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2時間遅刻してきた!ー親友Pとの思い出、海編ー

その親友は、2時間遅刻してきた。

いつも、私とその親友Pとは、よくつるんで遊ぶ。
その年は、Pが、江ノ島の海に連れて行ってくれるというのだ。 
一人では、なかなか海なんぞへ行けないものだが、二人ならオッケー!
意気揚々と、水着やタオル、バックなど用意してその日を待った。

片瀬江ノ島駅で、待ち合わせの予定。午前11時の集合だ。他の友達は、全然都合が合わず、Pと私だけの海水浴小旅行。もちろん、Pは女だから、主人の反対なぞあるわけもなく、誰にも気兼ねなく、夏の思い出ができるはずだった。だが……

午前11時を過ぎても、Pは来ない。
30分過ぎでも、1時間過ぎても……

Pは、整形手術に失敗したと、自分で思い込んでいて、時々悩んで外に出る用意に遅れることがある。(まぶたの手術で全然失敗とは誰もわからない)下手すると、抗不安薬の影響もあり、眠くて二度寝などして寝過ごし、ドタキャンすることもある。

Pと、会うときは そういう覚悟もいるが(遅刻、ドタキャンの)、性格がユニークで個性的なところがあり、私がPの遅刻が多いのに呆れ返って縁を切ろうとしても、何度も何度も謝るので、縁が不思議と切れないでいる。キティちゃん好きな私と、他に共通点が沢山あるわけでもないのに、私とずっと仲良くしてくれているし。

そのP………

2時間過ぎました。

来ない……

キレました。
Pに「帰るよ!」と、LINEを送り、帰ろうとすると、返事が例によって また 平身低頭。
「えみちゃんが、欲しがっていた服も買ってやるから!頼むから、そのまま帰らないで!」と、PのLINE。
(…………)
「いや、いいから。服も買わんでいいから。今〇〇で、ハンバーガー食べてるよ」と返信の私。

ハンバーガーをお店で食べていると、Pは、片瀬江ノ島駅に降り立った。

「………海行こう」

二人、呟いて、海岸へ向かう。

湘南江の島、そして鵠沼海岸(くげぬまかいがん)あたりの海は、砂地に貝などが殆ど当たらなく、足にやさしい(貝を踏んづけて痛くないから。私の近所の海のように、貝を踏んづけると、素足に貝なので痛い、痛い)そして、波が適度にザザーンと高すぎず低すぎず、50センチ四方ほどのボードに乗ると楽しめる。もちろん、浮き輪でも。
海水の透度もキレイな良好な海水浴場。海の家も沢山建ち並んでいて、おしゃれな建物、大人な建物、男気のある(?「俺の家」とか言ったっけ?)建物など、好みの海の家で、水着に着替えて、海へどぼーんと行ける。

「ひゃっほーい!」
「あう!」

波に乗って、ボードで、浮き輪で、ちゃぷちゃぷちゃぷちゃぷ。

私が、1時間ほど海ではしゃいで、疲れて陸に上がっても、Pは、ひたすら、ボードで波に乗って泳いでいた。

二人で、海の家の店員さんに記念撮影をしてもらい、夕陽の湘南、鵠沼海岸をあとにした。

海岸通りを歩いていると、Pが「まだ 話そうよ」と、言うのでファミレスに入るが……

さらに、2時間ほど話し、帰りは7時をまわっていた。

P…………、あなた、肉体労働(私は調理補助バートをしています)の私より、体力あるよ……。就職したら、結構、キツイ仕事もイケるかも。早く、整形手術、またするならして、がんばろう……!

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