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年度替わりのパソコン配当作業

人事異動があると、転退職者のパソコンを新転入者に配当します。
情報担当にとっては毎年恒例の大変な作業になります。
今までに苦労したことや、自分が心がけていることなどを書いてみます。


事前準備

リカバリ

パソコンで一番不満を感じることは、動作が重いことです。
古いパソコンを少しでも快適にするために、リカバリするようにしています。
以前、あまりに忙しかった年にリカバリせずに渡したら、
「重くて仕事にならないんだけど、どうにかならないか。」
というクレームが頻発するし、リカバリするにもすでに保存してある本体のデータのバックアップに時間がかかるしで、大変な目に遭いました。
リカバリすることで、そのようなクレームを確実に減らすことができます。
ゼロにはなりませんが。

最近の機種は補助記憶装置がハードディスクではなくSSDで、リカバリしなくても快適な速度が維持できるので、前任者のデータを削除するだけで済んでいます。
でも、本校では現状まだ半分くらいはハードディスクです。
2025年10月のWindows10サポート終了までにはSSD搭載の機種に更新されると思うのですが。

効率的に誰でもリカバリ作業が進められるようにする工夫としては、作業マニュアルを作っています。
初めての担当者では最初は時間がかかりますが、慣れてくるとだんだん作業スピードが速くなってきます。
でも、仕様が変わる度にマニュアルの修正が必要になります。
仕様変更に気付かないと「マニュアルと違うメッセージが出てくるんですけど。」と言われてしまいます。

清掃

前任者が使ったパソコンでも、きれいになっていた方が良いですよね。
以前は本体をアルコールで拭いてきれいにしていました。
最近は余裕が無いのでそのまま渡していますが、近くの席の人が気の毒に思って掃除してくれる場合もあります。

特別支援学校だと夫婦で教員をしていることも多いので、旦那さんが転出したら奥さんが転入してきたり、その逆があったりします。
そういうときに夫婦でパソコンを引き継ぐように配当しておくと、
「もっときれいに使えよなぁwww。」
などと笑ってくれます。

LANコネクタ

校務用パソコンは有線の校内LANに接続するので、職員室の各机にLANケーブルが引いてあります。
そのツメが取れていたり、断線しそうになっていたりします。
以前は事務にコネクタだけ買ってもらってこの時期に付け替えていたのですが、最近は時間に余裕が無いのでそのまま使ってもらい、余裕ができたときに付け替えるようにしています。

作業開始

年度内

辞令交付が終わり、転退職者と新転入者が確定したら、速攻で配当計画を作ります。
そして、パソコンに行先を書いて貼り付け、勤務が終わった転退職者のパソコンをリカバリしていきます。
すると・・・

「私のパソコンが遅いからもっといいやつに変えてくれないか。」
「キーボードの文字が消えかかってるからパソコン替えて。」(替えたらそのパソコン、誰が使うの?)
「おい、あいつのパソコン替えてやれ。」(何様のつもり?)
「〇〇先生のパソコンは私が使うということで話がついている。」(勝手に個人交渉して決めるな)
キーボードがネバネバする(何かこぼした?)
異様に臭い(何つけた?)
キーが取れている(わかっていれば新しい人に配当しなかったのに)

計画通りにいかないものです。
主任クラスなのに古いパソコンを使っている人や、あまりにひどいパソコンを使っている人には融通を利かせますが、それ以外の方は現状で我慢してほしいです。

余談ですが、前任者のアカウントを削除するときにエラーが出て一発で削除できないことがあります。
「未練があるのかなぁ。でもごめんなさい、削除しなくちゃ。」
と心苦しくも再び削除を行います。
切腹の介錯をする人はこんな気持ちだったんだろうなぁと想像しています。
若くして亡くなった先生のデータを削除するときも辛かったです。

新年度

4月になり、新転入職員が着任してもいろいろ出てきます。
あちこちから呼び出しがかかります。

「新しい人のパソコンが無い。」(誰かが掃除をして移動していた)
「LANケーブルが断線しそうなんですけど。」(今は我慢して)
「チッ、古いパソコン回されたな。」(我慢してください)
「勤怠管理システムのパスワードが通らない。」(それ教頭管轄)
「研修部の〇〇フォルダってどこですか?」(それよりまずログインを)
「〇太郎無いんですか?。」(県内で使っている学校はないはずだけど)
「〇〇先生はわからないと思うから教えてあげて。」(まずは自分でやってもらって)
「自分でマニュアル読むより、来てやってもらった方が速い。」(こっちの負担も考えて)

あと、新年度の更新作業の中には、情報担当が自分のパソコンから行わなくてはいけないものもあります(共有フォルダのアクセス権限の設定や、ActiveDirectoryの県への申請など)。
ようやく自席に戻ってパソコンを開いた瞬間・・・

「せっかく一休みできたところで申し訳ないけど、」(座って休んでいるわけじゃなくて、これから作業が始まるんだけど)
「あー、会いたかった!。」「席にいてよかった!。」(私は会いたくなかった)
「季和先生、忙しいのはわかっているから本当に申し訳ないんだけど、困ってて仕事が進まないから教えてほしいんだけど、こんなこと、季和先生ならすぐに解決できると思うんだけど、自分にはわからなくてねぇ。」(早く要件を!)
(電話)「学部主事(他学部)の◯◯だが、副学部主事の△△先生の設定を今すぐやって。早く仕事を頼みたいのにできないから。よろしく。(ガチャ)」(こっちの都合もあるんだ。あと、新しい人を副学部主事にするな。)
「共有フォルダに入れないんですけど来てくれますか?。」(私がそっちに行ったらアクセス権の設定ができなくていつまでも入れませんよ)

職員室では仕事にならなくて、コンピュータ室に隠れていても探し出してくる人がいます。
始業式まで日が無いし、わからないことだらけなので、焦って必死なのはわかるのですが、私にも学校全体にかかわる仕事があります。
あまりに大変な時は電話を無視したこともありますが、相手が教頭だったことも(笑)。

ところで、自分の学級や授業の準備、いつやるんだろう・・・。

まとめ

明日から新年度が始まります。
事前に対策をしていても様々なトラブルが起こると思いますが、「そうきたか。」と余裕を持って対応をしていきたいと思っています。


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