輝きたい
眩しい。
でも、目をそらすことができなかった。
高校生のとき、授業中に居眠りをする野球部を見てそう思った。
太陽を凝視すると、視界に青なのか緑なのかよく分からないもやがかかるように、そのクラスメイト のことが頭から離れない。
私は、人生において頑張ったことがない。
あいつらの目は、夏の陽射しみたいにいつも輝いている。でも嫌な感じはしない。
あいつらは、挫折なんて知らないような顔をしている。
なんで、どうして、そんなに頑張れるだろうか。
そんなに頑張ったって、大した何かが手に入るわけでもなにだろうに。
勉強をないがしろにしてまで、する必要があるのだろうか。
何か、私にも本気になれるものがあったら、そうなれたのかな。なれやしないか。
でも、イカロスが太陽に手を伸ばすように、無謀にも私も手を伸ばす。
ああ、輝きたい、って
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