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コモディティ化と国際化

世界陸上や日本選手権などのスタッフルームにはカメラブースがあって、キャノン、ニコン、ソニーなどのスタッフが待機していて、メンテナンスや機材の貸出などを行ってくれる。機材に予備さえあれば、手ぶらで行っても写真がとれなくはないが、高くて重くてさほど出番のない超望遠単焦点レンズなどを借りたりする。日本メーカーだからといって、日本人がいるわけでもない。先日のダイヤモンドリーグチューリッヒにもキャノンのブースがあって、最新のレンズを貸してくれたりした。

これはフォトグラファー側の話で、世界陸上やオリンピックとなるとアスリート側にも各ブランドがホスピタリティハウスが設けられていて、シューズやウェアのストックを用意してもらえたり、食事やリラックスすることもできる。アシックスハウスは街の中心部のパブリックビューイングスペースに併設されるようなところにあって、アシックスアスリートの記者会見などメディア対応もここで行われる。ニューバランスは裏手のホテル。その周辺には大型屋外広告でNBアスリートのPRも行われる。一番、いい場所にあったのがシドニー・マクローフリンだったのが残念だった。今回の世界陸上であればボルだけにしても良かったのかもしれない。

どのブランドとも一線を画していたのがOnで。なんど川沿いに船というか大きな客船をホスピタリースペースとした。Onのアスリートはこの客船から、スタジアムまで専用ボートで運ぶことが可能になった。前回のオレゴン世界陸上は真っ白なOnのロゴの入ったロンドンバスがスタジアム周辺で展開していた。NIKEやアディダスといったメガブランドとは違うアプローチが面白い。これら各ブランドのホスピタリティは2025東京世界陸上でも展開される。いまから、どのブランドが東京のどこでどういうことをやるのか?と想像するだけで、楽しくなってくる。

さて、本題へ。ブダペスト世界陸上では日本人選手のスパイクピンが話題となった。

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