「ハイピカの上にレインボー箔」

こんにちは、現場の前田です。 

前回の記事では、「猫町」装丁展で石間淳さまよりご依頼いただいた、萩原朔太郎の小説『猫町』と、小説を元にした山川直人さまのマンガ版『猫町』を一冊に収録した本の表紙の加工について書かせていただきました。

今回はなんと、その第二弾!
10人の装丁家の中のもうお一方、新井大輔さまの『猫町』の表紙をお手伝いさせていただきました。 

同じ作品を、別のデザインで、二度もお手

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ブックデザインは誰のものか? トークイベント「装丁と紙でふりかえる平成」をふりかえる

もう一ヶ月も前の話だ。デザイン性と汎用性を兼ね備えた紙の発展を牽引する「竹尾」の展示・装丁万華鏡にて、装丁家・桂川潤、装丁家であり日本図書設計家協会長を務める小林真里によるトークイベントが開催された。長く装丁に携わった二人による「ふりかえり」はまさにタイトルに相応しく、平成の背景となる明治〜昭和、DTP台頭の平成、そして令和への展望も含めた充実の内容であった。(いまさらながらメモが出てきたので、雨

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余はいかにして本好きとなりしか

僕は本が好きです、はい。
 本の装丁やデザイン、本のある空間、本を読むこと、本に関わるそのどれもが好きだ。
 それもあって本のイベントや読書会、トークショーがあると聞けばマギー審司ばりに耳を「デッカくなっちゃった!」して、指向性マイクのごとく情報を得たり、それらに参加したりするし、そういった催しの運営をする側になることもある。

 しかしだ、僕を知っている人からすれば意外に思われるかもしれないが、

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海外で読める日本の書籍(2)

翻訳書ときどき洋書「エージェントが語る!翻訳出版」第9回
『幸せになる勇気』 著: 岸見 一郎、古賀 史健
ダイヤモンド社 2016年2月発売

世界で翻訳された日本の書籍を、写真で「ときどき」紹介していくコーナー「海外で読める日本の書籍」。第2回は『幸せになる勇気』を取り上げます。

【日本版】

『幸せになる勇気』

【海外版】

イギリス

オーストラリア

( 撮影:山崎絢加 )

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「泥銀箔の上にホログラム箔」

こんにちは。現場の前田です。

今回は、ブックデザイナーの石間淳さまからのご依頼で『猫町』の特装カバーをお手伝いさせていただきました。

この『猫町』は萩原朔太郎の短篇小説『猫町』と、それを原作にした山川直人さまの漫画版『猫町』を一冊に収録した本で、2019年7月1日から始まる企画展、「猫町」装丁展(7月14日まで開催)にて、10人の装丁家による10通りの特装カバーで展示、販売されます。

「猫町

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束見本→製本までの二週間

最近、輝夜月ちゃんから元気をもらっています。佐久良マサフミです。

別に落ち込んでいることがあるワケではないのですが、圧倒的なパワーで観る者を笑顔にする力は、とても魅力的に映ってしまいますね。

今回の投稿では束見本を見て、製本に進むまでの道のりを皆様にお伝えできればなと思います。

束見本→製本という工程のエピソードは、なかなか聞くことがないものかと思います。

よし。貴重な記事にしてやるぞ。

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美しいものが、生活を変える - 乙嫁語り -

絵のオーナーになった方が教えてくださった漫画『乙嫁語り』

表紙をめくると、赤い紙を一枚跨いで本編を読めるようになっています。(見返しという部分)

触れた瞬間、美しいと思いました。

一枚のその紙が、無性に心地い。

同じ紙が一枚、机の上に置かれているだけではダメだったと思う。教えてくださった人、タイミングと、あのお話に綴じられていたことが、大切だったと思います。

この一枚の紙は、わたしの方向

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『僕たちは欠けている』装丁解説

2018年2月に発行した『あまあま』という本がこの度「ジャグラ作品展」というコンクールで入賞しました。
印刷技術に対する賞なので、印刷をしていただいた緑陽社さんの受賞ということになります。緑陽社さん、この度は本当におめでとうございます。
また、自分の本にこのような貴重な機会をいただけたことも大変うれしく思います。どうもありがとうございました。

記念に装丁解説でも書こうと思ったのですが、『あまあま

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