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九州・関西航路(九州3県)

企画の経緯

北日本クルーズをしたあとできれば船で日本一周をしてみたくなりました。海路がない部分は代替ルートを海沿いにしたりして、あまり神経質にならないようにルートを検討。日本一周を5回の旅行に分割したうちの、九州から関西に向かうルートを今回、旅します。
なお、日本一周のルートについては別途とりまとめをする予定です。

目的

①長崎から関西への周遊ルートとする
②可能な海路は利用する
③太平洋航路を利用する


旅程

今回は長崎起点で関西へのルートを検討します。残念ながら西九州からの東に向かう海路は存在しないため、バスで霧島連峰超えとしました。長崎では島原半島を観光・宿泊し、翌朝熊本へ高速フェリーで有明海を渡り、短く熊本観光ののち、バスで深い山を超えて宮崎へ移動。宮崎港から神戸へ夜行フェリーで太平洋航路で関西へ戻る行程です。

アクセス

▼神戸空港>長崎空港(スカイマーク)
神戸空港から長崎空港へ向かいます。出発時間も9:40と丁度良い時間帯です。ちなみに、三宮からポートライナーが街の上空をゆったりと海に向かう風景がとても好きです。近未来感と旅のワクワク感で満ちていきます。

▼宮崎港>神戸港(宮崎カーフェリー)
九州から関西への太平洋航路は、志布志港(鹿児島)<>南港(大阪)のさんふらわあと、宮崎港(宮崎)<>神戸港(兵庫)の宮崎カーフェリーの二つ。ルートは宮崎、鹿児島のどちらでもよかったのですが、今年はまだ宮崎に行っていなかったため、宮崎を選択します。


現地移動

▼長崎空港>JR諫早駅(バス)
今回利用するなかで、長崎空港が世界初の海上空港であることを知りました。空港は連絡橋で接続していますが、鉄道はないため、基本的に最寄の駅にリムジンバスでの移動となります。

▼島原鉄道
JR諫早駅から島原港まで、島原半島の形に沿ってトコトコと走ります。本数も車両数も少ないのですが、有明海と雲仙岳を右に左に眺めながら穏やかに進む鉄道です。車両も黄色で大変愛らしく、幸せになりそうな景色を作っています。特に大三東駅は日本で一番海に近い駅(カバー写真)で、フォトジェニックなスポットです。

▼島原港>熊本桟橋港(熊本フェリー)
島原港から熊本港を約30分でつなぐ高速フェリー。圧倒的に熊本が近いです。

▼サクラマチクマモト>宮崎駅(高速バス)
発着数日本一と言われる、巨大バスターミナル。熊本城のすぐそばで、商業施設と融合したターミナルから、なんぷう号で人吉を通り、霧島連峰を見ながら宮崎駅へ向かいます。



旅の内容

左上から右、下へ順:島原鉄道の愛らしい車両/オーシャンアローの記念スタンプ/巨大なサクラマチクマモトのバスターミナル/島原、湧水庭園四明荘 水底は火山灰で湧き水はあまりにも澄んでいる/人吉ちかく山深い景色が続く/宮崎神宮/今年就航の新造船フェリーたかちほ/曇天気味な海上の朝

アクセスについて

九州の移動では接続があまりよくないため、接続まちの間で観光をしました。先に目的地を定めておかないと時間だけが過ぎてしまうため、事前に時間に合わせて行動する場所を決めておいたほうがよさそうです。

島原

長崎空港起点に東へ向かうのに、観光をどこでしようかと考えたところ、以前訪問した町中に鯉がおよぐ美しいまち島原をもう一度みたいと思い、観光・宿泊地とすることにしました。
湧き水が広がる庭園はあまりにも水が澄んでいて、目を疑ってしまうほどです。なお、水は引き込んでいるのではなくて、湧き出てくるものらしく、家を建てる際には基礎工事に苦労があるそうです。

ところが昔いた町中の水路に鯉はおらず、盗難被害のためいなくなっていると地元の方が申し訳なさそうに話されていました。地元の方々の想いが込められた、澄んだ水路と鯉の色どりが失われていることは残念で、素晴らしい町の景色を簡単に奪ってしまう心無い行為をたいへん残念に思いました。

熊本

熊本の中心地はJR熊本駅からは少し離れていて、熊本城の近くが中心地となります。熊本地震で傷んだ石垣の修理は現在も続いていますが、天守閣は復旧した姿を見ることができます。バスの発車までの2時間半、熊本城を少し外側から見てみようと、熊本市役所14階の展望ロビーと、熊本県立美術館分館の休憩室で穴場的に美しいお城の姿を拝見することができました。
また路面電車が走る街はゆったりと時間が流れる印象がしますが、熊本の街はゆったりしつつ活気もある街でした。

レトロな雰囲気の休憩室からの熊本城を見る

宮崎

雨にけぶる霧島連峰は神話の景色のようで、天孫降臨の話を思い浮かべていると、バスは宮崎駅へ到着しました。宮崎駅は夕方に到着し2時間弱の時間があったのでもう少し神話の余韻に浸りたいと、宮崎神宮へ参拝しました。
宮崎駅から宮崎神宮へは一駅にも関わらず、日豊本線は本数が少ないため少し所要時間がかかります。なんとか神武天皇にご挨拶させて頂き、夜に船出しました。神戸へ向かうフェリーの名前は「たかちほ」。最後まで神話に浸れる宮崎です。


宮崎カーフェリー

一年に満たない新造船の「たかちほ」はどこもかしこもぴかぴかで快適です。日の長い季節の晴れた日に乗れば、さらにトロピカル感とバケーション感が存分に味わえそうです。

当日受付の際に天候不良で妊婦さんは搭乗禁止がでていたので、太平洋と瀬戸内海の違いを感じました。しかし雨天の太平洋の荒れにも関わらず、大きな船体は船酔いするほどのものではなく、乗船できました。

船体もまっさら
吹き抜け空間の大階段と座席スペースの取り方が珍らしい



旅を終えて

キリシタンの文化の残る九州の西側と、日本神話が生きている九州の東側。間には霧島連峰が二つの世界を遮断するように座しているように思えます。長崎・熊本から宮崎へとゆく、九州の奥深さを感じられる九州横断ができました。

もう一日宮崎で過ごせたらぜひ、青島神社や鵜戸神宮でさらに日本神話に浸りたいです。そしてもし宮崎から神武東征の航路で瀬戸内海を通って大阪へ向かうルートがあれば、絶対クルーズしてみたいと思うのでした。

以上


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