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夏が終わった

今朝は、とても涼しい朝だった。

あまりに涼しすぎて夜はよく眠れたけど、夏蒲団&タオルケットでは肌寒くて体が冷えてしまっていた。

目覚めてカーテンを開けると、とても明るい。

目が覚めるような爽やかな青空。

でも、空気はひんやりと冷えていた。

後で調べてみたら、こちらは今朝の最低気温は16℃くらいだったらしい。

なんと20℃を切っていた…。

この空気の感じは、「秋」そのもの。

この地方は、昔から8/15のお盆の頃になると、暑さの盛りが少し落ち着いて秋風が吹くようになるのだけど、本当に秋が来てしまったようだ。

◇◇◇

思えば、今年の夏は本当に暑かった。

死ぬんじゃないかと怖くなるほど、本当に暑くて大変だった。

そして、「秋はちゃんと来てくれるんだろうか?」と不安でもあった。

それほど勢力が衰えない異常な「夏」だった。ギラギラと精力をみなぎらせて、全くエネルギーが枯れることなく、ますます盛りがついて勢いが増して、狂気すら匂わせる…。そんな濃い夏だった。こんなにしつこくて執念深い夏を、私は生まれて初めて体験したよ(笑)。

でも、そんな脂ぎってギラギラした「今年の夏」も、時間の流れとともに出番を終えて退散していったらしい。

ギラギラしていた割には、去り際はあっけなかった。

◇◇◇

朝のうちに洗濯機を回し、洗い終えた物を干そうと外に出たら、秋の空が大きく広がっていた。

晴れているのに、日差しは柔らかく透き通っている。

圧を感じるほどの強烈な太陽熱は、もう感じられない。

待ち望んでいた「秋の空気」だけど、あのギラギラの濃い夏が居なくなってしまったのかと思うと、ちょっぴり淋しくなった。

キャラが濃すぎて苦手に感じる相手でも、その人がパタッと居なくなると淋しく感じるのと同じで、私はなんだか心淋しくなった。

あの夏は、ひと夏中、私たちに強烈な体験を与え続け、また、私たちの脳裏に強力な夏の記憶を残した。でも、この暑苦しくて濃過ぎる夏に慣れてきたころ、その夏は、何の未練もなくスッと私たちの前から消えて居なくなってしまった。何の名残も残さずに…。

あら、もう行っちゃったんだ…。

夏が終わる頃にふと感じる「淋しさ」を、私は肌で実感した。

◇◇◇

爽やかに晴れ上がった空を仰ぎながら、季節だけでなく、世の中の空気も大きく変容したことを感じる。

何の抵抗もなく、自由に自分らしく生きていく時代へ。

そして、人の心も大きく変容している。

私自身、今年の「濃くて暑苦しい夏」を何とか死なずに耐え忍び、暑さでヘロヘロになりながらも踏ん張って夏を乗り越えたら、私の心は、夏が来る前よりうんと軽く楽になっていた。

不要なものを手放して、よりシンプルにクリアになったような感じがした。

罪悪感なく気楽にやりたいことができるようになり、抵抗感なくスッと欲しいものに手が出せるようになった。

うんうん、いい調子だ。

あの夏は、もしかしたら心の中に溜まっていた余分な思考や思い癖、過去の感情、ネガティブな価値観、親からの刷り込み、そういうものを全部、熱で炙り出して、太陽熱で焼き切ってくれるためのもの…だったのかもしれない。

まるでお寺の護摩供養の浄火のように。

余分なもの・不要なものを全部焼き切って、スッキリした気持ちで、心地よく秋を迎えられた自分が居る。

◇◇◇

これで一安心。

あの暑さの中を無事に生き抜いたのだ。

この世に怖いものは何も無い。

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