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さん てん いち いち

ワザワイは、ひとのこころに傷を残す。

永く経っても、それは 残る。

「なにも なければいい」

「なにも 悪いことは 来なければ……」

それなのに、ワザワイは来る。


哀しい想いが 身を満たす。

深い沼にはまったように。

この深い沼は、ずっと

ずっと

ハマっていてください、というように

かえって波立たず、

静寂なのだ。


泣きたい気持ちもあった。

人知れず なみだを流す夜も、


共有できる ひとを探した。

けれど、みつけても かえって話せない。


悲しみに暮れて 夜が明ける。

そして、また 想い出して明ける日がやってきた。

この日は「決してわすれない」。

自然の脅威を

そして、ひとの悲しみを

そして、だいじなものを

だいじなひとを

再認識させてくれる日。


なにを憎んだらいいか

なにを悔やんだらいいのか

それさえも わからない


この日





©2024.3.11.山田えみこ




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