柳樂光隆

79年、島根・出雲生まれ。音楽評論家。『MILES:Reimagined』、21世紀以降のジャズをまとめた世界初のジャズ本「Jazz The New Chapter」シリーズ監修者。共著に後藤雅洋、村井康司との鼎談集『100年のジャズを聴く』など

Philip Bailey - Love Will Find A Way:フィリップ・ベイリーがロバート・グラスパーらを選んだ理由

フィリップ・ベイリーと言えば、アース・ウィンド&ファイア(以下EW&F)のヴォーカリストで、名曲「Fantasy」などでの印象的なファルセットでお馴染みだが、新作『Love Will Find a Way』ではロバート・グラスパーに、カマシ・ワシントン、クリスチャン・スコット、デリック・ホッジ、ケンドリック・スコットと現代ジャズシーンの最重要人物たちとコラボレーションしていて、前情報の時点で驚いて

もっとみる

Marcus Strickland's Twi-Life - People of the Sun:Disc Review without Preparation

マーカス・ストリックランドズ・トゥワイ・ライフ『People of the Sun』

マーカス・ストリックランドはロバート・グラスパー世代のサックス奏者。グラスパー同様、早くから才能を認められていたマーカスは2000年代初頭からリーダー作を次々と発表し、同世代のトップランナーとして知られていた。

ジョン・コルトレーンやウェイン・ショーターをリスペクトする彼は60年代後半のマイルス・デいヴィス・

もっとみる

2019年 上半期ベスト50:ジャズ・アルバム by Mitsutaka Nagira

Rolling Stone Japanから2019年の上半期ベスト企画をやるので書いてくれと言われたので、せっかく僕がやるならジャズだけで選んだ方が面白いかなと思ったのと、10枚を選ぶためにかなり多めのリストを作って考えたんだけど、それもシェアしたほうがいいかなと思ってこれをさくっと書きました。よかったら参考にしてみてください。

■2019年 上半期ベスト50:ジャズ・アルバム

1~10はRo

もっとみる

Film Review:映画『COLD WAR あの歌、2つの心』の音楽のこと(ネタバレあり

上記のotocotoに映画評を音楽の面から書きました。

ここではその記事の続きとして、書き切れなかったことを思いっきりネタバレな感じでいくつか書いています。

この映画では冒頭でヴィクトルがポーランドの地方を回ってフォークソングを録音し採集したりしているところから始まり、その後、彼はポーランドの民族合唱舞踏団で音楽監督になります。そして、その舞踏団でフォークソングを歌う魅力的な女性ズーラに出会い

もっとみる

Interview Dairo Suga:スガダイロー:自分はジャズじゃないって思えるようになってきた、心の底から。

スガダイローがベースの千葉広樹、ドラムの今泉総之輔との新たなトリオで『公爵月へ行く』をリリースした。いまだにスガダイローのことをフリージャズのイメージで見ている人はそのサウンドに驚くことだろう。

そこにはデューク・エリントン、ハービー・ニコルス、セロニアス・モンク、ジョージ・ガーシュウィンなどの名曲から怪曲を取り上げながら、それらを斬新なアレンジで演奏するトリオがいた。

中でも今泉総之輔による

もっとみる

2000年ごろ、ニコラ・コンテやジェラルド・フリジーナらDJきっかけで突如起こったイタリアンジャズのブームについて書きました。

☞ 連載『21世紀にジャズと暮らす』

第10回「平成とジャズ:イタリアン・ジャズ 前編」

https://otocoto.jp/regular/jazz10/