株式投資家に本を売る時、作り手が心得ておくべきこと

こんにちは、土井英司です。

以前、長谷部誠さんの『心を整える。』がミリオンセラーになった際、スポーツ選手の本を作ったらベストセラーというカリスマ編集者、幻冬舎の二本柳さんにお話を伺いました。その際のやり取りをご紹介します。

「サッカーファンではなくビジネスマンに向けて作る、という時点で、何かを削ぎ落しているんだと思いますが、それは一体何ですか」

「チーム名を除いています。サッカーに詳しくない人は、チーム名があると抵抗感がありますから。逆に、ファンであれば、チーム名はわかっているからいらないですよね」

読者が誰かによって編集が変わるのは当たり前のことですが、日本は株式投資をする人が少ないからか、既に出されているビジネス書でも、投資家に不親切な本が少なくありません。

そこで、今回はどんなことをすれば投資家に売れるのか、「ラジオNIKKEI」でもレギュラー出演している僕が、ヒントを示してみたいと思います。著者・編集者の方は必読です(多分)。

まず、投資家と一般のビジネスパーソンのニーズがどれくらい違うのか知るために、ウォームアップをしましょう。かつて中国株がブームだった時の話です。

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