コピ_ルアク

コピ・ルアクと吉永小百合。

ずいぶん放置状態が長く、久々のノートになります。みなさまお元気ですか。

昨年末、とあるバーでとても高価なコーヒーを飲ませていただきました。『コピ・ルアク』という名前で、ジャコウネコの糞から採られる未消化のコーヒー豆(その後通常の焙煎をしたもの)です。同席したバーのお客さんが豆を持ち込んで、お店に居た人みんなに振る舞ってくれたのです。希少なものであるとの思い込みも手伝ってか、たしかに奥深いコクと口の中に残る豊かな香りが印象的でした。

ちなみにこのコーヒー、『最高の人生の見つけ方』という映画の冒頭に出てきます。大金持ち役であるジャック・ニコルソンの傲慢なキャラクター造形の一部として、「オレはコーヒーはコピ・ルアクしか飲まん」みたいな感じで使われていました。この映画、ご存じの方も多いと思いますが、死期が迫ったおじさん二人が、「バケツリスト(死ぬまでにやりたいことのリスト)」を作って、それを限られた時間内で実行していく、というストーリーになってます。もうひとりのおじさんは、僕が勝手にいいとこ取りおじさんと呼んでいるモーガン・フリーマンです。(ハリウッド映画の中のいい人は、8割ぐらいの確率でこの人が演じていません?)それはさておき、伏線回収のお手本のような脚本で、コピ・ルアクも終盤二人が大笑いするトークのネタとして回収されます。バケツリストが伏線の巧妙な小道具になっているのですが、ジャック・ニコルソンが助平心で書いた「世界一の美女とキスをする」という願いも、実際最後に叶います。そしてここが映画の号泣ポイントなのです。観てない人はなんで?と思うかもしれませんが、そのネタバラシはここではしませんのであしからず。あとジャック・ニコルソンの秘書役が最高に効いていて、脇役で物語の奥行きを出す点でもうまい脚本だなあと感心させられました。

日本で去年リメイクされましたね。なぜか日本版では吉永小百合と天海祐希という女性二人のキャスティングでした。オリジナルはおじさん二人が世界を好き放題遊び歩くわけですから、まあ日本ではウケないかな・・・とはいえ、吉永小百合だったらウケるのか、と言われればそれも微妙なわけで、なんで作ったかな?と疑問の残るリメイクでした。

というわけで、バーでコーヒーを飲んだら吉永小百合を思い出した、という話です。残念ながら伏線回収もどんでん返しもないただの感想文なので申し訳ないです。ここまで読んでいただいた方には遅ればせながら、あけましておめでとうと言いたいです。

サポートのしくみがよくわからないので教えてください。