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【写真日記】海の京都を訪ねて⑤舟屋の街・伊根町その1

天橋立の近くの旅館で一泊した私たちは、次の目的地に向かうことにしました。

《前回のおはなし》


宮津市から伊根町へ

今日は「天橋立」がある宮津市を出発して、(地図で見ると)ちょうど真上にある与謝郡伊根町よさぐんいねちょうへ行きます。

https://maps.app.goo.gl/vXKGyBis5f7tazqe8

伊根町と言えば「舟屋」。
舟屋とは、海から引き上げた船を風雨や虫から船を守るために建てられた建物です。

家の中に海があるってどんな感じなんだろう🙄?

海なし県で生まれ育った私たちには「海と共存する暮らし」は未知の世界で、非常に興味深いものがあります。なので、以前から「いつか訪れてみたい」と思っていました。

更に、この伊根町は、映画『釣りバカ日誌』の第5作の舞台にもなっているんですよね。

そんな舟屋の風景を見たくて、伊根に寄ってみることにしました。

丹後半島を海沿いに北上

朝からいいお天気で、この日は絶好のドライブ日和となりました。
車に荷物を詰め込んで、いざ出発!

右手に見えるのは天橋立?
この先、右折して国道178号線に入ります。
この178号線は海沿いを走る道路です。道路のすぐ右脇は海。
飛騨に住んでいる私たちにとって、一番近くて馴染があるのは富山や石川など北陸の日本海です。ここ「海の京都」の海も同じ日本海ですが、北陸とは少し雰囲気が異なり、波が静かで穏やかな感じがしました。
キラキラ輝く海と空。
出発して約30分程。伊根の舟屋がある半島が見えてきました。

伊根湾めぐり遊覧船

伊根に到着した私たちは、まず最初に遊覧船に乗ってみることにしました。
日出桟橋乗船場に向かいます。

無事到着して、駐車場に車を停めて外に出る準備をしていたら、車の外から声をかけられました。見ると、遊覧船乗り場のスタッフの女性でした。

「次の船には団体さんの予約が入っています。今から出る船は空いているので、余裕を持って乗られたいなら、あと5分で(船が)出るので急いでください」とのこと。

もちろん、空いている船に乗りたい!

…ということで、急いで車を降りてダッシュで建物に入り、慌てて切符を買って、バタバタと船に乗りました。

急ぎながら撮った写真。この船に乗りました。

親切なスタッフさんのお陰で、いいタイミングで船に乗ることができましたよ。中に入ると、お客さんは私たちを含めて6~7人ほど。確かに空いていました。ありがたや。

出航!海沿いに建物が並んでいます。あれが舟屋のようです。
船の屋上のデッキにいたのですが、潮風が心地よくて最高でした。
あれは青島。
船が動き出すと、ウミネコたちが船について飛んできました。
美しく澄んだ空と海。
キラキラ輝く水面。
青島に接近。
手を挙げていると海鳥たちが大集合。群がるウミネコ。
君たち、気持ちよさそうに飛んでるね!
こんなに近くで海鳥を見たのは初めて。

船はさらに進み、舟屋がたくさん並んでいる地区に来ました。

山と海に挟まれた狭い土地に家が並んでいます。

海沿いの家々を見ると、海に面した一階部分が、車庫みたいな感じでガランと空いている建物があります。これが舟屋。

更に近づくと、こんな感じ。

船のガイドによると、この地域は昔から、陸路よりも船に乗って移動した方が便利が良く、楽に早く目的地に行けたんだそうです。この地域の船は、漁に使うだけでなく交通手段でもあったんですね。
こうして見ると、舟屋は船のガレージみたいです。

舟屋と民家が並んでいる風景。
遊覧船はこんな感じ。乗客が少ないので自由にあちこち移動して、海の景色を楽しめました。
また来たっ!ウミネコとカモメの違いは尾羽の色らしいです。尾羽が真っ白なのがカモメ。黒っぽい色がついているのがウミネコ。ちなみにこれはウミネコ。
海岸に近づくと、漁のおこぼれがもらえると期待してたくさん集まってくる海鳥たち。
ウミネコって本当に「ミャーミャー」と鳴くのね。猫みたいな鳴き声でビックリ。生まれて初めて間近で聞きましたわ。
「この風景が一番好きだなぁ」と夫氏。
伊根湾を一周して、また船乗り場に戻ってきました。

桟橋には、次の船がスタンバイしていました。

スタッフさんが言ってた通り、団体さんがゾロゾロと乗り込んでいました。お隣の某大国からの団体観光旅行っぽい感じ。

次の船の混み具合を見て、私と夫は「一つ早い船に乗れてラッキーだったなぁ」と思ったのでした。

ちょっと散策

船を降りた後、船乗り場(日出桟橋乗船場)の近くを少しだけ散策してみました。

この道をまっすぐ進めば、伊根浦の重要伝統的建築物群保存地区を一通り散策することができるのですが、この日は運悪く道路工事で通行止めだったため、途中まで歩きました。
太陽桜学生服。初めて聞く名前だなーと思い、ネットで調べてみたら、倉敷市の老舗企業ニッピさんが大正11年から製造している学生服でした。
道を挟んで山側と海側に家が立ち並んでいます。
蔵についているのは家紋かな?

この通りには立派な蔵が多いです。

歴史を感じる土蔵。
この土蔵には恵比須様が描かれていました。
こちらの蔵は「宝」。土蔵と言えば、下が板壁で上が白壁というパターンをよく見かけるけど、ここの蔵は下が土壁・上が板張り。この地域はいろんな蔵があって興味深いです。
きれいに掃き清められた玄関先。この風情、いいなぁ。
こちらの側溝の水は海水。海との距離感にちょっとビックリ。
海側の家は、すぐ裏が海なんですよね。こんなに間近で海と共存して暮らすのって、どんな感じなんだろう。

散策の最中、神社を見つけました。ちょっとお参りさせてもらいましょう。

碑に「八坂神社」と記されていました。普段あまり人が来ない雰囲気なので、伊根祭の八坂神社とは違う神社なのかもしれません。
石段を登りきったところで立ち止まり、振り返ると、伊根湾が見えました。参道の先が海…というシチュエーション、そういえば夏に旅した赤穂坂越でもありました,。今年は海の神様に呼ばれているみたい。
神様、私たちを伊根に呼んで下さり、ありがとうこざいます!

せっかくここまで来たんだもの。
通行止めに屈せず、私たちはもう少し伊根の町を散策してみることにしました。


⑥につづく


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