精索静脈瘤の治療と体外受精成績への効果
【ご質問原文】
noteの過去QAで「精索静脈瘤の手術によって体外受精や顕微授精の成績が改善する可能性はあると思います。」とありましたが、妊娠継続率も同じく改善するでしょうか?
昨年11月に11個採卵でき、精子の運動率が0%でしたが、3個受精してうち2個胚盤胞になり、1つは新鮮胚移植し、2つめの凍結胚(12月)での妊娠しました。しかし、8週で稽留流産となりました。
凍結胚はもうないので、また2回生理が来たのちに採卵からスタートしますが、初期の流産は染色体異常が多いと聞くので、少しでも改善した状態でまた顕微授精に臨みたいと考えています。
そこで不妊治療を受けている総合病院の産婦人科で、「精索静脈瘤の検査するために泌尿器科を紹介してもらえないか」と聞いたところ、自然妊娠やタイミング法など、ステップダウンをするなら意味があるがARTを続けるなら男性側の治療の意味はない、と返答されました。
実際に採卵11個中2個は胚盤胞になった実績があるので、このまま同じことを繰り返せばよい、という方針も理解できますが、女性側の負担も大きいので、少しでも改善した状態で次の治療に進みたいと思い、精索静脈瘤の治療はやはり受けた方が良いのでは?と思ってしまいます。
妊娠継続しなかった理由は一概に精子の問題とは言えないとは思いつつも、運動していなかったのは事実ですので。
ぜひご意見を伺いたいです。
よろしくお願いします。
【回答】
ご質問ありがとうございます。
精索静脈瘤の治療は、精子のパラメータの改善、DNAダメージの低下、自然妊娠による生児獲得率の上昇に効果がある事が報告されています。
また、ARTによる治療を回避できる可能性が上昇する事も報告されています。
今回は、体外受精の治療成績に影響するかどうかについて知りたいとの事ですので、それに関してのレビュー論文をご紹介していきます。
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