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Sparta再始動ツアー番外編@Amtrakで行くシアトル

準備編での旅程のなかにある、観光レポです。


今回は電車・飛行機・バスをすべて使った移動にチャレンジしてみました。スタートのバンクーバーからシアトルまでは、私が10年前にワーホリで滞在していたときから乗りたいなあ…と思ってきた電車Amtrak Cascades号を利用しました。いわゆる中距離列車で、ポートランドまでこの電車で行くことができます。なかでも、一番のウリはバンクーバー⇔シアトルの景観。とても都会で綺麗なバンクーバーの新しい街並みから、森を抜けて歴史ある林業地帯、そして小さくてかわいい港町、国境超えの海辺の広々とした干潟…そしてシアトルの街並みまでとても見ごたえがあります。夕方の便に乗れば、夕日がきれいに見えるんだとか。

しかしながら、1日2便しかなく、早朝か夕方の2便のみ。今回の私はシアトル観光日だったので朝6時の便を利用しました。

チケットはオンラインで購入できます。早割なら32ドルで、通常のほぼ半額。ビジネスクラスもありますが、座席が少し広くて少し綺麗、くらいなので通常のCoach Seatで十分だと思います。日本よりはシートもひろいですし、合皮でなかなかの座り心地ですよ。

国境超えなので、アメリカの入国審査は出発駅のパシフィックセントラル駅で行います。そのため、駅には遅くとも1時間半前には着いていなくてはいけません。Amtrakのパシフィックセントラル駅はバンクーバーのダウンタウンからひと駅出たメイン/サイエンス・ワールド駅の隣りにあります。ですが、土日はバンクーバーのSkytrainも始発が6時台で間に合わない…。夜間走っているナイトバスがあるので、停留所は遠いけど、それで行くしか無いかなあと友人に相談したところ、私が泊まっているYWCAホテルから歩いていけるよ! と。確かにGoogle先生に聞いたところ、徒歩20分! バスでも15分くらいかかるのでそれほど変わらない。友人によると、サイエンス・ワールドのSeawallが綺麗だし歩く価値あるよ!との話。

友人の奥様から「でも女性ひとりで朝4時は心配だから、一度下見に歩いてから早朝に出たほうがいいよ。エミが少しでも怖いと感じたらバスかタクシーを使ってね」とのアドバイスもあったので、前日に下見をしてから朝4時すぎにでっかいバックパックを背負って出発!

夏の4時にもなるとうっすら明るくて、東京ドームのようなBCプレイスの中を通っていくため、早朝勤務のおじさんとすれ違うだけで特に怖いとも思いませんでした。念の為、音楽は聴かずにちらほら周りを見回して歩きましたが…。真っ暗な冬場はあまりオススメしないかなあ。散歩コースに出るまで少し高速の下を歩いたりするのですが、暗いとそれなりに怖いかもしれません。冬場は雨季なのでバスやタクシーのほうが良いです。

でも、今回は夏で天気が最高だったのもあり、とても綺麗な入江の散歩道をあるきながらの移動でした。

誰もいないバンクーバーを歩けるのもちょっと貴重です。丸い建物がサイエンス・ワールドという科学博物館。公園もあっていい散歩コース。

すたこら歩いて20分程でAmtrakのパシフィックセントラル駅に到着!

古い駅なので趣もあります。ちなみに構内撮影禁止。中も歴史ある造りになっていました。

この駅の周りが昔から治安があんまり良くない場所で有名で、今も変わらず。駅の前にある公園にはホームレスが多く、皆ドラッグをやっているのであまり雰囲気も良くないため、公園の中は通らずに周りの道を歩いていったほうがベターです。

駅に入ると正面にAmtrakの入場口があって、並んで待ちます。その前に「Declaration Card(税関申告書)」がありますので、そこに記入して持参。私は何故かそれをすっかり忘れてしまって、入国審査で「アアアア!!!!」てすごい声だして審査官に「なんで忘れるの…」と呆れられました。そりゃそうだ…。もちろん戻されて書いて並び直しました…。

時間になると車掌さんが「バスじゃなく電車でシアトル・ポートランドにいくひとー!バスじゃないからねー!バスじゃないよー!」とハイテンションでしつこく言いながら並ばせてくれます。この駅はバスの駅でもあり、よく間違って並んでいるひとが多いんだとか。入場ゲートへの入り口は1箇所。ビジネスクラスが優先搭乗します。入り口で搭乗券を見せると、指定席が書かれた乗車券を渡されます。ここで海側の席になればラッキー! もしそうじゃなくても、自由に座れるカフェも併設されているので、そこから十分に景色は見られます。

そして、入場してすぐに入国審査です。中に審査官は3名いるのですが、朝5時なのもあり、かつアメリカの入国審査はこのご時世相当きついという話もあり、やはり進まない…。そして自分の番になって歩いていくと、審査の空気がめちゃくちゃに重い……周りも重い…すごい緊張感ある…とても静かで、審査官のすごく低い声とその質問に的確に答えなくてはいけないという謎の圧力がすごい…。質問はお決まりの、どこに何をしに、どれくらい滞在するのか、日本での仕事、帰国はどこからいつするのか、そして、以前アメリカに来たことがあるか? と意外にシンプルでした。最初はこわごわでしたが、よく見ると審査官のひとすごく眠そう…(笑)朝早いからこんなテンションなのかあ…と思ったりもしました。最後に指紋を取るのですが、私の指は指紋が薄くて、なかなか機械が反応しないので審査官のおじさんも困り果てていました。10回以上チャレンジして、なんとか「行っていいよ…」と開放してもらい、隣の部屋で6ドルの入国税を払って荷物をX線の機械で流しながら歩いて、そのまま電車にGO! 思っていたよりはあっさり終わりました。

荷物はデカ目のバックパックくらいなら、座席の上に置けるわよー!と荷物受けの女性に教えてもらって持って乗り込みました。預けるのも乗る前に一番手前の車両で受け付けてくれます。

ひとりだったためか、運良く海側の席! やったー! 日本の電車と違うところは、観光列車なのでとってもゆっくりに走る。窓が汚くて折角の景色を撮りたいのになんか汚れが映る…とか諸々あるんですが、体感としてはとても綺麗で穏やかで美しいBC州の景色が一望できてとにかく最高でした。すごく自然が雄大で…というわけではなく(それならウィスラーかロッキーに行けば十分見られます!)、この土地ならではの穏やかな景色がずーっと広がっています。

動画はちょうどホワイトロック手前のあたり。対岸にはバンクーバーアイランド。島が点在しているので、その景色も凄く良かったです。車掌さんがアナウンスしていますが、国境超えの際には再度審査官が乗ってくるので、パスポートや必要な書類を持って自分の席にいてね。カフェテリアもクローズするからね、と。

カフェでは軽食を買えます。残念だったのが美味しいという評判のクラムチャウダーが夕方便限定だったこと! そんなことどこにも書いてないのに…! すごく楽しみにしていたので残念でした。

国境超えでは電車は止まって、審査官が5-6名乗ってきます。パスポート写真と本人を見比べて、税関申告書を抜き取って終わりです。

国境を超えるとスピードアップします。なので一番の見所は国境までなのかなあ。それでもシアトルの街ナカに入るまでは綺麗な海沿いを一直線に走る爽快感が楽しめます。ホントに海の横に線路があるので、臨場感ありますよ。

4時間半でシアトルに着きます。私が乗ったときは出発は30分近く遅れたものの(入国審査がスローすぎて)到着はオンタイムでしたが、このAmtrakはよく遅延することで有名。電車のトラブルや謎の理由で30分から数時間、果ては途中で降ろされて自力でいけというケースもあったんだとか。のんびりな電車旅行だと思って、あまり詰め込まずに旅程を組んだほうがいいかもしれません。

シアトルはキングストリート駅につきます。

2箇所あるシアトルの駅でこちらがダウンタウン内。近くにはチャイナタウンや日系スーパーなどもあり、セーフコ・フィールドもすぐそこです。

キングストリート駅外観。

シアトルもとってもいいお天気。お昼前に着いて、荷物をホステルに預けて、さてシアトル観光です!