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言葉の途中

姪がまだ小さかった頃(2~3歳)のこと。

弟夫婦と姪の3人が実家に泊まりに来た。当時、我が家にいたワンコのぴっちゃんはまだまだ元気な若造だった。

姪とぴっちゃん。ちから加減の調整が難しい3歳児 vs ワンコ。小さな人間が突然現れたことにぴっちゃんは焦りを隠せない。耳を伏せて腰を落とし、気を落ち付けようとしきりに頭を振っていた。

一方、姪はぴっちゃんに興味津々。あいさつ代わりに姪がジャーキーを数本あげると、徐々にお互いが慣れてきた。ジャーキーの威力たるや。ぴっちゃん即陥落。ぴっちゃんは、姪の細い小さな指を噛まないように一生懸命気を使っているようだった。

ジャーキーを食べるぴっちゃんの様子がとても楽しかったようで、姪はキャッキャと大喜び。

その時、

「まちがえたー!!」

大声で嬉しそうに言った。

ん?何も違ってないよ?

はてなマークの飛び交う大人たちを見て喜び、再び言った。

「まちがえたーー!!!」

どうやら、姪は、楽しくて嬉しくて笑いが止まらない時に使う言葉だと理解しているのではないか。おそらく、大人が何かを間違った時に大笑いしながら「間違えた!」と言っているのを見たのだろう

よくある日常の風景。
 ① 何かを間違う
 ② それが面白い
 ③ 笑う
 ④ 「まちがえたー!」

この4段階のうち、①②がなく、③④だけで成立する「まちがえたーー!!」の用法。

その後、我が家で「まちがえたーー!」が流行したことは言うまでもない。ただし、言った後で「やっぱ、かわいくない」と即却下されるまでがセットとなった。

今、中学3年生になった姪は、もう間違えることはない。

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