日本で唯一プロの長距離選手として大成した大迫傑の軌道
7月某日、驚きのニュースが飛び込んできた。
長距離マラソン日本代表の大迫傑選手が8月8日の東京オリンピックのマラソンを最後に競技を引退することを公表したからである。大迫選手はまだ30歳。競技力も衰えを知らず日本の陸上界を先遣してきた。
驚くべきは引退を東京オリンピックが決まった2013年に決めていたのだ。
引退の理由は「東京五輪を競技人生の最高のゴールとするためです。最高の舞台にするために、自分の100パーセントを注ぎ込んできました。次があるという言い訳を強制的に無くし