生きたい
私が死んだら、私は死ぬのかな。
高校生の頃、世界史の授業を受けながら私は漠然とそんなことを考えていた。
ローマ帝国の偉大な皇帝も、アメリカの天才発明家も、古代中国の愚王も、みんな死んだ、
なのに、生きている。
私は生きているのに、死んでいる。
ここだよって、まだ足りないって、叫んでいる。
水の中で叫ぶみたいに。
死にたくないわけじゃない、死にたいわけでもない。
死ねない。まだ。
私はまだ、私の世界でしか生きていない。
誰かじゃなくて、あなたがきいて、私の産声を。
ねぇ
私のことを忘れても、その産声を忘れないでいてね
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?