピックプール・ノワール、リヴェレンク、テレ・ノワール。白の主要品種はブールブーラン、クレレット、グルナッシュ・ブラン、マルサンス、ピックプール、ルーサンヌ、トゥルバ、ヴェルメンティーノ、補助品種としてカリニャン・ブラン、マカブー、テレ・ブラン、ヴィオニエ。ロゼは赤と同じ主要品種に、補助品種として赤用の補助品種と白用のすべての品種が認められている。醸造における品種構成の規定は次のとおり。赤は少なくとも2品種以上をブレンドし、そのうちの1つは主要品種から。1品種のみが80%を超えてはならず、グルナッシュ、ルドネール・ペリュ、ムールヴェードル、シラーは、単一もしくは合わせて全体の40%以上使用し、カリニャン・ノワールとサンソーを除く補助品種は全体の30%以下でなければならない。ロゼの場合、別に醸造する白品種を除き、少なくとも2品種をブレンドし、そのうちの1品種は主要品種であること。ほかの規定は赤に準じる。白は少なくとも2つの主要品種を使用。1つの品種が全体の80%を超えてはならない。主要品種が全体の50%以上を占めること。
 なお、2019年12月の改正により、以下の品種も認められることになった。赤にはアギオルギティコ、カラブレーゼ、マルスラン、ロゼにはカリニャン・グリ、クレーレット・ローズ、マルスラン、ピックプール・グリ、リヴェレンク・ブラン、リヴェレンク・グリ、テレ・グリ、白にはグルナッシュ・グリ、ミュスカ・ア・プティ・グラン・ブラン、アシルティコ、カリニャン・グリ、クレーレット・ローズ、ピックプール・グリ、リヴェレンク・ブラン、リヴェレンク・グリ、テレ・グリ。いずれも補助品種として作付けで5%以下、醸造で10%以下と義務付けられている(白のミュスカ・ア・プティ・グラン・ブランのみ醸造でも5%以下)。赤とロゼにおいては新酒の場合、「Primeur プリムール」または「Nouveau ヌーヴォー」の表示を添えることが許されている。また、以下の11の地理的名称が、一定条件のもとで認められている。

Languedoc Cabrieres カブリエール(赤、ロゼ)
 エロー県のカブリエール村にのみ与えられた地理的名称で、地理的名称付きA.O.C.ラングドックの中では唯一ロゼも認められている。
 北にテラス・デュ・ラルザック、南にぺズナスがあり、ピック・ド・ヴィスーという標高480mの小山の周囲に300haのほどのブドウ畑が広がる。
 赤の主要品種はグルナッシュとシラー、補助品種はカリニャン、サンソー、モラステル、ムールヴェードル。醸造において主要品種は2つとも使用し、合わせて全体の50%以上。ただし1品種のみが全体の65%を超えてはならない。カリニャン、サンソー、ムールヴェードル以外の補助品種は全体の20%以下。ロゼの主要品種はサンソーとグルナッシュ、補助品種にブールブーラン、カリニャン、クレレット、グルナッシュ・ブラン、マルサンヌ、モラステル、ムールヴェードル、ルーサンヌ、シラー、テレ・ブラン、ヴェルメンティーノ、ヴィオニエ。ロゼの醸造でも主要品種を2つとも使用し、サンソーは全体の30%以上、グルナッシュは20%以上含むこと。1品種のみで全体の65%を超えてはならず、補助品種のシラーとムールヴェードルは合わせて35%以下、他の補助品種は10%以下となること。

Languedoc Grés de Montpellier グレ・ド・モンペリエ(赤)
 モンペリエ市の周囲、およそ1,000haに認められた地理的名称。エロー県の46市町村に広がり、西はエロー渓谷、東はガール県境、北はピック・サン・ルー、南は海岸線まで。同じく地理的名称付きA.O.C.ラングドックの「ラメジャネル」「サン・クリストル」「サン・ドレゼリー」「サン・ジョルジュ・ドルク」の認定地域を含んでいる。名称の「グレ」は地質を表すが、Grès=砂岩ではなくGrés=石の多い土地という意味。
 主要品種はグルナッシュ、ムールヴェードル、シラー、補助品種はカリニャン、サンソー、モラステル。醸造においては少なくとも2品種以上を用い、そのうちの1つは主要品種であること。また主要品種の合計が全体の50%以上であること。ただし1品種のみで80%を超えてはならない。

Languedoc La Méjanelle ラ・メジャネル(赤)
 モンペリエの市街地域に複雑に散らばるエロー県の4市町村、カステルノー・ル・レズ、モーギオ、モンペリエ、サントネスを対象とする地理的名称。テラス状のブドウ畑で土壌は玉砂利混じりの赤い粘土である。
 主要品種はグルナッシュ、ムールヴェードル、シラー、補助品種はカリニャン、サンソー、モラステルで、醸造においては2品種以上を用い、そのうちの1品種は主要品種であること。主要品種で全体の50%以上を占めなければならず、ただし1品種のみで70%を超えてはならない。またグルナッシュの比率は全体の30%以上。

Languedoc Montpeyroux モンペイルー(赤)
 モンペリエの北西40km、ラルザック山の支脈を背にした地域でエロー県の2カ村、モンペイルーとアルボラスを対象とする地理的名称。地理的にはテラス・デュ・ラルザックA.O.C.の中に含まれる。土壌は様々だが、粘土石灰質が基本。主要品種はグルナッシュ、ムールヴェードル、シラー、補助品種はカリニャンとサンソー。醸造においては少なくとも3品種を用い、そのうちの1つは主要品種であること。1品種のみで70%を超えてはならず、主要品種の合計は全体の40%以上。

Languedoc Pézenas ペズナス(赤)
 ベジエの北東、エロー川を東の境とし、北はモンターニュ・ノワールに守られ、南西はビテロワまで、ペズナスなどエロー県の15カ村で構成される地理的名称。この中にはA.O.C.ラングドック・カブリエールもすっぽり収まっている。土壌は多様だが、基本的にはシスト、石灰質、沖積土の3タイプに分かれる。
 主要品種はグルナッシュ、ムールヴェードル、シラー、補助品種はカリニャンとサンソー。醸造においては主要品種の合計が全体の70%以上を占めるとともに、そのなかの1品種が75%以上であってはならない。ムールヴェードルとシラーを単独、または合わせて20%以上含み、カリニャンをブレンドする場合はグルナッシュを20%以上含むこと。

Languedoc Quatourze カトゥルズ(赤)
 オード県のナルボンヌ市に含まれる小字、カトゥルズ周辺に認められた地理的名称。かつてのV.D.Q.S.カトゥルズである。白い石英と固い砂岩からなる玉砂利を土壌とする、テラス状のブドウ畑。
 主要品種はグルナッシュ、ムールヴェードル、シラー、補助品種はカリニャン、サンソー、ルドネール・ペリュ。醸造においては2品種以上を用い、1品種のみで全体の70%を超えてはならない。主要品種の合計は全体の60%以上であること。

Languedoc Saint-Christol サン・クリストル(赤)
 エロー県のサン・クリストル村に認められた地理的名称で、かつてのV.D.Q.S.サン・クリストルに相当し、A.O.C.ラングドック・グレ・ド・モンペリエの東端に当たる。土壌は玉砂利のテラス。主要品種はグルナッシュ、ムールヴェードル、シラー。補助品種はカリニャン、サンソー、クーノワーズ、モラステル、ピックプール・ノワール。少なくとも3品種を使用し、そのうち2つは主要品種であること。また主要品種の合計が全体の50%を占める一方、1品種のみで65%以上を超えてはならない。

Languedoc Saint-Drézéry サン・ドレゼリー(赤)
 モンペリエから25km、A.O.C.ラングドック・グレ・ド・モンぺリエの東端に位置する、エロー県のサン・ドレゼリー村に認められた地理的名称。石灰岩を基盤とした土壌。主要品種はグルナッシュ、ムールヴェードル、シラー、補助品種はカリニャンとサンソー。醸造においては少なくとも2つ以上の主要品種を含み、その合計は全体の50%以上。シラーは必ず加えなければならず、1品種のみで全体の80%を超えてはならない。

Languedoc Saint-Georges-d'Orques サン・ジョルジュ・ドルク(赤)
 モンペリエの西5kmに位置する、エロー県の5カ村、ジュヴィニャック、ラヴェリュス、ミュルヴィエル・レ・モンペリエ、ピニャン、サン・ジョルジュ・ドルクからなる地理的名称。A.O.C.ラングドック・グレ・ド・モンペリエの中心部に当たる。北西部は小高い石灰質の台地で、南東にいくほど標高の低い平地となる。
 主要品種はグルナッシュ、ムールヴェードル、シラー、補助品種はカリニャンとサンソー。少なくとも2つ以上の主要品種を用い、主要品種の合計は60%以上。1つの品種のみで全体の80%を超えてはならない。

Languedoc Saint-Saturnin サン・サテュルナン(赤)
 A.O.C.ラングドック・モンペイルーの西に隣接し、エロー県の4カ村、アルボラス、ジョンキエール、サン・ギロー、サン・サテュルナン・ド・リュシアンからなる地理的名称。ここもまた地理的にはA.O.C.テラス・デュ・ラルザックの中に含まれる。土壌は石灰質で、北西から強い風が吹く。主要品種はグルナッシュ、ムールヴェードル、シラー、補助品種はカリニャンとサンソー。醸造においては少なくとも3つの品種を使用し、そのうち2つは主要品種であること。主要品種の合計が全体の40%以上を占める一方、1品種のみで70%を超えてはならない。

Languedoc Sommieres ソミエール(赤)
 A.O.C.ラングドックの北東端に位置し、全体がガール県に含まれる。石灰質の母岩上に小石が転がる土壌のほか、泥灰質土壌やシレックス混じりの粘土質土壌もみられる。主要品種はグルナッシュ、ムールヴェードル、シラー、補助品種はカリニャンとサンソー。醸造においては2つ以上の主要品種を使用し、主要品種の合計は全体の50%以上。1品種のみで80%を超えてはならない。


■エロー県のA.O.C.

Pic-Saint-Loup ピック・サン・ルー(赤、ロゼ)
 2017年に地理的名称付きのラングドックから独立したA.O.C.。モンペリエの北、セヴェンヌ山脈の麓に広がり、エロー県の15カ村とガール県の2カ村に認められている。土壌は石灰岩、苦灰岩、小石、泥灰岩など多様。赤の主要品種はシラー、グルナッシュ、ムールヴェードル、補助品種はサンソー、カリニャン、クーノワーズ、モラステル。ロゼは補助品種としてカリニャンに代わってグルナッシュ・グリが認められている。赤の醸造においては少なくとも2品種以上を含み、そのうちの1つは主要品種であるにと。シラーを全体の50%以上用い、補助品種は10%以下に止めなければならない。ロゼの醸造では少なくとも1つの主要品種を含み、2品種以上をブレンド。主要品種の合計が50%を超える一方、サンソーを除く他の補助品種は10%以下。サンソーは30%以下とする。

Terrasses du Larzac テラス・デュ・ラルザック(赤)
 2014年に地理的名称付きのラングドックA.O.C.から独立した産地。モンペリエの北西に位置する山間の地域で、昼夜の寒暖差が20度以上に達することがある。
 主要品種はグルナッシュ、ムールヴェードル、シラー、カリニャン。補助品種にサンソー、クーノワーズ、ルドネール・ペリュ、モラステル、テレ・ノワール。酸造においては少なくとも3品種を用い、そのうち2つ以上は主要品種から。主要品種の合計は75%以上、ただし1品種のみで全体の70%を超えてはならず、カリニャンは最大50%、サンソーは25%以下、それ以外の補助品種は合わせて10%以下という規定がある。

Clairette du Languedoc クレレット・デュ・ラングドック(白、VDL、ランシオ)
 ペズナスの北、エロー県の11カ村に認められた、クレレットのみを用いて造られる白ワインのA.O.C.。辛口のほか、モワルー(甘口)、ヴァン・ド・リキュール及びランシオがある。この地域は粘土や砂とともに固まった石英、シレックス、石灰岩などの小石が土壌を形成しており、北部ではシストが露出している。なお、A.O.C.にはブドウが収穫された村の名前を付記することができる。

Picpoul de Pinet ピックプール・ド・ピネ(白)
 トー湖の北に位置するエロー県の6カ村、カステルノー・ド・ゲール、フロレンサック、メーズ、モンタニャック、ピネ、ポメロールに認められたA.O.C.。2013年にA.O.C.ラングドック・ピックプール・ド・ピネから独立した。ピックプール100%から造られる辛ロ白の産地で、土境はおおむね石灰質。

Faugères フォジェール(白、赤、ロゼ)
 1982年、サンシニアンとともにエロー県で最初にA.O.C.昇格を果たした産地。シスト土壌を特徴とし、ペジエの北に位置するエロー県の7カ村、オーティニャック、カブルロール、コーシニョジュール、フォジェール、フォス、ローランス、ロックセルに認められている。      
 赤とロゼは、主要品種としてグルナッシュ、ルドネール・ペリュ、ムールヴェードル、シラー、補助品種にカリニャン、付帯品種にサンソーが認められている。醸造においては2品種以上を用い、そのうち少なくとも1つは主要品種。1品種が全体の80%を超えてはならない。ルドネール・ペリュを除く5品種が全体の50%以上を占めること。
 白の主要品種はグルナッシュ・ブラン、マルサンヌ、ルーサンヌ、ヴェルメンティーノ、補助品種にクレレットとヴィオニエ。醸造においては、ルーサンヌを必ず含み、主要品種を2つ以上使うこと。主要品種の合計が全体の50%を占めなければならない。

Saint-Chinian サンシニアン(白、赤、ロゼ)
 ベジエの北西、A.O.C.フォジェールの西に位置し、背後にはカルー山とレスピヌーズ山がそびえる地域で、エロー県の20カ村に認められたA.O.C.。1982年にV.D.Q.S.からA.O.C.に昇格後、2004年に2つの地理的名称が認められた(赤のみ)。土壌は北部と南部で異なり、北部がシスト、南部が石灰質となっている。
 赤とロゼの主要品種はグルナッシュ、ルドネール・ペリュ、ムールヴェードル、シラー、補助品種にカリニャンとサンソー。醸造においては主要品種を含む2品種以上を用い、主要品種の合計が全体の50%を占めること。白の主要品種はグルナッシュ・ブラン、マルサンヌ、ルーサンヌ、ヴェルメンティーノ、補助品種はカリニャン・ブラン、クレレット、ヴィオニエ。醸造においてはグルナッシュ・ブランを必ず含み、2品種以上を用いること。また主要品種の合計が全体の50%を占めなければならない。
 地理的名称付きサンシニアンA.O.C.は次の2つ。最低果汁糖度や最大収量などの規定が、通常のA.O.C.サンシニアンよりも厳しい。

Saint-Chinian Berlou サンシニアン・ベルルー(赤)
 ベルルー、セスノン、プラド・シュール・ヴェルナゾーブル、ロックブラン、ヴューサンのエロー県5カ村にまたがる、シスト土壌の南向き斜面。主要品種はグルナッシュ、ムールヴェードル、シラー、補助品種にカリニャン。醸造においては必ず2品種以上を用い、主要品種の合計が全体の40%を占めること。カリニャンは全体の10%以下に止めなければならない。

Saint-Chinian Roquebrun サンシニアン・ロックブラン(赤)
 セスノン、ロックブラン、サン・ナゼール・ド・ラダレス、ヴューサンのエロー県4カ村にまたがるシスト土壌の土地。主要品種はグルナッシュとシラー、補助品種はカリニャンとムールヴェードル。醸造においては必ず2品種以上を用い、主要品種の合計が全体の50%以上を占めること。

Muscat de Lunel ミュスカ・ド・リュネル(V.D.N.白)
 1943年、モンペリエとニームの間に位置するエロー県の4カ村、リュネル、リュネル・ヴィエル、サテュラルグ、ヴェラルグに認められた、ミュスカ・ブラン・ア・プティ・グラン100%の天然甘ロワイン。新酒については「Muscat de Noël ミュスカ・ド・ノエル」と付記することも可能。

Muscat de Mireval ミルヴァル(V.D.N.白)
 1959年、ヴィック・ラ・ガルディオール湖畔に位置する、エロー県のミルヴァル村とヴィック・ラ・ガルディオール村に認められた、ミュスカ・ブラン・ア・プティ・グラン100%の天然甘ロワイン。

Muscat de Frontignan ミュスカ・ド・フロンティニャン(V.D.N.白、V.D.L.白)
 1936年、トー湖とヴィック・ラ・ガルディオール湖の間に位置するエロー県のフロンティニャンとヴィック・ラ・ガルディオールの2カ村に認められた、ミュスカ・ブラン・ア・プティ・グラン100%の天然甘ロワイン。新酒については「Muscat de Noël ミュスカ・ド・ノエル」と付記することも可能。発酵前にアルコール添加するV.D.L.(ヴァン・ド・リクール)も認められている。
 なお、「Frontignan フロンティニャン」または「Vin de Frontignan ヴァン・ド・フロンティニャン」の表記も可能である。

Muscat de Saint-Jean-de-Minervois ミュスカ・ド・サン・ジャン・ド・ミネルヴォワ(V.D.N.白)
 1949年、エロー県のサン・ジャン・ド・ミネルヴォワ村のみに認められた、ミュスカ・ブラン・ア・プティ・グラン100%の天然甘ロワイン。ラングドック地方のV.D.N.で唯一山側に位置する。新酒については「Muscat deNoēl ミュスカ・ド・ノエル 」と付記することも可能。


■エロー県とオード県にまたがるA.O.C.

Minervois ミネルヴォワ(白、赤、ロゼ)
 1985年に認定されたA.O.C.。南はミィディ運河、北はノワール山塊、東はナルボンヌの北から西はカルカッソンヌ近郊まで広がり、オード県の45カ村とエロー県の16カ村に認められている。ノワール山塊から流れる河川により段丘が生じ、小石、砂岩、シスト、石灰岩など様々な土壌がみられる。赤の主要品種はグルナッシュ、ルドネール・ぺリュ、シラー、ムールヴェードル、補助品種はカリニャン、サンソー、ピックプールノワール、リヴェレンク、テレ・ノワール、白の主要品種はブールブーラン、グルナッシュ・ブラン、マカブー、マルサンヌ、ルーサンヌ、ヴェルメンティーノ、補助品種はクレレット、ミュスカ・ア・プティ・グラン、ピックプール・ブラン、テレ・ブラン。ロゼの主要品種は赤と同一、補助品種は赤の補助品種にミュスカを除いた白の全品種を足したもの。
 醸造過程での品種構成は以下のとおり。赤は少なくとも2品種を使用し、そのうちの1つは主要品種。カリニャン、サンソー、グルナッシュ、ムールヴェードル、シラーの合計は50%以上。1品種のみで80%を超えてはならない。白は主要品種の合計が80%以上。ミュスカの比率は全体の10%以下。ロゼは赤の規定に加え、白品種は10%以下。

Minervois La Livinière ミネルヴォワ・ラ・リヴィニエール(赤)
 1999年にミネルヴォワから独立した上位A.O.C.で赤のみ。ラ・リヴィニエール村を中心とするエロー県5カ村、オード県1カ村に認められている。台地の部分は固い石灰岩と石灰がちの泥灰岩の混合土壌、斜面は砂岩混じりの泥灰質土壌や砂岩質土壌。
 主要品種はグルナッシュ、ルドネール・ペリュ、ムールヴェードル、シラー、補助品種はカリニャン、サンソー、ピックプール・ノワール、リヴェレンク、テレ・ノワール。醸造においては最低2品種を用い、主要品種の合計は全体の40%以上、カリニャン、サンソー、グルナッシュ、ムールヴェードル、シラーの合計が80%以上でなければならない。最大収量はA.O.C.ミネルヴォワの48hℓ/haに対して42hlℓ/haとより厳しい。


オード県のA.O.C.

La Clape ラ・クラープ(白、赤)
 2015年にA.O.C.ラングドック・ラ・クラープから独立したA.O.C.。ナルボンヌ の東の海岸線に位置し、ナルボンヌを含むオード県の6市町村に認められている。角の尖った平たい石、酸化鉄を含む赤土、灰色泥灰岩や黄色泥灰岩、赤い砂岩や緑の砂岩など、土壌は多様。赤の主要品種はグルナッシュ、ムールヴェードル、シラー、補助品種はカリニャン、サンソー。醸造においては少なくとも2つの主要品種を用い、主要品種の合計が全体の50%を占めること。1品種のみで全体の70%を超えてはならない。白の主要品種はブールブーラン、クレレット、グルナッシュ・ブラン、ピックプール、ルーサンヌ、ヴェルメンティーノ、補助品種はマカブー、テレ・ブラン、ヴィオニエ。醸造においては最低2つの主要品種を用い、主要品種の合計が全体の50%を占めること。ブールブーランは全体の30%以上、ヴィオニエは10%以下。1品種のみで80%を超えてはならない。

Corbieres コルビエール(白、赤、ロゼ)
 ナルボンヌからカルカッソンヌまでの広大な地域に広がり、1985年、オード県の87カ村に認められたA.O.C.。栽培面積が10,000haを超えるため、土壌はシスト、砂岩、石灰岩、泥灰岩など多様。気候はおおむね地中海性だが、西側は大西洋の影響をいくぶん受ける。
 赤の主要品種はカリニャン、グルナッシュ、ルドネール・ペリュ、ムールヴェードル、シラー、補助品種にサンソー、グルナッシュ・グリ、ピックプール・ノワール、テレ・ノワール、マルスラン。
 白の主要品種はブールブーラン、グルナッシュ・ブラン、マカブー、マルサンヌ、ルーサンヌ、ヴェルメンティーノ、補助品種はカリニャン・ブラン、クレレット、ミュスカ・ア・プティ・グラン、ピックプール、テレ・ブラン、ヴィオニエ。
 ロゼの主要品種は赤のそれにサンソーを加え、補助品種は白用の全品種にピックプール・ノワールとテレ・ノワールを加えたもの。
 赤の醸造においては2品種以上を用い、必ず主要品種を1つは含むこと。主要品種の合計は全体の40%以上を占める。白も2品種以上を用い、主要品種が必ず1つは含まれること。主要品種の合計は全体の40%以上。ロゼは個別に醸造された白品種を除き、少なくとも2品種以上を用い、必ず主要品種を1つは含まねばならず、主要品種の合計は全体の40%。赤、ロゼ、白いずれも1品種のみで全体の80%を超えてはならない。

Corbieres Boutenac コルビエール・ブートナック(赤)
 2005年にコルビエールから上位A.O.C.として独立。ブートナック村をはじめとするオード県の10カ村を対象とし、赤のみ認められている。土壌の大部分は中新世のモラスで構成され、玉砂利が多く、水はけに優れる。主要品種はグルナッシュとムールヴェードル、補助品種はカリニャン、付帯品種はシラーだが、補助品種であるカリニャンの作付け比率が30〜50%と規定されており、カリニャンがこのA.O.C.の大きな特徴を成している。醸造においてはカリニャン、グルナッシュ、ムールヴェードルで全体の70%以上を占め、1品種のみで80%を超えてはならない。

Fitou フィトゥー(赤)
 1948年にA.O.C.を取得した、ラングドックでも古い歴史をもつワイン産地。フィトゥー村をはじめオード県の9カ村に認められているが、興味深いことにコルビエールA.O.C.の一部を間に挟み、沿岸部と内陸部の2つに地域が分散している。ラングドックでは最南端の産地で、これより南はルーション(ピレネー・オリエンタル県)となる。土壌が多岐にわたるうえ、沿岸部と内陸部では気候も異なり、多様なテロワールを構成している。主要品種はカリニャンとグルナッシュ、補助品種はムールヴェードルとシラー。少なくとも1つの主要品種を含み、2つ以上の品種を用いなければならないー方、1品種のみで全体の80%を超えてはならない。

Cabardes カバルデス(赤、ロゼ)
 カルカッソンヌの北西に位置し、1999年、オード県の18カ村に認められたA.O.C.。大西洋からの風と地中海からの風との交差点にあり、品種構成もボルドー系(大西洋)と南仏系(地中海)の融合となっている。土壌的には、斜面は石灰質の小石で覆われ、高地に上がると花尚岩、シスト、片麻岩などが現れる。主要品種はカベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、グルナッシュ、メルロ、シラー。補助品種はサンソー、コット、フェール。醸造においてはカベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロを単独または合計で40%以上、グルナッシュとシラーを単独または合計で40%以上用いなければならない。

Malepère マルペール(赤、ロゼ)
 2007年にV.D.Q.S.コート・ド・マルペールから昇格した、オード県の39カ村を対象とするA.O.C.。カルカッソンヌの西、ミディ運河を挟んでA.O.C.カバルデスの南西に位置し、その南にはA.O.C.リムーが控えている。丘の斜面は粘土石灰質、砂利質の段丘や砂岩質の土壌もみられる。ここも大西洋と地中海双方の影響を受ける。赤の主要品種はメルロ。補助品種にカベルネ・フランとコット、付帯品種にカベルネ・ソーヴィニヨン、サンソー、グルナッシュ、ルドネール・ペリュ。醸造では少なくとも2品種以上を用い、メルロを40%以上含むこと。補助品種は合計または単独で20%以上。ロゼの主要品種はカベルネ・フラン、補助品種にカベルネ・ソーヴィニヨン、サンソー、コット、グルナッシュ、メルロ。醸造では少なくとも2品種以上を用い、カベルネ・フランを40%以上、補助品種を合計または単独で20%以上含まなければならない。

Limoux リムー(赤、白、発泡白)
 カルカッソンヌの南に位置し、オード県の41カ村に認められているA.O.C.1938年の成立以来、度々変更が行なわれている。元々は発泡性のブランケット・ド・リムーとメトー・ド・アンセストラルから始まり、1959年に非発泡性の白が加わったが、1993年に品種の変更と樽発酵が義務化された。赤ワインの規定が加えられたのは2004年であった。土壌は軽めで小石を多く含む粘土石灰質。気候的には大西洋と地中海の影響を受ける地域に分かれる。赤の主要品種はメルロ、補助品種にコット、グルナッシュ、シラー、付帯品種にカベルネ・フランとカベルネ・ソーヴィニヨンが認められ、少なくとも3品種をブレンドし、メルロの比率は45〜70%。3つの補助品種は合計または単独で20%以上、2つの付帯品種は合計または単独で35%以下とする。白はシャルドネ、シュナン・ブラン、モーザックの3品種が認められ、先述のとおり、オークの小樽を使って発酵させなければならない。なお、リムーにはA.O.C.の起源となる2つの発泡性ワインがあり、それぞれ補助的な記載が可能となっている。

Limoux méthode ancestrale メトー・ド・アンセストラル
モーザック100%。タンクでの発酵途中でマストを瓶に詰め、瓶内で発酵を完了させた弱発泡性ワイン。Blanquette méthode ancestrale ブランケット・メトー・ド・アンセストラルの表記も認められている。

Limoux Blanquette de Limoux ブランケット・ド・リムー
主要品種としてモーザック(90%以上)、補助品種としてシャルドネとシュナン・ブランが認められている。収穫年の12月1日以降に瓶詰めを行い瓶内二次発酵。瓶内熟成期間は9ヵ月以上。

Crémantde Limoux クレマン・ド・リムー(発泡白、発泡ロゼ)
リムーと同じ地域において、瓶内二次発酵により造られる発泡性ワイン。主要品種はシャルドネ、補助品種はシュナン・ブラン、モーザック、ピノ・ノワール。発泡白のベースワインの醸造に当たり、シャルドネのみで30%以上、シュナン・ブランのみで10%以上、シャルドネとシュナン・ブランは合わせて60〜90%を用い、モーザックは20%以下、モーザックとピノ・ノワールは合わせて40%以下に止めること。収穫年の12月1日以降に瓶詰めを行い瓶内二次発酵。瓶内熟成期間は9カ月以上。

 ラングドックワイン委員会(CIVL)は、プロモーション活動の一環として、ラングドックのA.O.C.を最もベーシックなラングドック「Languedoc」、その上に地理的名称のついた「Dénomination Régionale デノミナシオンレジオナル」、さらにその上の「Grand Vin du Languedoc グラン・ヴァン・デュ・ラングドック」、頂点の「Cru du Languedoc クリュ・デュ・ラングドック」と4段階に階層化した。あくまで委員会独自の階層システムであり、法的なものではない。以下にグラン・ヴァンとクリュを列挙する。

[グランヴァン]
Picpoul de Pinet
Clairette du Languedoc
Saint-Chinian
Minervois
Muscat Saint-Jean-de-Minervois
Muscat de Frontignan
Muscat de Lunel
Muscat de Mireval
Cabardes
Malepere
Limoux
Corbieres
Fitou Faugeres

[クリュ]
La Clape
Minervois La Livinière
Corbieres Boutenac
Terrasses du Larzac
Pic-Saint-Loup


■ピレネーオリエンタル県=ルーション地方のA.O.C.

Cótesdu Roussillon コート・デュ・ルーション(白、赤、ロゼ)
 北はオード県との境界から南はスペイン国境、東は地中海から西はピレネー山脈まで広がる広域A.O.C.。1977年に認められた。北東部だけでも石灰質、泥灰質、シストなど様々な土壌となっており、テロワールの違いが大きい。赤の主要品種はカリニャン、グルナッシュ、ムールヴェードル、シラー、補助品種はサンソーとルドネール・ペリュ。ロゼの主要品種はグルナッシュ、シラー、グルナッシュ・グリ、補助品種はカリニャン、ムールヴェードル、サンソー、ルドネール・ペリュ、マカブー。白は主要品種がグルナッシュ・ブラン、マカブー、トゥルバ、補助品種にグルナッシュ・グリ、マルサンヌ、ルーサンヌ、ヴェルメンティーノ。付帯品種としてヴィオニエとカリニャン・ブラン。赤とロゼの醸造では少なくとも2品種を使用し、最も比率の高い品種は主要品種の1つであること。ただし全体の80%を超えてはならない。補助品種は合計または単独で30%以下。白も最低2品種を使用し、最も比率の高い品種でも80%を超えてはならない。グルナッシュ・ブラン、マカブー、トゥルバを合計または単独で50%以上含むこと。付帯品種の比率は10%以下とする。新酒には「Primeur プリムール」または「Nouveau ヌーヴォー」の表記ができる。

Cótesdu Roussillon Villages コート・デュ,ルーション・ヴィラージュ(赤)
 1977年、A.O.C.コート・デュ・ルーションの中でもテート川の北部に位置する、ピレネー・オリエンタル県の32カ村に与えられた上位A.O.C.。最大収量などの規定がより厳しい。赤ワインのみが認められ、主要品種はカリニャン、グルナッシュ、ムールヴェードル、シラー。補助品種はルドネール・ペリュ。醸造においては少なくとも2品種を使用し、最も比率の高い品種でも全体の80%を超えてはならず、補助品種のルドネールペリュは20%以下。A.O.C.コート・デュ・ルーション・ヴィラージュには、それぞれの条件を満たした場合、以下5つの地理的名称の付記が認められている。

Cótesdu Roussillon Villages Caramany コート・デュ・ルーション・ヴィラージュ・カラマニ(赤)
 ベレスタ、カラマニ、カサーニュの3カ村に認められた地理的名称。土壌は片麻岩。主要品種はカリニャン、グルナッシュ、シラー。補助品種はルドネール・ペリュ。醸造においては2品種以上を用い、最も比率の高い品種でも単独で全体の80%を超えてはならない。補助品種の比率は20%以下。

Cótes du Roussillon Villages Latour-de-France コート・デュ・ルーション・ヴィラージュ・ラトゥール・ド・フランス(赤)
 カサーニュ、エスタゲル、ラトゥール・ド・フランス、モンネール、ブラネーズの5カ村に認められた地理的名称。土壌は灰色または茶色のシスト。主要品種はカリニャン、グルナッシュ、ムールヴェードル、シラー。補助品種はルドネール・ぺリュ。醸造においては2品種以上を用い、最も比率の高い品種でも単独で全体の80%を起超えてはならない。補助品種の比率は20%以下。

Cótesdu Roussillon Villages Lesquerde コート・デュ・ルーション・ヴィラージュ・レスケルド(赤)
 ランサック、レスケルド、ラシゲールの3カ村に認められた地理的名称。土壌は花崗岩、またはシスト。主要品種はカリニャン、グルナッシュ、シラー。補助品種はルドネール・ペリュ。醸造においては2品種以上を用い、最も比率の高い品種でも単独で全体の80%を超えてはならない。補助品種の比率は20%以下。

Cótesdu Roussillon Villages Tautavel コートデュ・ルーション・ヴィラージュ・トータヴェル(赤)
 トータヴェルとヴァングローの2カ村に認められた地理的名称。土壌は硬い石灰岩。主要品種はカリニャン、グルナッシュ、ムールヴェードル、シラー。補助品種はルドネール・ペリュ。醸造においては2品種以上を用い、最も比率の高い品種でも単独で全体の80%を超えてはならない。補助品種の比率は20%以下。

Cótesdu Roussillon Villages Les Aspres コート・デュ・ルーション・ヴィラージュ・レ・
ザスプル(赤)
 2017年12月15日の政令により、Cótes du Roussillon Les Aspresが範囲を縮小して昇格。ピレネー・オリエンタル県の19カ村からなる。主要品種はグルナッシュ、ムールヴェードル、シラー。補助品種はカリニャン。醸造においては少なくとも3つの品種を用い、上位2品種の合計が90%以下でなければならない。

Maury モーリー(赤、V.D.N.ガーネット、V.D.N.レンガ色、V.D.N.琥珀色、V.D.N.白)
 1936年、A.O.C。制定と同時に認定された天然甘ロワインの産地。2011年から酒精強化されない赤ワインも認められるようになった。コート・デュ・ルーション・ヴィラージュの北西部に位置し、北をオード県と接するピレネー・オリエンタル県のモーリー、ラジゲール、サン・ポール・ド・フヌイエ、トータヴェルの4カ村から構成される。
 V.D.N.には主に黒ブドウから造られる「Grenat グルナ」と「Tuilé テュイレ」、白ブドウのみから造られる「Ambré アンブレ」と「Blanc ブラン」がある。グルナとテュイレの主要品種はグルナッシュ、補助品種がグルナッシュ・ブラン、グルナッシュ・グリ、付帯品種としてカリニャン、マカブー、シラー。アンブレとブランは主要品種にグルナッシュ・ブラン、グルナッシュ・グリ、マカブー、トゥルバ、補助品種にミュスカ・ブラン・ア・プティ・グランとミュスカ・ダレクサンドリーが認められている。醸造においてはグルナとテュイレがグルナッシュのみ、またはグルナッシュを50%以上含むブレンドで、マカブーの比率は10%以下。アンブレとブランは補助品種の合計を全体の20%以内に止めなければならない。赤の主要品種はグルナッシュ、補助品種がカリニャン、ムールヴェードル、シラー、付帯品種がルドネール・ぺリュであり、醸造においてはグルナッシュを60〜80%、ルドネール・ペリュを10%以下でブレンドすること。最低5年熟成させたアンブレまたはテュイレには、「Hors d'âge オール・ダージュ」と表記することができる。またいわゆるランシオ香の生じたアンブレやテュイレには「Rancio ランシオ」と表記することができる。

Banyuls バニュルス(V.D.N.赤、V.D.N.ロゼ、V.D.N.白)モーリー同様、
 1936年のA.O.C.制定と同時に認定された天然甘ロワインの産地。スペインと国境を接する沿岸部に位置し、ピレネー・オリエンタル県に属する4カ村、バニュルス・シュール・メール、セルヴェール、コリウール、ボール・ヴァンドルに認められている。   
 果皮と果汁を発酵前に引き離し、最低3年の酸化熟成を施した「Ambré アンブレ」、果皮と果汁を発酵前に引き離し、少なくとも収穫翌年の5月1日まで還元的に熱成させた「Blanc ブラン」、果皮とマストを切り離す前に酒精強化し、少なくとも収穫翌年の5月1日まで還元的に熟成させた「Rimage リマージュ」、発酵中、マストと果皮を絶えず醸し、最低3年の酸化熟成を施した「Traditionnel トラディショネル
」、果皮と果汁を発酵前に引き離して造る「Rosé ロゼ」などがあり、それぞれ品種構成の規定も異なる。アンブレとブランは主要品種がグルナッシュ・ブラン、グルナッシュ・グリ、マカブー、トゥルバ。補助品種がマルサンヌ、ミュスカ・ブラン・ア・プティ,グラン、ミュスカ・ダレクサンドリー、ルーサンヌ、ヴェルメンティーノ、カリニャン・ブラン。
 単一または複数の主要品種を用い、2つのミュスカは合計20%以下。他の補助品種は合わせて10%以下。
 リマージュは主要品種がグルナッシュ。補助品種がカリニャン、サンソー、クーノワーズ、グルナッシュ・グリ、ムールヴェードル、シラー。補助品種は合わせて10%以下。トラディショネルは主要品種がグルナッシュ・グリとグルナッシュ。補助品種がカリニャン、サンソー、クーノワーズ、ムールヴェードル、シラー。グルナッシュを50%以上用い、補助品種は全体の10%以下。ロゼは主要品種がグルナッシュ・ブラン、グルナッシュ・グリ、グルナッシュ、マカブー、トゥルバ。補助品種がミュスカ・ブラン・ア・プティ・グラン、ミュスカ・ダレクサンドリー。補助品種は全体の20%以下に止めること。5年以上熟成させたアンブレやトラディショネルにはオール・ダージュ「Hors d'âge」の表記が許され、いわゆるランシオ香の生じたアンブレやトラディショネルには「Rancio ランシオ」の表記ができる。

Banyuls Grand Cru バニュルス・グラン・クリュ(V.D.N.赤)
バニュルスの上位A.O.C.として1962年に認定された。認定地域はA.O.C.バニュルスと共通だが、品種構成やオーク樽で最低30ヵ月熟成などの点で異なる。赤の天然甘口ワインのみに認められ、主要品種はグルナッシュ・ブラン、グルナッシュ・グリ、グルナッシュ、マカブー、ミュスカ・ブラン・ア・プティ・グラン、ミュスカ・ダレクサンドリー。補助品種にカリニャン、サンソー、クーノワーズ、ムールヴェードル、シラー。醸造においては75%以上のグルナッシュを用い、補助品種は全体の10%以下に止めること。5年以上熟成させたワインには「Hors d'âge オール・ダージュ」の表記が許され、いわゆるランシオ香の生じたワインには「Rancio ランシオ」との表記ができる。

Collioure コリウール(白、赤、ロゼ)
A.O.C.バニュルスの認定地域で造られる、酒精強化されない白、赤、ロゼワインに対し、1971年に認められたA.O.C.。赤の主要品種はカリニャン、グルナッシュ、ムールヴェードル、シラー、補助品種がサンソーとクーノワーズであり、少なくとも2品種以上ブレンドすること。ロゼは赤の主要品種にグルナッシュ・グリを加え、補助品種は同じ。赤と同じく、少なくとも2品種以上用いること。白の主要品種はグルナッシュ・ブラン、グルナッシュ・グリ、マカブー、マルサンヌ、ルーサンヌ、トゥルバ、ヴェルメンティーノ。補助品種はカリニャン・ブラン、ミュスカ・ブラン・ア・プティ・グラン、ミュスカ・ダレクサンドリー。2つのミュスカは全体の5%以下に止めなければならない。

Rivesaltes リヴザルト(V.D.N.琥珀色、V.D.N.ガーネット、V.D.N.ロゼ、V.D.N.レンガ色)
 ルーションのかなり広い地域に認められた天然甘ロワインのA.O.C.。ピレネー・オリエンタル県だけでなく、県境を越え、オード県のフィトゥーやカステル・レ・コルビエールなどの村にも広がっている。「Ambré アンブレ」「Grenat グルナ」「Rosé ロゼ」「Tuilé テュイレ」の表記があり、グルナはグルナッシュ100%、ほかの3つは白品種を主体とし、主要品種にグルナッシュ・ブラン、グルナッシュ・グリ、グルナッシュ、マカブー、トゥルバ、補助品種としてミュスカ・ブラン・ア・プティ・グランとミュスカ・ダレクサンドリーが認められている。ロゼはブレンド時に補助品種の使用が全体の20%以下、アンブレは主要品種を単一もしくは複数用い、補助品種の比率は20%以下。テュイレは主要品種を単一もしくは複数用い、その中に必ずグルナッシュを加えなければならない。補助品種の比率は同じく20%以下。グルナは少なくとも収穫翌年の5月1日まで還元的に熟成(うち最低3カ月の瓶熟成)。アンブレとテュイレは最低3年間の酸化熟成。5年以上熟成させたアンブレとテュイレには「Horsd'âge オール・ダージュ」、またランシオ香の生じたものには「Rancio ランシオ」の表記ができる。

Muscat de Rivesaltes ミュスカ・ド・リヴザルト(V.D.N.白)
A.O.C.リヴザルトと同一の地域において、ミュスカ・ブラン・ア・プティ・グランとミュスカ・ダレクサンドリーを用いて造られる白の天然甘ロワイン。収穫年の11月第三木曜以降、新酒として販売されるワインには「Muscat de Noël」と付記することができる。

Grand Roussillon グラン・ルーション(V.D.N.赤、V.D.N.ロゼ、V.D.N.白)
 リヴザルトと同一エリアにおいて造られる天然甘ロワインのA.O.C.で、熟成期間が3年のもの(収穫から3年目の9月1日まで熟成)。使用が認められているブドウ品種は、主要品種、補助品種ともにリヴザルトと同一で、補助品種の使用は20%まで認められている。熟成によりランシオ香の生じたワインには、「Rancio ランシオ」の表記ができる。


■主要なI.G.P.ワイン
Terre du Midi テール・デュ・ミディ(白、赤、ロゼ)
 2018年8月2日の政令で誕生した、ラングドック・ルーション地方全域の地方名I.G.P.。生産地は後述のペイドックとはぼ重なるが、発泡性ワインは認められず、下位カテゴリーのヴァンド・フランスとI.G.P.ペイドックの中間という位置付け。最大収量の規定がI.G.P.ペイドックよりも緩やか。

Pays d'Oc ペイドック(白、赤、ロゼ、発泡白、発泡ロゼ、発泡赤)
ラングドック・ルーション地方全域の地方名I.G.P.。ガール県、エロー県、オード県、ピレネー・オリエンタル県を包括し、I.G.P.ワインとして最大の生産量を誇る。

Gard ガール(白、赤、ロゼ)
ガール県の県名I.G.P.。

Cevennes セヴェンヌ(白、赤、ロゼ、発泡白、発泡ロゼ、発泡赤)
ガール県北部の小地域名I.G.P.

Coteaux du Pont du Gard コトー・デュ・ポン・デュ・ガール(白、赤、ロゼ、発泡白、発泡ロゼ、発泡赤)
ガール県南部の小地域名I.G.P.

Sable de Camargue サーブル・ド・カマルグ
(白、赤、ロゼ、グリ、発泡白、発泡ロゼ、発泡赤)
ブーシュ・デュ・ローヌ県、ガール県、エロー県をまたぐ、カマルグ周辺の小地域名I.G.P.。

Pays d'Hérault ペイ・デロー(白、赤、ロゼ)
 エロー県の県名I.G.P.。条件を満たせば、以下の地理的名称を付記することができる。
「Bérange ベランジュ」
「Bénovie ベノヴィ」
「Pays de Bessan ペイ・ド・ベッサン」
「Cassan カサン」
「Pays de Caux ぺイ・ド・コー」
「Cessenon セスノン」
「Collines de la Moure コリーヌ・ド・ラ・ムール」
「Coteaux de Bessilles コトー・ド・ベシール」
「Coteaux de Fontcaude コトー・ド・フォンコード」
「Coteaux de Laurens コトー・ド・ローラン」
「Coteaux de Murviel コトー・ド・ミュルヴィエル」
「Coteaux du Salagou コトー・デュ・サラグー」
「Cōtesdu Brian コート・デュ・ブリアン」
「Cótes du Céressouコート・デュ・セレスー」
「Mont Baudile モン・ボーディール」
「Monts de la Grage モン・ド・ラ・グラージュ」

Coteaux d'Ensérune コトー・ダンセリュヌ(白、赤、ロゼ)
 ベジエの西に広がる小地域名I.G.P.。

Coteaux de Béziers コトー・ド・ベジエ
(白、赤、ロゼ)
 ベジェの南、沿岸部に広がる小地域名I.G.P.。

Cótesde Thau コート・ド・トー
(白、赤、ロゼ、グリ、発泡白、発泡口ゼ、発泡赤)
 トー湖の西に広がる小地域名I.G.P.。条件を満たせば、Cap d'Agde カップ・ダグドの地理的名称を付記することができる。

cótes de Thongue コート・デュ・トング(白、赤、ロゼ、グリ、発泡白、発泡ロゼ、発泡赤)
 ベジエの東、フォジェール、ベジエ、ぺズナスを結ぶ三角地帯の小地域名I.G.P.。

Haute Vallée de l'Orb オート・ヴァレ・ド・ロルブ(白、赤、ロゼ、グリ、発泡白、発泡ロゼ、発泡赤)
 エロー県北部、ベジエの北の山寄りに広がる小地域名I.G.P.。

Saint-Guilhem-le Désert サン・ギレーム・ル・デゼール(白、赤、ロゼ)
 モンペリエの北、エロー県北東部の小地域名I.G.P.。

Vicomté d'Aumelas ヴィコンテ・ドームラ(白、赤、ロゼ)
 モンペリエの西にある小地域名I.G.P.。

Aude オード(白、赤、ロゼ)
 オード県の県名I.G.P.。条件を満たせば、以下の地理的名称を付記することができる。
「Coteaux de la Cabrerisse コトー・ド・ラ・カブルリス」
「Coteaux de Miramont コトー・ド・ミラモン」
「Cótes de Lastours コート・ド・ラストゥール」
「Cótes de Prouilhe コート・ド・ブルーイ」
「Hauterive オートリーヴ」
「La Cóte Révée ラ・コート・レヴェ」
「Pays de Cucugnan ぺイ・ド・キュキュニャン」
「Val de Cesse ヴァル・ド・セス」
「Val de Dagne ヴァル・ド・ダーニュ」

Le Pays Cathare ル・ペイ・カタール(白、赤、ロゼ)
 オード県の大部分とアリエージュ県の一部に跨る小地城名I.G.P.。

Cite de Carcassonne シテ・ド・カルカッソンヌ(白、赤、ロゼ)
 カルカッソンヌ市を中心としその周囲に広がる、オード県中部の小地域名I.G.P.。

Coteaux de Narbonne コトー・ド・ナルボンヌ(白、赤、ロゼ)
 ナルボンヌ市を中心としその周囲に広がる、オード県北東部の小地域名I.G.P.。

Haute Vallee de l'Aude オート・ヴァレ・ド・ロード(白、赤、ロゼ)
 リムーを中心としてその周囲に広がる、オード県中西部の小地域名I.G.P.。

Coteaux de Peyriac コトー・ド・ペイリアック(白、赤、ロゼ)
 オード県の北部、一部をエロー県にまたぎ、A.O.C.ミネルヴォワとも重なる小地域名I.G.P.。条件を満たせば、「Haut de Badens オー・ド・バーデン」の地理的名称を付記することができる。

Vallée du Paradis ヴァレ・デュ・パラディ(白、赤、ロゼ、グリ)
 オード県東部、ナルボンヌの北西に広がる小地域名I.G.P.。ほぼA.O.C.コルヴィエールの中にある。

Vallee du Torgan ヴァレ・デュ・トルガン
(白、赤、ロゼ、グリ)
 オード県東部、内陸側のフィトゥーとほぼ重なる小地域名I.G.P.。

Cótes Catalanes コート・カタラーヌ(白、赤、ロゼ)
 ピレネー・オリエンタル県の県名I.G.P.。「Pyrénées-Orientales ピレネー・オリエンタル」と小さく付記することもできる。またランシオ香を生じさせたワインには「Rancio ランシオ」の表記が可能。

Cóte Vermeille コート・ヴェルメイユ(白、赤、ロゼ)
 ピレネー・オリエンタル県のA.O.C.バニュルスと同一の地域に与えられた小地域名I.G.P.。ランシオ香を生じさせランシオたワインには「Rancio ランシオ」の表記が可能。

参考資料 日本ソムリエ協会教本、隔月刊誌Sommelier  

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