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男性が妊活を自分ごとと捉えるには?

☆不妊の原因は女性側にある?!


不妊治療について認知されつつあるけど、現実はまだまだ誤解があるのは事実。
結婚して「子供ができない」となったとき、一昔前だったら女性側のせいにされていた。
しかし、実際のところは子供ができない原因は男性、女性ともに半分ずつの確率でありえる。
女性が問題視されやすいのは、妊娠するのにタイムリミットがあることや卵子の質について言われることが多いから。
だけど実際のところは、卵子や母体側だけではなく、男性側である精子の質も妊娠するためには必要不可欠であって、不妊の原因として挙げられる。

不妊の原因は、お互いさまであって夫婦2人の問題。
だから、片方だけのせいにして妊娠しないと責めてしまうのは妊娠までの期間が長くなる可能性がある。

☆自分ごとして考えられない男性

不妊治療について知られつつあるけど、まだまだ男性が自分ごととして妊活を取り組んでいるかというと、現実は難しい。
どうやったら、男性側が妊活を自分ごととして捉えて積極的に取り組むようになるのだろうか?

◆未婚男性に対して「男性不妊症」の認知度

将来結婚して子供が欲しい男性600人に対して行われた調査をもとに男性不妊症についてどのくらい知っていのかを見てみよう。

◆男性不妊症についての予備知識を持っている男性の割合

・自分で情報を集めたことがある 9.2%
・テレビやインターネットなどの情報でなんとなく知っている 32.3%
→予備知識あり

・男性不妊症という言葉だけは聞いたことがあった 39.2%
・男性不妊症という言葉も知らなかった 19.3%
→予備知識なし

◆予備知識がある男性とない男性の違い

まずは妊活において最初のステップとして基礎検査を受ける夫婦が多い.
そのときに起こるのが精液検査を渋る男性。

・パートナー女性に精液検査を受けて欲しいと言われた時の対応に違いはあるのか?
予備知識ありの男性は96%が受けに行くと回答。
反対に予備知識なしの男性は81.5%で予備知識がある男性の方が14.5%も高い確率で精液検査に行ってくれる傾向にある。

・精液検査を受けに行くタイミングは、子供が欲しいというタイミング前でも受けに行くかどうか?
予備知識がある男性 40.2%
予備知識がない男性 25.6%
予備知識がある男性の方が14.6%も高い確率で子供が欲しいと思う前でも精液検査を受けに行く傾向にあった。

・妊活について自分に関係があるかどうか?
自分には関係ないと答えた男性は
予備知識がある男性 6.8%
予備知識がない男性 20.2%
将来結婚したとしても妊活を自分ごととして捉えられず、妻任せや妻主体の妊活になってしまう男性は予備知識がない男性に高い傾向にあることがわかった。

☆男性不妊症に関しての予備知識の大切さ

今回のアンケートから予備知識がない、妊活についての知識が乏しい男性は、妊活を自分ごととは捉えられず、自分は関係ないと思っている人が多い傾向にあることがわかった。
逆に予備知識のある男性は、事前に精液検査を受けてくれたり、パートナー女性から精液検査をしてほしいとお願いされたらすんなりと受けてくれる。
妊活に対しても自分ごとと捉えて、積極的に取り組んでくれる男性の割合が多い。

男性側にも男性不妊症の知識や妊活、不妊治療の基礎知識を知っておく必要がある。
そして妊活をするときは片方ばかりが調べるのではなく夫婦2人で一緒に調べたり、情報の共有することにより、男性も自分ごととして捉えられるようになりやすい。



参考文献:日生殖医会誌68巻4号332(528)

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