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477.田口ランディさんのクリエイティヴ・ライティング リアル講座(2024.4.28大阪)

文章表現に出逢う歓び。
参加したみなさんの文章が、はっとするほど素敵。
200字に満たない短い文章で、ときめく。続きが知りたくなる。思わず拍手が生まれる。その人の世界観に引き込まれている。
 
大好きになる。
そんな体験をする。
 
(文章表現を楽しむことができる自分に生まれて、うれしい)
(魅力的な文筆をする皆さんに出逢えて、うれしい)
 
(本文より)
 
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田口ランディさんのクリエイティヴ・ライティング リアル講座に参加した。
靴を脱いであがった2階のスペースは、いちめんの木の床、木の机と木の椅子。風が通り抜ける大きな窓。ひかりがいっぱいにあふれている。

後方には、ランディさんが、講座やイベントの時には必ず作ると書いていらした、センターピースが置かれている。

思わず近づくと、青と白、薄い黄緑、それぞれのお花の可憐さと、大きな緑の葉っぱや蔓のグラデーションで輪が作られ、その中央に、どんな素材なのか、氷のように透明なキャンドルが置かれていて、ひざまずきたくなるほど、神聖なオーラを放っている。
 
空間は、スマッジングとチューナーで浄化され、テーブルにも、小さな花が置かれている。

お水は、近くの垂水神社の御神水をいただいてきたのだと、あとで教えていただいた。
ほんとうに、気持ちのよい空間。
 
告知から一週間で満席になったという、講座の定員は8名。
 
文章を読むことや書くことが好きで、ランディさんのことが好きで、文章表現をしたいと思って参加した人たちと同席できる幸福。
 
始まる前に、全員で、センターピースを囲み、手をつないで輪になって、セレモニーをした。
ランディさんが話してくださる、大切なこと。ぜったいに守ることをみんなで誓う。
そうして、ホールドされる安心・安全の場。

「浜田さんは、脱ぎっぷりがいいね!」
 
書いたものについて、そんなふうに言われるようになるなんて、思いもしなかった。
三十年ほど前に、パソコン通信で文章修行をしている頃、「もっと、浜田さんを出してください。ぜんぶ脱いでください」と言われて、「裸にならないといけないなら、小説家にならなくてもいい」と思ったけれど、どうやら今の私は、ぜんぶ脱いでいるらしい。自覚なく。しかも楽しく。
 
(天然?)
 
自分の中に、出たがってウズウズしているものを、ずっと感じている。だけど、それが何かがわからない。なぜ出せないのかも、どうやって出せばいいのかも、わからない。
温泉が湧き出すまで、どれだけ深くても掘り進めるしかないように、ウズウズしているものに届くまで、出し尽くさないといけないものがあるのだと思う。フタになっているものは、多くの場合、触れたくないものや、誰にも言ってないこと、言いたくないこと、言えない(と思っている)ことで、できていると感じる。だから、文章にするのだと。
 
(フタになっているものを文章化して、声に出して読む)
(ノンジャッジでまっすぐ受け止め、聴いてくれる人の前で)
 
それが、どれだけ大きなことか。
日記帳に書くのではダメなのだ。独り言としてつぶやくのでは、ぜんぜん違うのだ。
聴いてもらえること。ただ、いっしょにいてくれること。
そのことで、前に進む力が湧いてくる。
 
(だから、この機会は逃せない)
 
ランディさんは、テーマをすくいとってくださるのが、ほんとうにすごい。
自分で自分が書いた原稿を読んでも、そこに書かれていないことは思い浮かばない。だけど、ランディさんの分析にかかると、あぶりだしのように、原稿からテーマが浮き出してくる。
 
(やっぱり、それなんだ)と腑に落ちる。
(なぜ、わかるのだろう?)と、びっくりする。


書くつもりなどなかったことについて、書きたい気持ちが生れている。
しかも、書けば書くほど、書かずにスルーしたことや、手をつけられないところが浮き彫りになる。以前は、抵抗があるから書けなかったテーマが、今は、きちんと伝えたいから書けなくなっている。
 
(筆力が足りない。気力が足りない。筋力が足りない。技術が足りない。知識が足りない)
 
だけど、書くことでしか、筆力はつかないし、筋力もつかない。技術も磨けない。
だから、書くことでしか超えられないと、わかった。
 
***
 
あまりにも深い体験だったので、いつまでたっても文章化することができず、アンケートフォームの感想すら提出できていないのだけど、リアル講座にさかのぼること約1ヶ月前……3月30日~31日に開催された、クリエイティヴ・ライティングのzoomによるオンライン講座を、私は受講した。オンライン講座とリアル講座のW受講だ。
 
オンライン講座のオススメは、2日間の講座のあと、1週間後に最終課題を提出するため、がっつり1週間、テーマに取り組む時間があること。
どれだけ長文でも、書いた作品を、ランディさんに読んでいただけること。
そのありえなさ、かけがえのなさ。
文学賞に応募するような渾身の作品を書きあげ、提出する人もいらっしゃると思う。
書けないことも、あると思う。
だけど、書いても、書いていなくても、1週間、そのテーマは常に身体のどこかにあり、うごめいている。
最終日になり、締切が刻々と近づき、ついにファイルの送信ボタンを押したとき。
自分がこの1週間、何を思い、何をどんなふうに取り組み、文章にしたか、あるいは、何をどんなふうにあきらめ、手を抜き、ズルをして、逃げたかも、ぜんぶわかる。
 
私は、オンライン講座に参加して、前述のほか、書けば書くほど書いていないものが浮き彫りになる、という体験をした。
だから、どこまで書いても書くしかない、という「ものかき沼」に、はまっている。
 
***
 
変わって、リアルのよさは、なんといっても、みんなで同じ場所にいること。
オンライン講座では、ギャラリービューで、それぞれに話しかけてくださっていたランディさんが、リアルでは、それぞれの椅子の近くをまわって、お話されている。
その姿は、まるで、妖精のよう。
 
大きな木の机で、みんなが向かい合って、えんぴつを動かしているのも、発表の声が、すぐ近くから聴こえてくるのも、動き回るランディさんの姿を、目で追いかけるのも、zoomでは体験できない。
 
そこには存在(肉体)の持つ波動が、たしかにあって、声も、PCのスピーカーを通して聴くのと、肉声を聞くのとは、バイブレーションが全くちがう。
それを、いっぱいに感じることができた。
 
文章表現に出逢う歓び。
参加したみなさんの文章が、はっとするほど素敵。
200字に満たない短い文章で、ときめく。続きが知りたくなる。思わず拍手が生まれる。その人の世界観に引き込まれている。
 
大好きになる。
そんな体験をする。

 (文章表現を楽しむことができる自分に生まれて、うれしい)
(魅力的な文筆をする皆さんに出逢えて、うれしい)

 
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開催されたのは、吹田市にある、マクロビオティックサロンPINOさんだ。ご自宅を、カフェやイベント、ワークショップを開催できるスペースにされている。
 
お心づくしのランチは、いったい、何品目あるのだろう。豆類、根菜、葉物、生野菜、揚げ物、季節の野菜。食物繊維たっぷり。お味噌汁は、おからみそだという。大豆を煮てつぶす手間がいらないし、作ってみたくなり、レシピを教えていただく。
「お箸をおいて、30回噛んで食べてください」と言われ、真面目に噛んでいたら、おしゃべりもできないし、時間も足りなくなり、あわてて最後は、いつものように食べてしまう。10回も噛んでいないかも。

ティータイムのスイーツセット。ハーブティーは、バタフライピー。

アフリカの布や洋服、小物類、焼き物などの物販もされていて、アフリカの布の生命力みなぎる色と図柄にひかれつつ、最初に一目ぼれしたお皿を連れて帰る。
 
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湯河原で開催されているリアル講座を受講され、ランディさんを連れてきてくださった中山久世さんのおかげで、オンライン講座に続いて、リアル講座を受講できた。
オンライン講座の課題で積み残したテーマを、リアル講座で、少し補填できた。
細やかにお世話していただき、当日も、場を整え、お心を尽くしてくださり、本当にありがとうございました。お疲れ様でした。
今後の開催も、楽しみにしています。

「浜田さんは、脱ぎっぷりがいいね!」
 
今年やると決めたことに、本気だからです。
 
浜田えみな
 
田口ランディさんのクリエイティヴ・ライティング講座の詳細

 
 


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