単位系と標準

前の投稿では何の説明もなく電圧、電流、抵抗の単位を書いていました。
電圧、電流、抵抗の単位や長さ、重さ、体積などの単位は日本工業規格「JIS Z 8000-1:2014 量及び単位―第1部: 一般」で規定されています。
この規格は国際規格 ISO 1000、 SI units and recommendations for the use oftheir multiples and of certain other unitsおよび Amendment 1 (1998) を翻訳して、技術的内容を変更することなく作成されました。
単位系はJIS Z 8203「国際単位系 (SI) 及びその使い方」で規定されていましたが、この規格が廃止になり、JIS Z 8000が制定されました。さらに細分化されて以下の規定によって構成されています。

JIS Z 8000-1 第1部 : 一般
JIS Z 8000-3 第3部 : 空間及び時間
JIS Z 8000-4 第4部 : 力学
JIS Z 8000-5 第5部 : 熱力学
JIS Z 8000-6 第6部 : 電磁気
JIS Z 8000-7 第7部 : 光
JIS Z 8000-8 第8部 : 音

JIS Z 8000-1では、国際単位系 SIに基づいて基本単位、組立単位、接頭語が規定されています。

基本単位

基本単位とは、国際単位系(SI)で規定された7種の物理単位です。

組立単位

組立単位は、基本単位を組み合わせて表現できる単位のことです。

接頭語

電子回路に流れる電流は大変小さな値になります。
先ほどのオームの法則で分かる通り、抵抗は大変大きな値になります。
大きな数値や小さな数値を表す際に、そのままの数値を書くと非常に読みにくく、間違える可能性があります。
10000くらいならばそのまま書いても大丈夫ですが、1000000や、逆に0.0000001くらいになると桁数を数えて値を確認する必要があります。
大きな桁、または小さな桁の数値を避けるため、10進の倍量および分量を表すために、単位の前に表示する記号を接頭語と言います。下の表は接頭語の例です。これ位を理解していればシステム開発に支障はないでしょう。

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