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仕事をすぐに辞めたがる若い子たちのことを聞いて素直に感じたこと


これは人から聞いた話なのだけど・・・。

「最近の若い子は、すぐに仕事を辞めたがる」という話を耳にした。

それを聞いたとき、「今時の子は、既存の概念に縛られていないから、自分の「やりたいこと」に向かってどんどん行動していく結果、新しい経験を得るためのキャリア・アップで、今の職場を辞めて次へ転職していくのかな・・・」と、最初はそんなことを思った。


でも、その話を具体的に聞いていたら、なんだか勘違いしていないか?と驚いてしまった。

・・・というのも、その人の話だと、「仕事を辞めたい」という若い子たちのパターンがあって

今、就いている仕事について・・・どんなに懇切丁寧に教えても、スキルを身につける気が無く、努力を嫌がり、いつまで経っても仕事が満足にできない。ミスも多く、安心して仕事が任せられない。

仕事のことで何か指導したり指摘をすると・・・すぐに泣く。いじける。

何かノルマを与えると・・・出てこなくなる。

給料やボーナスについて・・・都会の有名一流企業の大卒社員の給料(←ネットなどで検索)と高卒で地方の一中小企業に入社した今の自分の給料明細を比較して、「自分の給料は安すぎる」と周囲に不満を言う。

辞めたい理由・・・「ここを出て都会(東京)に行きたい」の一点張り。

今の仕事を辞めた後のビジョン・・・何も持っていない。何かやりたいこともなく、目的意識もないんだけど、とにかく都会に出れば仕事も見つかりビックになれると信じている。

今の職場に対して・・・「堅すぎる」「自由がない」と文句たらたら。

その他・・・世の中で若くして成功している人と同じように、自分も成功できると信じている。成功者の陰の努力を全く理解せず、楽して成功が手に入ると信じている。(何のスキルも目的もないのに「とにかく東京にさえ行けば成功する」・・・等)

・・・そんな感じらしい。

この話を聞いて、「えっ?」と私はドン引きしてしまった(汗)。

こんな甘い考えでは、どこに行っても絶対に「苦労」が待っているんじゃないか・・・と。

いや、むしろ、辞めてくれた方が会社側としては良いのかもしれない(汗)。


しかし空前の人手不足のため、せっかくここまで教育してきたのに、「若気の至り」みたいな感覚でコロコロする簡単な理由で辞められるのは、やっぱり会社としてはかなりの痛手らしい。

これは大変だわ・・・(滝汗)。

日本人の若者がこれでは、世間が外国人労働者を求めるのも何かわかるような気がするなぁ~と、しみじみ思った。


◇◇◇


「東京に出て、何をしたいのか?」

と聞かれても、こういうタイプの子たちは、何がしたいということもなく、とにかく東京に出れば何とかなる・・・と信じているのだろうなぁ。


ちなみに、酸いも甘いも知り尽くしたアラフィフのオバサンから言わせてもらうと(汗)、確かにそういう「生まれ持っての成功者」は世の中にたくさんいるけど、そういう子は、幼少期から普通と違うんだよ・・・。

こういう子は、天性のものが光っていて、隠しても隠しきれない。大人も感化されるほど、ずば抜けてたモノを持っている。


そして、そういう子は、様々な苦労を体験しつつも、それに飲まれることなく上手に乗り越え、サクサクと自分の人生を歩んでいる。

だけど、決して「楽をしている」ことはない。


苦労しているなんてことを自分から言わないし、本人もそれを「苦労」とは自覚していなかったりする。ただ、もしも一般人がその子と同じことを体験させられたら、きっと3日も持たずにギブアップするような大変なことを、そういう子はケロッと体験して乗り越えていく。


そして、そうした自分の身に降りかかった「全てのこと」を余すことなく『人生の肥やし』にして、心の糧にして生かしていき、さらに成長・進化していくのである。


ここが「普通の人」と「生まれ持っての成功者」の根本的に違うところだ。

そんな根っからの人物(成功者)なら、周囲が黙っていない。ずば抜けた才能と能力に感嘆し、もっと上の世界へ行くように周りから押し上げてくれる。自分もそうした道を自然の流れで無意識に選択していて、自分に見合ったステージへと自然に行くことになる。

それを、普通の人から見れば、「楽している」ように感じるかもしれない。

でも、それを凡人がやったら、死ぬほどの苦労が待っている。苦労を苦労と思わずヒョイと乗り越えられるから、凡人と異なるのだ。

そう、世の中そんな甘いもんじゃないんだよ・・・。

自分にとっての天性と才能は何なのか?・・・もっと見極めなくてはいけない。

◇◇◇

今の仕事が自分に合わないとしても、今、こうしてこの職場にいるのも何かの御縁なのだから、そこで貪欲に何かを得ようと努力することも大切なのだよ。

せっかく堅い仕事に就いているのなら、給料が定額きちんきちんと毎月入ってくることの利点を生かしてほしい。「今は特にやりたいことがない」のであれば、未来の自分のために「活動資金」となるお金を、毎月きっちり貯めておくことを、まずは勧める。


更に、今いる職場が、福利厚生がしっかりしているのであれば、その「与えられた権利(有給)」を上手に使って、自由に行きたいところを旅してみればいい。世界を知り、まずは世の中について客観的に学ぶことだ。

こうして、今いる場所で仕事をしてお金を稼ぎながら、それと平行して、今のこの場所にいても「できること」をいろいろやっていき、仕事以外の世界で様々な体験を積んで、「本当の自分」を見つけていけばいいんだよ。


未来の自分のための「資金作り」の場。

そうやって、仕事とプライベートの線引きをしっかり引いて、仕事に対して変な甘えを出さないこと。割り切って収入を得ることに徹すること。


これがまず大事だと思う。


更に、今やっている仕事内容を完璧にマスターして、その道のプロになることも勧める。事務なら事務のプロ、経理なら経理のプロ、営業なら営業のプロになることを目指すことだ。

ちゃんとした仕事に就いているのに、今就いている仕事の中身をモノにできないようでは、かなり勿体ないぞ~。

飲食店のウェイトレスのバイトであっても、スーパーのレジ打ちであっても、今やっていることに集中することで、その世界のプロとしての技量を身につけ磨くことだ。

こうして、その職場で周りから認められ、仕事ぶりが「安心して任せられる」域に達したら、それは完璧なキャリアとなる。

それは、どの道でもOKで、経験したことが自分の血肉となって、自分の特技や能力の一つとして昇格させられたのなら、それは堂々と「自分のキャリア」として履歴に残せるはずだ。

どの世界でも、経験者は優遇される。

ならば、その世界から乞い求められる経験者になればいい。

この経験が、のちのち仕事を探している時に、自分を助けて生かしてくれる。

だから、何でも経験しておくことが大切。

◇◇◇

昔みたいに、終身雇用の時代じゃないから、やはり、途中で違う仕事に鞍替えすることもあるだろうし、そこは別に問題視しないけど(御縁があるところに導かれるだろうし)、ただ、漠然と何も得ることなく、ただただ時間とエネルギーを無駄にするような働き方はNGだと、私は思う。


ここは、要領よく、賢くやらないと・・・ね(笑)。

雇う側と雇われる側。契約を結んで就労するわけだから、こっちも「ここで働く利点」をしっかり見いだして、ここで働くことでのメリットを受け取り、利点をフルに活用しなくてはいけない。

◇◇◇

辞めるのも自由。

続けるのも自由。

もちろん、ブラックすぎる職場とか、居心地の悪い所とか、そういう場合は、辞めたがる若い子たちの責任ではないし、雇う側にも変革の努力は必要だと思う。だけど、自分の命の尊厳が危ぶまれるようなときは、誤魔化したりいい加減にしていないで、自分で適切に判断し、早めに行動に移すことが大事・・・。

見切りをつける「基準」を自分の中にしっかり持ち、ある一線を越えたら、自分の尊厳を守るためにキッチリ決断を下して行動に出ること。

これも大切だと思う。

◇◇◇

仕事は、あくまで自分の専門を磨く場だと割り切って、今居る場所でとりあえず技術習得に励むことだ。辞めるのはその後で良い。

仕事を通して、自分にいろんな体験を与えて、いろいろやってみて、自分を高めていく。自分を成長させる糧として利用していく。

そういう風にゆるく楽に考えて良いんじゃないかなぁ・・・と。

若い頃の体験は、人生の基礎となり、自分の一生を左右するほど大切なものだから、キチンとした仕事について真面目に働くことも、すごく大事なことだと思っている。

早まることはしないで、よくよく考えて決断すべし。


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