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最年少のイタコ、松田広子さんに口寄せをして頂きました

今回の滞在制作期間中、最年少であり最後のイタコと呼ばれている松田広子さんに亡くなった母を口寄せをして頂きました。松田さんはとても気さくな方で、簡単に活動についての紹介をしたら地元の舞踏家さんのお話や韓国や台湾から来日したダンサーの方のお話をしました。

口寄せが始まるとジャリジャリと数珠をならし独特の節で霊を呼ぶお経が始まります。たくさんのお地蔵様の名前が呼ばれているのが聞き取れました。また、「冥土の土産に何が良かろう、念仏が良かろう」という一節が印象に残りました。

お経が終わると母が語りだします。イタコさんを通して亡くなった母から「見守っているから安心して暮らしてくれ」と言われることが、この不安に満ちた現代を生きる身にとってどんなに心強いことかと感じました。西洋医学や薬での治療とは違う、心の対話を通した癒やしへのアプローチがあると感じました。

母から「今日はありがとう、ありがとう」と伝えたれた後、今度は魂を送り返すお祈りで終わります。

自分がイタコさんに対して抱いていた印象で変化した点があります。何か神とか霊とか荘厳な宗教的なイメージまたは怪しいイメージから、何かもっと身近な、夢で母とお喋りしているような感覚に変わりました。イタコさんに頻繁にお会いできるわけではないからこそ、今、私の方が亡くなった母に呼ばれているのかもしれない…そのようにも思いました。


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