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清竜人のFEMALE本日発売だけどとりあえず特典DVDで打ち震えたっていう話

 清竜人のことを知ったのはまだ大学生の時だった。痛いよがリリースされた頃だ。彼はハタチだった。


 この頃の朴訥とした雰囲気の竜人はいつの間にか姿を消し(というか記憶する限りKIYOSHI RYUJINという宅録アルバムを起点として)、突然カツラ被ってミュージカルしはじめたり、モヒカンにして刺青入れたり、一夫多妻制アイドルの中に自ら入り込んだり、ファンを混乱させながらも今や何考えてるかわからんイカついオッサンキャラが定着している。けれどこの人の作る音楽の繊細さというのはオッサンになっても未だ変わらないから、驚く。


 中でもAll My Lifeは大好きな曲だ。歌詞通り0°Cの音がするんだからすごい。2019年頃久しぶりにあったツアーで行われた「CD予約購入者特典」の握手会では「今日何が良かった?」という質問に即「All My Lifeです!!」と答えた。竜人はそっか·····と(そうなの?)というニュアンスで答えたが、誰がなんと言おうとアレがマイベストなんである。(それにしても竜人の両手は女性並みに白く柔らかで、乾燥した自分の手指を恥じた私、後日ハンドクリームを購入。)


 そんなAll My Lifeの弾き語りがこの新作の特典DVDに収録されるときき、すぐさま予約した。新作はもとより、過去作が楽しめるのがありがたい。アマゾン先生はしっかり前日に届けてくれた。いつも確実な仕事ぶりである。DVDから真っ先に観る。


   収録された曲がすべて素晴らしいことは大前提として、マドモアゼルも、痛いよも、そしてもちろんAll My Lifeも、良かった。この人の歌はめちゃめちゃうまいかというとそんな訳でもないしめちゃめちゃ技巧的って訳でもない。いや技巧的なものもあるけどシンプルに楽器ひとつの方が泣かせられたりするからすごいのだ。


   最後のボーイ・アンド・ガール・ラブ・ソングに至っては自身の結婚式に使用したことがある曲で、この波のようにざっぱんざっぱんくる旋律に、思い出と共に感情の波が押し寄せる。ホント使って良かったと思う。出逢えてありがとうという気持ちである。(※これはカットできない曲だという判断でゲスト退場の誰も聴いてない時に丸々流した。完全に自己満)



 私が彼の曲を弾き語りするにはギターでやるしかなかった。ピアノが弾けないからだ。でもいつも、「ギターじゃなんか違う」と頓挫するのであった。他の誰かの弾き語り動画を見てもやっぱなんか違うから、この人の曲はピアノでないといけないんダと思いこんでいたんだが、違う。これは清竜人が歌わなければいけないのだと。それがこの人の力なんである。


 誰かにモノを伝える時に、自分の聴かせる力はどれくらいあるだろうかと思う。そして伝える意味はあるのかとも思う。


   本当に本当に少数だが、私の文章のファンでいてくださる人がいる。それは文章力などといった大それた話ではなく、「なんとなく好き」という共鳴でしかなかったりする。そこには説明のできない何かがあって、最早私が竜人を好きな理由とか、好きがなんたるかとか、そんなもの語れなくてもいいんだろう。だからこそ、言いたい。私は竜人が好きだ。そして好きなことを好きだと言える人が好きだ。ずっとそうやって生きていきたい。


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