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「エルピス」と「初恋の悪魔」で共通して描かれる社会と坂元裕二さんが伝えていた裏テーマ

私たちが知らない社会、考えることがタブーな社会が「エルピス」と「初恋の悪魔」で共通して描かれます。 フィクションでありますが、その2つのドラマを見た方は、そこに「リアルがある」と実感できたのではないでしょうか。 今回は、「エルピス」と「初恋の悪魔」で共通して描かれる社会を比較してみましょう。 ※これから先はネタバレを含みます。 目次 1.弱い立場の人間達 2.真犯人は権力によって握りつぶされる 3.違和感を感じて動く少数派 4.まとめ 1.弱い立場の人間達 この社会で一番

    • ドラゴン桜、コントが始まる、まめ夫…今期ドラマ総評

      結論から言うと、今期のドラマは最近のテレビドラマの歴史10年間で一番バランスの取れたものでした。最高でした。制作スタッフの方々お疲れ様です。 近年稀に見ない各ドラマ各局が個性溢れるドラマ制作。 面白さのピントが各ドラマみんな違っていて、誰かに届くはずだという信念のようなものを感じた。また、若者に向けたドラマが増加したこともテレビの希望になっている。 「コントが始まる」は夢を追いかける若者に向けたものであった。 「大豆田とわ子と三人の元夫」は脚本家坂元節溢れるロマンチッ

      • コントが始まるの原点知ってますか?「初仕事納め」 金子茂樹 脚本分析

        コントが始まる熱がまだ冷めない。そんな中、金子茂樹さん脚本の原点とも言える「初仕事納め」が月刊ドラマ2021年7月号に掲載されていたので、ざっくりとだがその脚本の魅力を分析していきたいと思う。 【初仕事納め】※以下、時間がない人は考察から読んで下さい。 主な登場人物 主人公:中畑 準(23) クロス商事の新入社員 副主人公:田島 正(33) クロス商事元営業マン 構成 ↓番号はページ数 1 準が寝坊する。 2 会社入社日に遅刻した準は土下座する。 3 準が頭を上

        • 結局どのドラマを見れば良いの? テレビドラマの選び方 5箇条【永久保存版】

          この人がカッコいいし、この子が可愛いからみる。勿論これもドラマを楽しむ一つの要因にはなります。しかし、今回は内容、話題性重視で質の高いドラマを見るための法則をお教えします! テレビドラマを見ていると 面白いドラマに当たらない! 満足度の高いドラマを見て時間を無駄にしたくない! いつも面白くないドラマに当たってしまう。 面白いドラマはいつも見逃してしまう。 なんてことないでしょうか? そんな方々でもこの5箇条をマスターすることで話題のドラマや満足度の高いドラマの約8割を

        「エルピス」と「初恋の悪魔」で共通して描かれる社会と坂元裕二さんが伝えていた裏テーマ

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        • コントが始まる
          3本
        • 大豆田とわ子と三人の元夫
          11本
        • いつ恋
          6本

        記事

          大豆田とわ子と三人の元夫 最終回 総評

          【描きたかったモノ】6話ではとわ子が不在なのにそこにはきちんととわ子の存在がある。 かごめちゃんは亡くなったが、それが現在でも残っている。 最終回でとわ子の母は一度も出てないが、想像できる。 西園寺君は最後まで顔を出さない。 どれも回想にしそうだが回想にしていない。 不自然に大きな出来事や盛り上がりとなるシーンは排除される。対照的に普通のドラマならこぼれ落ちてしまいそうなところにスポットライトが当たる。そこが優しいと感じたのは私だけではないだろう。 周りの人を描けば中心の

          大豆田とわ子と三人の元夫 最終回 総評

          大豆田とわ子と三人の元夫 第9話

          あり得たかもしれない未来。それは絶望よりも絶望なのかもしれない。つまり、光が見えない絶望より、希望が見える絶望の方が辛いということだ。 【恋のベクトル】とわ子は小鳥遊をパートナーとして選ぼうとした。しかし、それは本当の気持ちではなかったのだ。それを見抜くのが慎森だ。慎森はとわ子が好きで、とわ子は八作が好き。八作はかごめが好きなのだ。しかし、かごめは誰も好きにはならない。それはもう変わらないことなのだ。そのことについてずっと話したかったのが八作だ。そして、その話を八作とするこ

          大豆田とわ子と三人の元夫 第9話

          キングオブコントの会 実際どうなの?

          「小さな疑い」「クリーニング店」「クイズ番組」とやっぱりコントって面白いなと感じたキングオブコントの会だった。 その中でもとりわけ異彩を放っていたのが、脚本・松本人志さんのコントだった。 【おめでとう】松本さんの20年ぶりのコント1本目は「おめでとう」だった。何やら楽しげな雰囲気の中で始まったコントだがしかし、松本さん以外誰もが何がおめでたいのかがわかっていないという狂気。その軸がコントの最後まで一気通貫していることにより視聴者に疑問を持たせたままコントは続くのだ。それと同

          キングオブコントの会 実際どうなの?

          大豆田とわ子と三人の元夫 第8話

          人を好きな気持ちは溢れてしまうのだ。今回は突飛な展開はなく細かい仕草や感情を描くことを描くことに注力しているように思えた。 【小鳥遊】とわ子は世界が広がったようになり普段は気付かないことにも何故か気がつく。鏡で自分を確認する回数が増える。そう、とわ子は恋をしているのだ。 小鳥遊は、ビジネスとプライベートの線をはっきり引く。その対比をさせることによってなんとも掴みどころが無い登場人物に昇華している。しかし、プライベートではとわ子の心をしっかりと包み込む。 網戸が外れたのを

          大豆田とわ子と三人の元夫 第8話

          大豆田とわ子と三人の元夫 第7話

          衝撃的なかごめの死。その葬式の後から1年後の世界が描かれた。その一年でとわ子の環境はどのように変わったのかに注目したい。 【かごめの存在】前回、6話で三人の元夫は、現在、三人の女性との関係は終わった。とわ子がいなくてもとわ子の周りの人達の関係性を語ることによってとわ子について詳しく描かれたのが前回だ。それに対して、7話では、かごめが亡くなったのにも関わらず、その存在が物語の節々に現れたのが、今回だ。それは、かごめのことを深く知らない元夫にも影響を及ぼすことになる。 鹿太郎

          大豆田とわ子と三人の元夫 第7話

          身内の死と大豆田とわ子と三人の元夫 第6話

          ここ数日は曇りの日や雨の日が多い。なかなか晴れずに洗濯物も室内乾燥だ。どんよりとした暗い気持ちになりそうだが、それを吹き飛ばす強い力を持ったドラマがある。大豆田とわ子と三人の元夫。第6話で第1章が完結となった。 【とわ子不在の三人の元夫】とわ子はいないが、三人の元夫の会話や人柄で別の角度から大豆田とわ子がどういう人なのかを表現された今話の前半。こんなに欠点だらけの三人なのに、とわ子はそこを責めなかった。一人でトレカ3枚取ってしまったと思っていたのだろうか。いや、違う。きっと

          身内の死と大豆田とわ子と三人の元夫 第6話

          いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう 第6話

          時が経ち、変わったものもあるが、変わらないものもある。思いが思い出になり、あれほど熱くなっていたものも冷静になって語ることができる。そして、3.11を経験した。 【変わらないもの】変わったものは大きなことから細かいことまである。音は彼氏ができて、介護資格を取る。しかし、変わらないものもある。介護職の給料、東京での生活。そして、桃の缶詰。それは練の存在である。恋をしたという色褪せない記憶はまだ音の中に残っている。 【練の存在】3.11以降何度か連絡を取っただけで音は練の消息

          いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう 第6話

          大豆田とわ子と三人の元夫 第5話

          とわ子とかごめの転ぶシーンで「カルテット」の巻さんを思い出す。どこかカルテットの要素が強く思えた第五話。 とわ子「彼の何も言わないところを好きになって何も言わないところが辛くなって」 【三角関係】かごめはとわ子としか横断歩道を渡れない。それを理解していた八作はとわ子と繋がることによってかごめと繋がれると思ったのだ。 八作は男と女の関係ではなく、何か新しい価値、関係性を考えているのかもしれない。それは、「カルテット」で巻さんも語っている。 巻「全然知らない遠くの小さい鳥

          大豆田とわ子と三人の元夫 第5話

          おかえりモネ 第1話

          モネは、1995年5月、台風の日に宮城県気仙沼の海の近くで生まれ、海で育ち、2014年5月に宮城県登米の山に行く。 【自然】モネは自然とともにある。そして、この物語では、海と山が対比の存在として描かれる。海から山に行く決意をしたモネの分岐点がどこにあったのかはまだ謎のままだ。だが、空白の期間で語られなければならないのは3.11だ。震災は今後どのようにして描かれるのだろうか。それが大きな見どころになるのは間違いない。 そして、実は、山と海にもあるものがある。それは空だ。空は

          おかえりモネ 第1話

          いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう 第5話

          波乱の第1章が完結した。関係が一瞬にして崩れ、それぞれの道を歩むことになる。だが、記憶は消えるわけではなく、確実に残っていく。 【芋煮会】今まで丁寧に積み上げられてきた関係が一瞬にして壊される。過去は消せない。嘘はバレる。人を好きな気持ちは溢れてしまう。作り上げるのは大変だが、壊すのは一瞬。そんな現実をこの芋煮会で炙り出されることになる。 【恋】音「ずっと、ずっとね、思ったんです。わたし、いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまうって。わたし、わたしたち今、かけがえのない

          いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう 第5話

          大豆田とわ子と三人の元夫 第4話

          二つの秘密の三角関係が動き出す。 一つは、八作、早良(石橋静河さん)、六坊仁(近藤芳正さん)の三角関係。もう一つは、とわ子、かごめ(市川実日子さん)、八作の三角関係だ。 かごめは、とわ子の紹介で八作に出会ったと言う。しかし、八作は、とわ子より先にかごめに先に出会ったと言う。勿論これは八作の記憶が正しいのだろう。何故なら、八作はかごめに決して実らない片想いをしている。きっと八作はかごめに出会った時に恋に落ちたのだろう。そして、かごめが恋をしないと知り、少しでも近くにいたいか

          大豆田とわ子と三人の元夫 第4話

          いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう 第四話

          一度重なったものが離れていく。意図的にすれ違い、見えていたものも見えなくなる。そして、関係は複雑に絡み合う。 【距離】前回第三話、木穂子の長文メールにより練は音を好きな気持ちを塞ぎ込むことに決めたのだ。きっと練の心の中では、「音のことを好きになったらダメだ」と何度も何度も繰り返していたのではないだろうか。 それを象徴するようにバスの中でも、練は通路を挟んだ反対側の席ではなく、音との距離をとる。 【想像】今作は見えないところを想像させるように仕掛けられている。例えば、冒頭

          いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう 第四話