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AWP(Active work package)はEPCにインパクトを与えるのか:第一章AWPとは

みなさま、こんにちは、品証エンジニアです。今回からAWPのプラントエンジ(特に品証の業務)に与える影響を考えていきます。まずは“AWPとは“から纏めていきます。


AWPとは

AWPとはActive Work  Packageの略です。一言で表すと

“すべてのプロセスを設計、建設、据付パッケージに紐付けて管理する”です。

アメリカのCII(Construction Industoy Institute )で考えられました。
建設時にはワーカー(人)やアイテム(購入品)、要領などの資源がそろってないとできません。ただ必要なタイミングで必要な資源を準備することは難しく、人がいない、購入品が到着してない、図面や要領書が遅れているという原因で多くの時間を無駄にしてきました。このAWPの考えでプロジェクトを管理すると以下の利点があると紹介されています。


・現地での作業効率が25%アップ
・TIC(Total Installed cost)が10%低下
・スケジュールを守れる
・安全成績が改善
・将来のプロジェクトの見積もり精度が上がる

AWPを構成するパッケージはたくさん考えられていますが。代表的なのが Engineering Work Package (EWP), Construction Work Package (CWP), Installation Work Package(IWP)です。

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これらのパッケージを管理する単位を定義して。それぞれ設計図面や作業要領、購入品、スケジュール、コストに紐付けをしてその管理を行なっていきます。
例えば、建設パッケージ:CWP−1を行うのに必要な図面、要領の承認はいつまでに行わなければいけないか、CWP−1を行うための購入品の出荷、輸送状況はどんな感じか。などなどCWP−1という管理単位を通してステータスを確認するのです。

大型のプラント建設プロジェクトでは多くの人が関わります。そして、国籍、役割、知識レベル、文化、会社、全部違います。その人達で物を作っていくのは至難の技です。例えば、図面番号はその会社のルールで採番されます。他の会社の人は分かりません。頭の切れるエンジニアが見ればわかるかもしれないですが、大多数のワーカーはどの据付要領や図面を使えばいいのか分かりません。

AWPとは物を作るうえで使う資源(スケジュールはいつ?、誰が?、数ある購入品の中から何を?、どの図面使ってどう作業する?)にEWP、CWP、IWPなどを紐付けて、いろんな人が効率よく管理できる技なのです。


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