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とっても楽しい手術への道

 え、なんかnoteのエディタが変わったとかでめちゃくちゃ醜いフォントになっているんですがこれは、いったい、どうすれば。

 二行で解決した、ありがとうぐーぐる先生!

 さてさて、前回の続きを早くも書きます。というのも手術前の記録をしようと思って書き始めたのに全然書かなかったのでもう手術が明後日にせまっているからであり、明日は普通にバイトなので今日書かないと一生書かない。

 手術決定までの流れは以下を参照されたし!

 というわけで、どういうことになったかというと、かくかくしかじかで、大学病院で手術をするのでまずは手術の日を決めるために一度大学病院に来てください! ってことで行った。

 大学病院は絶妙にうちから遠い場所にあり、絶妙に乗り換えも面倒くさく、トータルで考えると一時間半くらいかかる。そして私は某私鉄に乗ると酔うのでできればJRで行きたかったが、どんな条件でやっても某私鉄で行けとしか出ないので某私鉄に乗った。酔った。

 だから嫌なんだよ!!!!

と思いながら、ふらふらしてバスを探し、全然別のバス停の前でこれだと思ってベンチに座り、全然違うバスが来たので「そうか」と思い別のバス停を探した。

 なんやかんやでバスに乗れて、そこから10分くらいで大学病院らしい場所へ着いた。本当か??? と思った。東京だってこんなでかいビルはなかろうよ、と思ったが東京は土地にぎゅうぎゅうづめに建物が詰まっているから横にはそんなにでかくできないのかもしれない。

 私の知っている病院と違う。大企業が134個くらい入ってそうな横にも縦にもでかい、ともかくでかい病院であった。入り口もめちゃでかいし、人間が次から次へと吸い込まれていく。まだ朝の9時台だというのに、なんということでしょう。

 受付がもう飛行機に乗るやつくらいの手厚さがある。し、まじで人間が次から次へと。みんなみんな病気なのか? そうか。そうだよな。そういうことってあるよね! と思って私の先生が私の先生に向けて書いた紹介状を受付の人に渡した。本人が見るのでも紹介状が必要なんだなぁと思って面白かった。

 で、受付の優しいキリキリと働くお姉さんが「お前のカードはこれだ!」つって格好いいカードを渡してくれて「これを婦人科の機械に通せ。さすれば道は開かれん」みたいなことを言うので「まじか、勇者じゃん!」と思って意気揚々とエスカレーターをめっちゃ上った。まじ横にも縦にもでかい。

 四階でカードを通すとすべて理解した婦人科の受付の人が用紙を渡してきて「ここに汝のステータスを記せ。さもなくば道は開かれん」みたいなことを言うので「まじで! 勇者じゃん!」と思いながら血圧を測ったりなどした。

 ステータスカードは永遠に苦手なので、永遠に何を聞かれてもなにもわからん。小さいころの手術のことなんかわからんし、ワクチンいつ打ったのかなんてわからんし、なんなら今日が何月かだってわからん。まだ9時だし。

 いろいろあやふやにステータスを記して、受付の人にそれを私返すまでに5人くらいが待っていて、これが大学病院か、と思った。やっと私の番が来て「(これが私のステータスである)」と目線で伝えると、受付の人が頷き勇者の証を差し出せよというので保険証を見せてやった。保険証は光にさらされ戻ってきた。受付の人が「冒険ははじめてか?」と聞いてくるので「はじめてである」と答えた。すると宝の地図のようなものをくれた。

 曰く、まず地下に降りて勇者がやってきたことを伝えまだその時ではないので来訪を伝えたらすぐに三階に上がる。そこでまた勇者の来訪を伝える。ここでもまだその時ではないので、来訪を伝えたらすぐに二階に降りる。ここで肺の討伐的なことをし、しかしまだ心臓の討伐を行うレベルには達していないのでまた三階に上がる。肺の討伐によりレベルが上がっているはずなので次はそこでX線と戦う。しかしX線との戦いではまだ心臓のレベルには達していないので今度は一階に向かいそこで血液と戦う。血液との戦いが終わればやっと心臓との戦いに出られるのでやっと地下に向かう。

 「おっけー!」と答えたが正直全然何を言っているかわからなかった。が、宝の地図に丁寧に番号がつけられており。なるほど、これがホスピタリティーか、と思い冒険に向かった。

 肺の検査と言われても何がなんだか分からない。なにをどう検査するのだろうと思って待っていると、割りとすぐに時間が来た。入ると元気に「おはようございます!」と言われる。並大抵の病院の声量ではない。これはただものではない。声量だけでいえばもうこれは世界崩壊前のボスレベル。警戒しながらもぞもぞ挨拶をすると、椅子に座れと言われる。

 顔を盗み見ると、体操のお兄さんと歌のお兄さんを足して徹夜明けの建築系の大学院生を足して体操のお兄さんと歌のお兄さんを引いたような顔をしたお兄さんがにこにこしていた。

「はい、じゃあこの画面をみてください」

 言われるので画面を見ると、WindowsMEか?というような様相のイルカがかくかく動いている。すごい。大丈夫なのかこれは最新か? と思っていると「イルカがいるの分かりますか?」とお兄さんが言う。

「はい。かわいいですね」
 というとお兄さんは満足そうに笑った。
「ありがとうございます。じゃあこれを持って、この線見えます? この線が」

 とお兄さんが笛的なものを渡してきて、それを咥え、自然に息をすることで画面上の線がゆるい円を描くので、しばらくその自然な円を描き、合図をしたら思い切り息を吹きかけてくれ、というようなことを説明しはじめた。

「(えっイルカは!?!?)」

 と私は混乱した。イルカはただ画面の右上をかくかく泳いでいるだけだった。私にはイルカがなんの働きをしているのかよくわからなかった。それに気をとられていると、お兄さんが至近距離で腹式呼吸でめちゃいい発声で「はい、吹いて!!!!!!」というので急いで吹いた。

 画面上の線がびょいーん! と上がって下がる。
 お兄さんが腹式呼吸で応援してくる。

「はい!まだいけるまだいける、まだまだまだ!!!」

 ぜんぜんいけてない、もう息どこにも残ってない、それなのに応援してくる。もう線全然動いてない。まだか? と思ってから2秒後くらいに許しを得た。

「はい、いいですね! ここ、この線見えますか? この線の頂点がちょっと丸くなってますね! できればこれが尖って欲しい! もう力の限り! いっちゃいましょう! もう無理、むりむりむり~~ってなるまでいっちゃいましょう!!! じゃあ本番!!!!!」

 本番じゃなかったのかよ、と思いながら右上のイルカを見ながら精一杯行きを吹きかけた。だんだんお兄さんが吹奏楽のおもしろ先輩みたいに思えてきて、わたしは詳しくないので何も思いつかないけど、肺活量のものすごい必要な楽器の担当でその楽器の担当が私とこの先輩しかいなくて、いつも放課後に肺活量の熱血指導されているのだ、というような世界線にまぎれこんでいた。

「いける! まだいける、まだいける! いいよ! はい! はい! まだいける!」

 この「はい!」が終わりなのか合いの手なのかわからなくて首が鳩みたいになってしまった。「よし! おっけー!!!」と先輩が言うので、笛的な物を離したら、至近距離で腹式呼吸で「じょうず!!!!!」と声をかけてくれてめちゃくちゃ気分がよかった。

「とってもよかったと思います!」

 という総評を聞いて、部屋を出て、次の場所へ向かっている背後から「こんにちわー!」と先輩の声が外まで響いていた。なんていい仕事をするのだろう、彼の人生に何か良いことが起きますように、と願いながら私は次の冒険へとでかけた。

 と、ここまでは冒険みたいでめちゃくちゃ楽しかったのだが、次のX線、いやもしかしたら次が血液でその次がX線だったのかもしれんが、座って待ってろと言われたので座っていると、明らかにあと20人くらいは待っている。でもなんかものすごい数の扉があり、割りと次々番号を呼ばれている。英文の例文を今日で50個は覚えるぞ! と無茶な誓いを立てていた私が参考書を開くと、隣に座っているおばあさまがティッシュを床に落としていた。気づいていないので拾ってみると、とても柔らかい声で「ありがとう」と言ってくれた。

 人間、お礼、うれしい、やさしい、と思い、私はよいことをした、よいことをしたのだな! という充足感でうんうんとうなずいて、全然覚えられない英文をしばらく眺めた。ぜんぜん呼ばれなかった。またしばらく英文を眺めていると横から「おじいさん、おじいさん」という声が聞こえる。

 見ると、さきほどのおばあさまが横に座っているおじいさまの肩に手をおき声を掛けている。少し前までおばあさんと話しをしていたはずのおじいさんは明らかに様子のおかしい呼吸をしており、おばあさまは慌てていた。

 私は輪をかけて慌てていた。なにせパニック障害者なもので、駅伝で苦しそうに走っている人を見るだけで余裕で過呼吸になるくらいの共感覚者なので、さ、さっきまで普通に、しゃべっ、しゃべっていたのに、というショックで全身から発汗、そしておばあさまが受付の人にそのことを伝えようと、よろよろと近づいていくと、受付の人が無情にも「順番なので並んでください!」と言う、私はそのことにもショックをうけて、うろうろとしたが、様子のおかしさに気づいたいろんな人が(私も伝えようとした今思えば全然なにも出来ていなかったような気がする)いろんなところからやってきて、弁当食べてましたけど、みたいなお医者さまが走ってきて、タンカやらなんかの器具の名前やらを看護師に伝えるよくドラマで見るやつをやって、その間おばあさまがうろうろとその周りをしていて、私はそれが辛くて、何か声をかけたかったけれど、声をかけられず、おじいさんの靴を持ってタンカの後ろをついていくおばあさまの後ろをただじっと見ていた。ティッシュを拾うことなど何の力にもなっていなかったと反省をし、冒険する心を失ってしまった。

 本来ならここでもう【完】であり、家に帰って横になる以外の選択肢はないのだが、そういうわけにも行かず、その後もさまざまなミッションをこなし、なんやかんやで婦人科に戻ってこれた。9時について、そこまでたどり着いたのはもう12時近かったように思う。

 診察に呼ばれたのは16時近かった。

 気が遠くなった。そんなに待つのか、こんなに扉がいっぱいあって、全部の扉に次々人が飛び込んでいくのに、こんなにも呼ばれないのか? もうお昼ご飯どころの話ではない。

 先生は「ごめんねー! すごい待ったね、ごめんねー」と誤っている。私はなぜか「全然待ってないです」と嘘をついた。誰にでもわかる嘘をなぜ、と思った。で、手術の日を一瞬で決めて、今日は入院手続きまでして帰ってね! って感じですぐ終わった。子宮の入り口? かなんかを円錐状に切り取る円錐切除術というものをするらしい。

 どれくらいの療養期間が必要なのかと聞いたら、必要ないと言われた。「入院2泊3日で次の日から働いていいよー」とのこと。私はなんかすごい休む気でいたので、てんちょにもそんなようなことを言ってしまっていたので、めちゃくちゃ動揺してしまった。全身麻酔か下半身麻酔かというような話だった。私が喋りながら手術してるの嫌でしょ~だから全身麻酔でいいと思う。みたいなことを先生が言っていたが、私はそれが聞きたかった。でもどうかなー、下半身麻酔頭が痛くなると聞いてそれやだなと思っている。

 そんなこんなで手術の日が決まり、手術前に一度また検査をしに着てください、とのことだった。で、本当はこの日記ではその日の検査がおもったより早く終わったので帰りに神社によって、そこでいろんなことがあったよ、というものを書こうと思っていたのだけれど、なんかもうすごい疲れてしまった。指が。

 ちょろっと写真だけでも載せようかな。

 某私鉄が酔うのでバスに30分乗るというルートで病院に行ったのだけどこれがすごくよかった。田舎の田んぼの中をずーっと進んで途中にたくさんの人が乗ってきて降りていく。

 神社はバスの乗り継ぎの駅なんだけど、神社までの道がめちゃよかった。

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文化横丁ビアホールだ!
やっているのかいないのかわからない! この道のちょっと手前に昼なのに風俗の客引き的な人がいた。でも今のご時世は多分客引きがだめなので、ただ座っている怪しい人だったのかもしれない。ニタァという音のする笑顔を送ってくれたので会釈しておいた。

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たばこは心の日曜日。

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なんらかの観光の建物が朽ちていた。
中にさまざまな看板の朽ちたものと、なんかかき氷機? みたいなのが詰め込まれていた。

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神社の前をキリンが横切っていった。なんで? と思って急いで撮った。どこへいく何のキリンなのだろう。

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神社即カモ即鯉。

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置物かと思ったら全員生きてる亀だった。無限にいた。

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カモ、めちゃでかい。白い子のことをアヒル、茶色いのをカモと読んでいたが、彼らはともにカモらしいというようなことを聞いたことがあるような気がするけど、まぁアヒルとカモだよ。

七福神めぐりというようなものをやって、そこで御朱印というか、お参りをして小さなスタンプを七個押すというご利益のありそうなものがあったので、先進誠意「頑張るので!!!どうか大賞受賞100万円お願いしますお願いします!!!!!」と大声で神様に伝えた。毎回お願いしてる。

 お参りをしてスタンプを押すのが筋というか、当たり前の順番と思うのだが、スタンプ台にいると次の人の気配を感じて、私は当然お参りをするだろうと思ったので丁寧にスタンプを押して顔をあげると、すごく恨めしそうな顔でこちらを見ている妙齢の方がいる。

 「よろしいですか」と言われるので、え、なにが? という顔をするとまたすごく嫌そうな顔をされた。察するに早くどけということらしく「まじか」と思ったしなんならマスクの下で口に出てた。彼女はスタンプを押すと足早と去って次のスタンプ台へと競歩していった。スタンプラリーじゃねえんだぞ、と思いながら愚かな人類がすみませんと神的なものに謝っておいた。謝ることで自分は愚か側の人間んではないというアピールをすることで、100万円への道をどうにかこうにか、あと地位と名誉と健康と犬を、どうか、と私も愚かな人間になっていた。

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神社を出ると洋館があった。

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見学自由と書いてあったので、入っていったら受付の人がめちゃくちゃびっくりして「見学ですか?」と言ってきた。見学した。古いカーテンがとてもよかった。

そんなこんなで手術前の日記はここで終わり!

また入院中の日記もかけたらいいな~どうかな~~
そんな感じなので最後に最近つくったテラリウムをのせておくね~

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何もかもに向いていないので、作りながら、こんな風に自然のものを詰め込んで、まるで自然とでもいうように、愚か、なぜ、人類はこうも愚かなのか、という気持ちになってすごく辛かった。コケとかシダとかすごく好きなのだけれど、精神が何にも向かない。魚釣りも楽しそーって行って、なぜこのようなことを、苦しんでいる、魚が、ってなって悲しくなって終わった。

どんな終わり!? って感じだけど、そんな感じでまたねー!!
手術の応援もよろしくー!!!

あるか分かりませんが、サポートがあったら私はお菓子を食べたいと思います!ラムネとブルボンが好きです! あと紅茶!