経済ショックの際の注意点:そのビジネスの実需要は増えるか、減るか?――マスクとトイレットペーパーの違い

こんにちは、土井英司です。

連日株価が乱高下していますが、どの銘柄を売買するにしても、
大事な視点をお伝えしておこうと思います。

大きなショックが起きた時、企業には3つのパターンの需要の変化が起きます。

1.需要が増える
2.需要が変わらない
3.需要が減る

1に当たるのが、今回のコロナショックだと衛生用品の需要増です。在宅で需要が増える宅配などのサービス、一人で時間を潰すためのコンテンツもそうかもしれません。

2は、そもそも外出しようが自宅にいようが、需要が変わらないもの。シャンプーやコンディショナーの使用量って、コロナの影響であまり増えたり減ったりしませんよね。

3は、需要が減るもの。今回で言えば宿泊施設や飲食店の利用ですね。

この整理がきちんとできていれば、今買うべきものとそうでないものの違いが明らかになると思います。

ちなみに今、マスクとトイレットペーパーがなくて流通が混乱していますが、この2つの需要は、本質的に違うものだと思っています。

マスクは、感染予防のため、実需が増えています。これまで一年間に一枚も使わなかった人が365枚必要とするからです。仮に騒ぎが完全に収まっても、家庭に一定数ストックしておく習慣がつくでしょう。

でも、トイレットペーパーは違います。

人間が用を足す頻度が変わるわけではないからです(すみません)。
しかも、トイレットペーパーはかさばるため、そのうちストックしきれなくなる。

つまり、マスクとトイレットペーパーで言えば、明らかにトイレットペーパーはバブルなのです。現在売れているからといって、本当に需要が伸びているわけではありません。

こういう風に、実需の視点で整理すれば、混乱した株式市場を冷静に見ることができます。もちろん、マーケットには多様な視点があるため、あくまでご参考までということで。


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