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ネビラキ inn(宿)計画始動

起業してからやりたいと考えていた宿の計画がいよいよ動き出しました。
2018年に地域と生きるゲストハウス開業合宿に参加してから、地域の魅力を発信するには宿が適しているという思いがありましたので、自分の宿をやれるというのはとても感慨深いものがあります。

どんな宿にしたいのか、これからネビラキはどうしていきたいのか、説明いたします。


宿のフィロソフィー

宿のフィロソフィーは自分の根っこ(自分らしさ)がわかる宿です。

質問ですが、あなたは自分の自分らしさが何かわかりますか?

また、自分らしさがわかるとして、自分らしく生きていますか?

私は社会に出てから、自分らしさをわかって自分らしく生きている方を多く見てきましたが、一方でそうじゃない人も多く見てきた気がします。

家族を食べさせるために、老後の心配のために、子供のために、周りの平均年収はこれくらいだから、etc..

幼い頃から西和賀という自然度が高いところに暮らしてきました。自然の世界を見ていると今ある環境で精一杯自分らしさを表現しているたくさんの生物達はどっちが優れているとかどっちが美しいとか無く生きています。

いつからか、頭のいい悪い、運動ができるできない、人前で話すのが上手だ下手だ、お金があるない、稼げる稼げないという周りと比べて自分はどうだ、という価値観が多くなってきたような気がします。

今ある資本主義社会は、人々を豊かにしてくれ安心安全便利をもたらしてくれました。しかし、その弊害として、ルールと管理、他人の評価という枠組みが出来上がって、生きにくさを感じることもあります。

朝起きて、綺麗な朝日が真横から登っているのに、時間に追われ目の前で美しい青い鳥が鳴いていても気が付かなくなってしまっています。

ある大人は「自分のやりたいことがなんなのかわからない」と言っていた。

ですが、幼い頃はやりたいことだけやっていた時期が多かれ少なかれあったと思います。

それを多分忘れているだけ。

ネビラキ inn では、幼い頃自分が好きだったことを思い出すような仕掛けをいくつか用意し、帰る頃にはなんとなく自分の好きだったこと・やりたかったこと、自分らしさ(根っこ)が見えてくる宿を目指したいです。

宿の環境について

宿はネビラキカフェから徒歩10秒の場所にある空き家を改修して作る予定です。裏には錦秋湖のレイクビューが広がり、季節を通して変化が楽しめます。対岸にほとんど人工物が見られないため、自分たちだけのプライベート空間にいるような感覚にさせられます。

夏にはヨタカの声も聞こえることもあり、人里なのに山の中という不思議な場所です。昨年の夏はこの庭でキャンプをしましたが、対岸から登ってくる朝日がとても気持ちがいいです。

夏に庭にテントを張って泊まってみた。

気持ちのいい朝日を浴びられると言うのがこの宿の重要なポイントだったりします。

時間を忘れてぼーっとしてしまう。

部屋のイメージ

米沢工務所さんより

建物は車庫付きの2階建ての家ですが、まずは1階の3部屋を1つの部屋へリノベーションするところから始めようと思います。予算の関係もありますが、自分たちがやれる範囲から逆算するとそこからのスタートになりそうです。いずれは、他の部屋も泊まれるように整備していきたいと思います。

部屋のイメージは、一部屋で寝室、リビング、キッチン、トイレ、シャワールームが備わった、ワンルーム完結の部屋を整備します。
シンプルな作りで、部屋に入ったら全体が見渡せ、奥にはレイクビューのあるテラスが見えるというイメージです。
高気密・高断熱の部屋にしようと考えており、リノベーションは西和賀町内で高気密・高断熱の建築・リフォームを手掛ける米沢工務所さんに依頼しています。

夏でも冬でも居心地のいい空間を作ることで、景色を眺めながら自分の気持ちの赴くままリラックスできるシンプルな空間をイメージしています。

米沢工務所さんでは大工さんの高齢化に伴い職人さんが少なくなっており、近所の仲間や自分も作業に入り、部屋のリノベーションを進めています。

リフォーム前
解体
床下の断熱材を入れていく
壁を取っ払った後
断熱材を入れ、天井の枠組みを作る
少しずつですが作業が進んでいきます
ここまで進みました。

ネビラキカフェをセルフビルドで作った時を思い出しました。

宿泊のイメージ

一部屋貸しの宿なので最大4名くらいは泊まれるようにはしたいと考えています。一般的な使い方としては、ペアや、家族連れ、女子会、ミーティング等の利用をイメージしています。

また、西和賀に暮らしていると思うのですが、どの季節にも美しい瞬間があって、そのタイミングに立ち会えることにこの上ない幸せせと喜びを感じられるのですが、私のやっているガイドは事前にこの日と決めて案内するので、今日この日この場所!というガイドが難しくなっております。

ですが、本当に案内したいのは、朝起きてその日の気温や天気を見て、木々や花々達が一番いいコンディションの時。

今日がハンノキの芽吹の日

1週間も滞在していれば、いつかはいい日に当たります。
中長期滞在していただきながら、西和賀の一番いい日を待つ。
その間、手仕事や本を読んだり、散歩したりトレッキングをしたり、身体を入れ替えてもらいながら、自分の感性が赴くまま好きに過ごしていただく。

日本人は「好きなことをしていい」と言われると何をしていいか戸惑う人が多いそうですが、そこもゆっくり時間をかけて見つけていくような宿をイメージしています。

早朝、朝日が昇るのをぼーっと眺めたり、カフェのお客さんが行き来するのを観察したり、近くの温泉でまったりしたり。焚き火場も整備したいと思うので、夜は火を焚いてもいいかもしれません。

冒頭の話に戻ると、今の資本主義社会は変えられないし、我々もその豊かさがあって今を生きています。でも、資本主義社会が行きすぎて生きづらさを抱えている人が増えているなら、そこの対処法は考えなければならない。

自分が考えた対処法が、1年のうち1週間自分を見つめ直す時間を作り、自分の根っこ(自分らしさ)見つけて取り戻していくこと。そしてその場所が自然度の高い西和賀から始めるということでした。

1週間も休んでリトリートするという文化は日本にはまだまだ少ないかもしれません。

宿をスタートしてもいきなりそこのお客さんが来てくれるとも思っていません。

ですが、こういう生き方、価値観があってもいいということを開いていくということは実践していきたいです。

自分の根っこがわかる宿=ネビラキ inn

オープンまでしばらくお待ちください。

zen

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