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■シラベルとヒカレル

■シラベルはヒカレル
商品企画や開発で市場調査は重要。

トレンドも情報の一つとして、持っておいたほうがいい。
取捨選択しやすくなるから。

たとえば、膣圧が気になっている、というお悩みがあるとする。

気になる→ゆるいのか締まっているのかどっち?→どういう状況の人?→どんなときに気になるのか?
どういうときに気づいたのか?毎日悩むのか、あるときだけ気になるのか?
何年くらい悩んでいるのか?など。

膣圧が気になる、と言っても詳しいことは調べないとわからない。
そして、膣圧が気になる人のためのアイテムは
今、市場にはどんなものがあって、売れているのはどんなものなのか?などなど。

企画前のマーケティング作業は、得意。

サブカル女子だったせいか、
とにかく知りたい。
調べたい。

膣圧のどんなところがどんな風に?と自問自答を繰り返しながら、
調べにシラベル!


お客様アンケート、サイト内の体験談、想像力、妄想力、
身近な人へのインタビューなどをかき集めて、一つの企画書を埋めていく。

空白を埋めていく過程が、なんとも快感!

私、今、一番輝いている!

心の中でそう言いながら、進めるのだけど、待てよ。

これを恋する乙女に置き換えてみると、
シラベルと、ヒカレルのだ。


■ヒカレル登場

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私が好きになる人は、だいたい音楽の好みとか映画の好みがあう人だ。
よくある、友達から恋をするパターン。

で、お互いの音楽や好きなバンドの傾向などを言い合うのだけど、
相手の趣味やその傾向がわかった途端、
私の中のシラベルが発動!

「調べあげて、もっと教えたい」
「褒められるかもしれない」
「これからの私たちがもっと盛り上がるかも」

そう思ってインターネットや本、CDのライナーノーツの隅々をチェック。

特に、映画監督のジョンウォーターズの作品とディバインについては、
誕生日を覚えるほど調べあげた。

そして、恋心を抱く男子と次に会う日。
調べた情報を意気揚々と持っていく。


「あのさ、ディバインのフィメール(女性)トラブル(問題)って映画。
生理の日という訳らしいよ」


ジョンウォーターズ監督がお互い好きだとしても、
会っていきなりその話題はズレにズレている。

シーン……。

男子からヒカレル登場!!

調べた内容も内容だけど、よりにもよって生理とか、まじで引く。

「そ、そうなん」

目の前の男子は一言だけそう言って、しばらく沈黙が続いた。

これ、一度じゃない。
何回もだ。

私の人生恋をして、いい関係になると、だいたいこうなる。
そしてほどなく疎遠になる。

仕事で輝く能力でも、恋になると役に立たない。
むしろ使わないほうがいい。

でも、やっぱり気になって、調べあげて自慢するんだな。

あーあ、という情けない結末がわかっているのに。

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