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美術展まとめ_2020 ②

*2020年12月17日にTumblrで掲載した記事の再掲載です。

2020年に行った展覧会の中で、個人的に極めてグッときた展覧会に関するまとめシリーズです。この記事では、下記2つの展覧会について駆け足で記録してあります。

オラファー・エリアソン ときに川は橋となる /東京都現代美術館
トランスレーションズ展 /DESIGN SIGHT 21_21

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オラファー・エリアソン ときに川は橋となる /東京都現代美術館

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【全体】
自然現象を応用した綺麗な作品が多いから、観ているだけでも穏やかな気持ちになれる。読み解く能力が試されて自分の感度&考察力のなさに萎えた。けど難しいことなしでも観る人の気持ちを動かせられるオラファーさんすごい。

【一番推しの作品】
左から《あなたの移ろう氷河の形態学(過去)》《メタンの問題》《あなたの移ろう氷河の形態学(未来)》
展示室入って一番目にこれはずるい(最高です)。水墨画みたいで綺麗。溶けた氷河の氷を使って偶然性で作品を作り上げられるのすごい。

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【おまけ】
作品と関わりやすいことと写真映えするからか若者が多かったけど、そんな行動も見据えた上で、メッセージを広めようとしてるのかなオラファーさん。人間の多さと強い作品群でいささか疲れた。

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トランスレーションズ展 /DESIGN SIGHT 21_21

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【全体に思ったこと】
言語間の翻訳から植物やサメとの対話まで、意表を突くような試みがたくさんあった。「はえ〜すごい〜」の連続。わかりあえなさをわかりあおうとする姿勢、日常において忘れてたなって展示を見終わった後に気がついた。

【一番推しの作品】
本多達也/富士通《Ontenna(オンテナ)》
作品というかもう製品化しているもの。難聴の小学生たちが振動で「音を聴いて」、のびのび踊る映像にぐっと来て一人で涙ぐんでた(情緒)。音を聴ける人にとっても、振動で感覚を伝えられるから新しい表現方法として良さそう。

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【おまけ】
展示作品の一つに、異なる言語がどのように共存しているかを探る映像があって(複数言語が話される環境では、意思疎通をするにあたって言語が混ざり合う、とのこと。感覚としてしか意識していなかったけれど、実際そう。言語化されると気持ちがいい。)個人的に「これあるあるだ〜」だった。感覚としてあったものが、形になって作品として表現されていると面白い。

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西洋美術の古典作品に関する本ばかり読んでいたから、心機一転、現代に戻ろうということで気持ちで観に行った展覧会たちでした。古典作品も大好きだけど、現代アートは表現方法と表現の宛先の拡大具合(う〜ん、もっとうまく言語化したい)を感じられて好きです。

#美術 #アート #展覧会

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