スクフェス2はなぜ失敗して、ラブライブはどこへ向かうのか?

スクフェス2のサービス終了は、私すらも長続きしないだろとおもってたら予想以上に早く終わってしまった感じがあり、キャストの追悼?ツイートの雨あられを見ていると、ファンとしてコンテンツを支えきれなかったという申し訳ない気持ちでいっぱいなります。まあ、そんな心境で個人が支えられるような代物でもないのは承知なのですが…。


何が欲しいのか、どんなゲームにしたいのか、誰がどういう意思決定したのか曖昧なゲーム

もっとも、スクフェス以外のコンテンツは好調といってもいいくらいのなかなのですが、そもそも論として「どんなゲームが欲しいのか?」といえば忽ち大喜利が始まるわけで、「ドリル先を求める客が欲しいのは実は穴なのだ」という禅問答じゃいけど、「本当にゲームそのものが欲しいのか?」「なぜゲームが必要なのか?」というそもそも論に帰結してしまわざるを得ないのです。

どういう運営として意思決定でゲームに投資するという判断がなさたれて、誰の判断で終了したのかという背景がないと、『何が悪かったのか』はわからないのですが、そこは明かされることはないでしょう。

バンドリやアイマスと比べてゲームへの動線が無かったり、スクスタのシステムと決定的に相性の悪い進級のある設定とか、1期の製作委員会に入っていないことをみたらブシロードとバンナムの微妙な関係が透けて見えるような気はするし、コンテンツのアガリがゲームに依存していたであろう、ブシロードだけがやる気で他は醒めていたという憶測は経てられはするのです。

サービスリリース日に近い決算日でサービス終了がするとなると、バンナムがブシロードを切る形で終了になるのではないと、あくまでも陰謀論のように無理くり点と点を強引に繋げた推測はできはします。

なんでスクフェス2よりも売上が低いゲームが生き残れるのか

それは、戦略に依るしか言いようがないのですが、一つ言えるのは例えばグルミクなんかは、ブシロードがすべての権利を(リスクも)持っているからといえます。

しかし、声優ばかり推していると揶揄されるような、スーパースターのファンもキャラクターへの愛着は強いわけだけど、一方でキャストやスタッフにも心労がかかってきそうなくらいにアニメの展開は強烈なアンチも多数存在します。アンチの言う「不快」と言われるのは前述したように出来不出来以前の価値観の違いに依るところが大きいように思えるのです。

そもそも子供の頃にスクフェスをプレイした層が今の声優陣の中心ですが、このままでは人材確保への危機感からNHKでスーパースターを放送する企図されたとしたら、ゲームの再興ではなくアニメを核に据えるあたり、この運営がどこまでゲームに本気だったのか怪しいものですし、協業体制というものの限界が見えてきているのかもしれません。

今後は身をかがめる時と位置づけて、船頭を減らしてバンナムミュージックライブ主導の「小回りの効くコンテンツ」にすべきなのだろうけど、そうなれば、デビュー作がラブライブのバンナム版i☆Risという方向性が一番だとうなところになるのだろうかと思いますが、そうなればμ'sが活動休止をした時以上のバッシングは避けられないでしょう。

他方で、リンクラは理想のコンテンツではあるのですが、だからといって、いくら売上が伸びてもあれに持続可能性があるのかといえば個人的には強く猶予せざるをえません。

もうスクフェスの技術を使い回すなんてことは考えなくていいってなら、「MEWLIVEの新しいVTuber」としてスクールアイドルを出して、そこを拠点としたラブライブでもいいかもだけど、スパチャは嫌悪感が強いし、バンドリのVTuberのゆめみたは現状登録も1万以下。見ている人は満足度高いかもしれないけど、跳ねてはいないのが現状です。

そもそも、ラブライブというコンテンツにおいて競争力がある分野はライブとキャラクターのマーチャンダイジングで、それらはアニメのような高コストかつ高露出の媒体によって支えられていると言えるわけで、それをオミットしてしまえば他のアイドルとの差別化が出来ずに埋没する可能性も大きいわけです。

スクフェス2が「ゲームを束ねる」方向性を目指したわけですが、結局多彩なシリーズの方向性やファンの指向性を集約させるには力不足だったし、そもそも集約させる事自体ナンセンスであったと言えるわけです。

キャラクターの存在が不可避である反面、ニーズが多様化かつリッチ化の一途を辿っていき、高コスト体質と満足度高い展開を提供できないことが「ラブライブ!」というコンテンツのジレンマがあるといえるわけで、素人の私が妙案を思いつくらいなら、詳細なデータを持っていて、経験も豊富なバンナムの社員がもっといい案を思いつかないはずはないわけです。

ラブライブはDAO型IPの夢を見るか?

こうした状況にあえてなにか解決できるものがあるとすれば、電音部が推進するDAO型IPはどうのでしょう。

電音部プロジェクトが推進する、権利と収益を分配するDAO型の新たなIPの在り方です。
製作委員会やライセンスアウトとは異なり、
様々なパートナー企業が独自のエリアを創出し、展開します。
電音部プロジェクトからは独立したプロデュース及び運用を行うことで、
世界を共に拡張していく制度です。

https://denonbu.jp/news/3280

まあフランチャイズと言われていますけど、むしろボランタリーチェーンとか暖簾分けに性質が近いと思いますが、たとえば今ある学校とは別に、今あるプレイヤーが一切関わらないで、ラブライブの名前とスクールアイドルという設定だけをついで集英社とスターダストプロモーションとサイゲが協働して沖縄の離島の高校の話ができると言ってしまえばわかりやすいでしょう。

低コストで幅広い展開は可能な反面、電音部の熱心なファンも未だにわからんと言っているような有様だし、これをラブライブに単純に適応できるとは私すら懐疑的です。

こうしてみるとラブライブの前途は、なかなか多難かもしれないなと思います。



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