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【NOCAPMATE Vol.01】を振り返る - ID編 -

「ライヴ観たいんだけど。大阪でやれよ」
「え~やだよ、めんどいし」
「じゃあさ、仮に僕が企画やるとしたら出る?」
「それはさあ、当たり前ってもんだろ」

この会話は去年の夏、IDの家に泊まりに行ってたときに何の気なしに始めた会話です。
この会話ではじめて、僕は以前からなんとなく頭の片隅に置いていた「NOCAPMATE」の構想を現実にしなきゃな、とマジで思わされた。
つまりID無しにこのイベントは始まらなかったかもしれないということです。仮に始まったとしても、絶対Vol.01には彼を呼んでました。それくらい絶対的な信頼が彼にあります。

彼を知ったのは彼を知ってる人のだいたいと同じく「フリースタイルダンジョン」から。めちゃくちゃキマってる男なのにハートとハートのぶつかり合いをするようなラップでステージを魅了していた彼が、実は心から暖かい男だと知るのはもう少し後になってからでした。
少し経って彼のツイートが偶然流れてきたんですが、その内容はなんと「無償でファンのDM相談に乗る」というものでした。何こいつ。めっちゃええ奴やんけ。それから彼の音源やバトル、ツイートをこまめにチェックするようになりました。

2022年に彼の出したアルバム「B1」は、贔屓目無しに彼の最高傑作であり、何より日本のヒップホップシーンに燦然と輝く大名盤だなと思わされました。HouseやRageのビートに乗るChannel Tresのようなおしゃれさ漂う彼の声やフローは、それだけで確実に日本のどこを見ても存在しない唯一無二の存在でした。豊作続きだった2022年の邦HIPHOPのアルバムで、個人的にOMSB「ALONE」と並ぶ最高アルバムでした。
このアルバムを絶賛しまくってたら年末いつの間にか仲良くなってました。縁ってどこで結ばれるかわからんもんですね。

まだ友達になって1年と少ししか無いけど、僕と彼の関係はだいぶ固い信頼で出来ているのではないかと思わされることが多々ありました。イベントより前に彼のライヴを観たくて、わざわざ山口の「CHOSHU BEATS」というイベントまで観に行ったりもしましたね(実はそこで知り合った友達が本企画に恋人を連れて遊びに来てくれました、アツイ)。
個人的に嬉しかったのは、彼から「Redbullの64Barsの案件が来たんだけど、ビートメイカーは誰が良いと思う?」って相談されたこと。彼と議論の末最終的にLEEYVNG(Jinmenusagi)に落ち着いたのも、お互い彼の「LXVE -業放草-」をフェイバリットに挙げていたという点を含めて個人的に面白さを感じています。

そろそろライヴの話を。ライヴはアルバム「B1」全曲やるというとても贅沢なセットリスト。本当に35分があっという間だったと感じています。
彼のラップスキルに関してはもう何も言うことは無いと思っているのですが、特筆すべきは圧倒的なステージング。
ただそこに立っているだけでオーラがあるどころか、そのオーラでもって突き放すようなパフォーマンスでは無く、彼の人柄を感じさせるようなアツい巻き込み方をオーディエンスに提示してくる。
KVGGLVの記事でも書いたけど、HIPHOPに触れてこなかった人たちをあっという間に扇動して盛り上げてしまうその力業に、改めて彼のライヴ巧者としての側面を見たのでした。

ID
DJ. KANYA

ライヴを観ていただいた皆さんにはわかると思うのですが、IDってめちゃくちゃフランクというか、全然えらそうじゃないんですよね。自分から気になった人には積極的に声を掛けに行くし、楽しそうなことがあれば積極的に参加するような男。単純にあの企画を僕の次くらいに楽しんでたの、実はIDなんじゃないかって説が自分の中で浮上してます。僕の友達とにこやかに話すIDを見て、ふとそう思いました。演者・観客問わず「コミュニケーション」を通じて、彼なりに得るものがあったら良いなと思っています。

ドヤ顔でダチの作った最後尾券を持つ男

IDには彼の主催する「National hot Line」というクリエイティヴ・チームが存在していて、僕もそこの準メンバーという立ち位置で存在しているつもりです。
ID本人から彼のメンター役というか、「アドバイスが出来る人」「色々繋げてくれる人」の役割をもらっています。
これが何を意味するのか。これからも彼との関係は友好的であり、IDと共にNational hot LineひいてはNOCAPMATEもより大きく成長していくということ。

ID、今年はたくさん音源を出すみたいです。
一人のファンとして、チームメイトとして、ダチ(MATE)として。彼と共に進み続けていく所存です。
今後とも、何卒応援宜しくお願いします!!


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