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キイロテントウと紋黄蝶

うちのカーテンに何かついていると思いよく見てみるとそれは丸い虫だった。見たことのない虫。黄色くて丸くて、黒い点が4つ。こちらが顔か、それともお尻か。めずらしいので夫に声をかけて、しばらく一緒に眺めていた。
調べてみるとそれは「キイロテントウ」というなかなかめずらしい虫のようで、どうやら縁起がいいらしい。うれしいやないか。名前もわかったところで、外に逃すため、ふんわりティッシュで包み庭に放つ。会えてうれしかったよ、テントウくん。
そういえばわたしは日課の散歩中に蝶をよく見かける。公園にはいろんな種類の蝶がいて、1匹で飛ぶものも、2匹で飛ぶものも、3匹で戯れるものも色々ある。
蝶を見てはスマホで名前を調べてみるのだが、紋黄蝶という名前を最初に知ったのはmina perhonenのカタログだった。

2010→2011. autumn/winter のカタログ

ちなみにこちらはカタログと言ってもかなり凝った作りの本である。ページが一枚一枚交互に折り重なって構成されている装丁デザインはまるで芸術品だ。本という媒体が減っていく昨今、このような凝った装丁の本にはなかなか出会えないんじゃないかとも思う。
上の写真のカタログ(2010→2011. autumn/winter)は最終ページまで見るかどうか躊躇するほど、ページが交互に折り重なっている。実はわたし自身、最終ページまで開いたことがあるか定かではない。そして本にこう問いかけられる。
見やすいことがそんなに大事だろうか?

なかなかロックな問いかけである。
たしかに本を開いて驚いたり、めずらしい構造にときめいたりすることも本というものの醍醐味である。本や漫画が電子化される一方で、紙にしかできない物質の可能性を改めて感じる1冊だ。

キイロテントウと紋黄蝶。今夜は黄色い靴下を履いて眠ろう。黄色からは楽しい予感がする。

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