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私がねこになりたい理由(ワケ)

ねこになれたら、少しは今よりも安心できる世の中で暮らせるのかな。

毛や目の色で差別なんかされない

住んでる場所とか生活で地位も決まらない

ましてや、SNSでの誹謗中傷もない

人間に傷つけられたり、命をお金で売られたり、訳も分からない理由で殺処分されたり、ねこもたまったもんじゃないけど。

少なくとも、

私は生まれ持ったものに対して差別を受けるような世の中に生まれたくなかった。

はぁ。


今回の、ミネアポリスで起きた無抵抗な一般市民が警察によって殺害される事件。ことの発端はずっと昔からの歴史で、ただただ肌のトーンが異なるだけなのに、今まで何度も何度も理不尽な差別が繰り返されてきた。

そんで、この事件は世界各地での人種差別に対する抗議デモにつながっている。一部の抗議活動が暴徒化していることにより、私が生活している地域も少なくとも1日から7日までの1週間は午後8時から翌朝5時までの外出禁止令が出されてる。

思い返せば2年前のちょうど今頃、私は西アフリカ・ベナン共和国にいた。

現地にある日本のスタートアップでインターンという形で2ヶ月程滞在していた。ベナンでの生活はうまく言葉に表せられへんけど全てが新鮮で、色んな意味で刺激的な楽しい毎日で、今でも鮮明に覚えている。

テレビタレントとして活躍していたゾマホンさんの出身国で、最近ではベナン出身の父を持つプロバスケットボール選手の八村塁選手の活躍を耳にしたことは少なくないはず。

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実はそのベナンにはウィダー海岸と呼ばれる場所があって、16世紀の初めから奴隷制度が廃止される19世紀までの約260年もの間、奴隷海岸として何千万人もの人が西欧や現在のアメリカに向け奴隷として売り払われた歴史があったことをベナンに行って学んだ。

奴隷制度が廃止された今でもこの歴史が残した跡は計り知れなく、未だに黒人に対する差別が絶えることはなく続いてる。


少し話は変わるが、

私が誰一人知り合いもいなかったNYに来て、初めてできた友達は同じクラスメートだったTaina。

私が英語を理解できない時はレクチャー中でも、いっつも私が理解できるまで言い換えて助けてくれる、私の救世主。

そんな彼女はクラスのディスカッションでたまに出没する、めっちゃレイシズム発言をするクラスメートがいたら少し間をおいて、それは違うよ。なんでそう思うの?って相手に聞き返すんです。

私もそれはちゃうやろって心の中では思っても、相手にそんなこと言える程強くないので、彼女の姿勢にはほんまに心から尊敬しています。

中南米に位置するハイチ共和国にルーツを持つTainaは生まれて間もない頃に両親とアメリカに移住し、生まれも育ちもアメリカです。ただ、彼女はLatino(ラテン系アメリカ人)であってBlack(アフリカ系アメリカ人)ではない。

肌のトーンが暗い=黒人という思考に行く人もいっぱいいるのが現実で、NYは特にラテン系の人が多く暮らしている地域ではあるけれど、小さい頃から黒人が苦しんできた差別と同様に彼女も何度も遭遇することがあり、他人事ではないと話してくれた時もありました。

思っていたよりも人種差別ってたくさんの人が苦しんでる問題なんだなって。恥ずかしながら、改めてそう感じた瞬間でした。

こんなんふつーにおかしいやろ。

私自身も、ベナンいいた時なんかは「やーい、ヨボー(現地の言葉で白人の意味。そして、ベナンでは黒人以外はみんな白人扱い)」って呼ばれる毎日でした。

あーー、肌の色じゃなくて、"Hi, girl"とかって言われた時の方がよっぽど気持ちがいいなってここ数年すごく感じています。

そんなこんなで改めて思う、

『ねこになれたらなぁ。』

差別とか偏見とかないのに。

もっと、自分らしくマイペースに暮らせるのに。

人間に媚びうったらおいしい魚とかもらえるかなぁ。

チュールとかもくれちゃったりするのかなぁ。

ねこだったら黒猫でも、白猫でも、茶トラでも、ミケでも、ミックスであっても、分け隔てなく愛されるのに、なんで人間はそうならへんのかな。

どんな毛の色でも目の色でも声でも、「にゃー」って言えば「かわいいかわいい」って生まれ持ったものを愛してくれる人がたっくさんいるのに。

なんで人間はねこみたいになられへんねんやろ。って思う今日この頃。

ま、ただ単にねこが好きってのもあるけどね、笑

ねこになりたーい!!!



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