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陛下です。月に土地を所有しています。

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最近の記事

【NOCAPMATE Vol.01】を振り返る -RAY編-

IDの余韻があまりに強くてバーカンで友達と「やばかったね~」なんて話してると、「サイン」のイントロが聞こえてきた。 Underworld「Two Months Off」のような軽快な電子音が飛び交うダンサブルなこの楽曲が1曲目として投下されたのは、KVGGLV、およびIDの四つ打ちハウスビートを主体としたラッパー2名からの流れを意識したものかなと思いました。 先ほどまでのIDのフロアの熱をそのまま引き継いだ形で、フロアも皆踊り狂っていたのが印象的でした。 今回の企画を作るき

    • 【NOCAPMATE Vol.01】を振り返る - ID編 -

      「ライヴ観たいんだけど。大阪でやれよ」 「え~やだよ、めんどいし」 「じゃあさ、仮に僕が企画やるとしたら出る?」 「それはさあ、当たり前ってもんだろ」 この会話は去年の夏、IDの家に泊まりに行ってたときに何の気なしに始めた会話です。 この会話ではじめて、僕は以前からなんとなく頭の片隅に置いていた「NOCAPMATE」の構想を現実にしなきゃな、とマジで思わされた。 つまりID無しにこのイベントは始まらなかったかもしれないということです。仮に始まったとしても、絶対Vol.01に

      • 【NOCAPMATE Vol.01】を振り返る - KVGGLV編 -

        TAMIW終演後、フロントに向かう。 「KVGGLVさん来ました?」 「まだですね…」 やばい。一抹の不安が僕を襲ったが、そのタイミングでこの記事の主役がCONPASSの門を開いた。 「すみません遅くなっちゃって…大丈夫ですか?」 大丈夫です。むしろナイスタイミン。 ふだん「HIPHOP」というジャンルに触れない人間からすると、彼のような所謂「ラッパー」という人たちに対して非常に怖いイメージがある人もいるかもしれない。ブリンブリンのチェーンにブランドもので固めたコーディネ

        • 【NOCAPMATE Vol.01】を振り返る - TAMIW編 -

          まず最初に言っておきたいことがありまして。 TAMIWは、僕にとってヒーローみたいなバンドなんですよね。マジ好き。 好きすぎて終演後にお話するのがはばかられる時期すらあった。それくらい僕にとってTAMIWはヒーローなんですよね。超~カッコイイ。 ヴォーカルのTAMIさんと知り合ったのは2017年とかですね。まだTAMIWが出来上がる前、神戸のBappleっていうスタジオでテクノのDJを聴いて踊ってたMuscle Soulの田口君と偶然再会したときだった。 「名古屋でしょ?な

        【NOCAPMATE Vol.01】を振り返る -RAY編-

          【NOCAPMATE Vol.01】を振り返る - eu zen編 -

          さて、SiX FXXT UNDXRのステージで目一杯叫んだあと、僕の仕事はまだ続きます。 急いでDJブースに移動し、バーカンやアパレルに群がる人たちを制止させるべく、一番の出オチネタをブチ込んでやったのでした。 これ、元ネタがX(JAPAN)のライヴなので当たり前なんですけど、こういうイベントでこのMCを流してみるとだいぶ聞こえ方が違いますね。本来の意味がスッと入ってくるというか。ツカミもそこそこに本編に入りました。 DJそのものの出来としては、「初めてにしては良かった」

          【NOCAPMATE Vol.01】を振り返る - eu zen編 -

          【NOCAPMATE Vol.01】を振り返る - AOGURO編 -

          開演の狼煙はBrodinski & Modulawのぶっといビートで上がった。呪術的なフローを持ち味とした「火」は個人的に彼の中で一番ブチ上がる楽曲であり、この企画のコンセプトである「Dance/Alternative」を表現するのにめちゃくちゃハマっていた。 AOGUROの顔はメッシュの布をSki Maskのように顔全体に纏っていて、人のような「何か」のように見えた。DJのSireveもゴスな装いでとてもクールだ。開演前までパーティのような装いのあったこの企画の色を一瞬で塗

          【NOCAPMATE Vol.01】を振り返る - AOGURO編 -

          【NOCAPMATE Vol.01】の一日を振り返る - 開演前編 -

          陛下です。全快ではありませんが、ようやく日曜の疲れが取れてきました。ここらで少しずつ、当日の様子を振り返ってみようかなと思います。忘れたくないんです。 あの日の前日はありえん緊張でほとんど眠れなかったのを覚えています。ひたすら気を紛らわすためにスイカゲームしてた今更。そしたら2時ごろにネムレスのとみーさんから、うてなちゃん体調不良による出演キャンセルの報が。マジでショックだった…。 悲しんでる暇も無く対案を練る。どうにか全演者のパフォーマンス時間を5分ほど増やせないか。とり

          【NOCAPMATE Vol.01】の一日を振り返る - 開演前編 -

          【NOCAPMATE Vol.01】を終えて

          陛下です。眠れないから文字に起こそうね。 本当に、たくさんのお客さんが来てくれました。バンドにラッパーにアイドルにアパレル、元AV女優までいるごった煮ジャンルレスイベントに130人超。 何より嬉しかったのは、取り置きのお客さんのほぼ100%の人がみんな来てくれたこと。救われました。皆覚えててくれてありがとうございます。 自分は改めて、自分に自信の無い男だったんだなとふと思いました。 えも言えぬ不安感というか、自分なんかを好きでいてくれる人なんているんだろうかって気持ちを漠

          【NOCAPMATE Vol.01】を終えて

          2023年の個人的邦楽ベスト50

           ちわっす師走。陛下です。お元気ですか?  実は今年ちょっとした実験をしまして、Apple Musicに「2023年楽曲大賞(邦楽)」というプレイリストを作りました。  ほんで、自分が「うわこの曲つっよ」って思ったやつを1アーティスト1曲縛り、50曲限定で入れていったんですよね。50曲を超えたあたりで他にやばい曲があった場合は既存の1曲と交換。結構シビアにやりました。  さて、12月になったっつーことで、せっかくだしここら辺を整理して、特に良いなと思ったものやプッシュした

          2023年の個人的邦楽ベスト50

          【NOCAPMATE】について

          こちらではご無沙汰。陛下です。 この度、自主企画を始めます。 イベント名は「NOCAPMATE」。直訳で「嘘偽りねえダチ」です。このイベントを始めるきっかけは、僕の周りの人たち(音楽人問わず)が皆「自分」を生きている、と改めて感じたことでした。  自分語りになりますが(自分のブログだから当たり前だろ)、一昨年大好きなグループが突然解散、そこからひと月と経たず最愛の母が急逝しました。僕はここで一回心をへし折られたような気分になって、再び始めようとしていた音楽活動も頓挫、何か

          【NOCAPMATE】について

          Twitter終了のお知らせ

          久しぶりに長い文章を書く。 かなり精神的に辛い時にこの場所を掃き溜めにしていたなと改めて思う。今回もそうだ。 何やねんこれ。 またTwitterの気まぐれでスパム認定でもされたかと思った。でも今回はわけが違う。 僕以外にもTwitterがうまくいっていない人が多数…いや、これ全員じゃね? 久しぶりにTwitterをほとんどいじらない(いじれない)まま半日を過ごした。 今日は流行りの風邪をひいて体調が悪かった。楽しみにしていたライヴも泣く泣くパスした。 タイムラインが

          Twitter終了のお知らせ

          おかえり、さよなら

          8月8日は、母さんが亡くなって50日の日だった。 うだる暑さの中、実家に母の魂を閉じ込めるお祭りが行われた。 この祭事を終えると母さんは神さまになって、僕たちを見守る存在になるらしい。 どこか悲しい気持ちだった。 これから自分を見守ってくれる存在は、母さんではなく神さまなのだと感じた。 この世にもういない以上は仕方のないことだけれど。 祭事の最中、蝉の声があまりにもうるさかった。 宮司さんの祝詞は何も聞こえなかった。 この感覚を知っている。 5月30日、もうひとつのさ

          おかえり、さよなら

          薔薇が咲いた

          母さんが亡くなった。 4月末にくも膜下出血の手術を終えて、5月末に無事に退院をした1ヶ月後。 後遺症も無く、「あとは体力が戻るだけだね」なんて言って笑ってたのに。 「らーたって知ってる?」 ラーメン太郎(神戸で有名なラーメンチェーン店)に連れて行ってくれと彼女は言った。 また今度行こうね、と返した。 結局、ラーメン太郎に母さんを連れて行くことはできなかった。 母さんは歌が好きだった。 安全地帯が復活してからは、青春時代に燃やし尽くしたはずの玉置浩二に対する熱が再燃したら

          薔薇が咲いた

          「孤独」に 2

           まだの方は「孤独」に 1 からお読みください。  Maison book girl「Solitude HOTEL」は、「海辺にて」からスタートした。  2017年末、4Fの時のMaison book girlには色が無かった。映像を見ればわかると思うが、ずっと暗い洞窟を彷徨っているような公演だった。  そんな彼女たちが「yume」で色を手にし、「SOUP」で朝を手にした。まさに海の中のようなブルーのライトに照らされたMaison book girlは、とても綺麗だった

          「孤独」に 2

          「孤独」に 1

           2021年4月2日。  ワンマンライヴの告知に、悪寒がした。  階数表記の無いホテルの名前の横には、「404」の文字があった。  今まで色んな場面でこの数字を見てきた。大好きだったフラッシュ倉庫、はるか昔のニュース記事、消えていったバンドのホームページ。  僕はその3桁の数字を、今までそこに在ったはずのものを無慈悲に消し去ることのできる恐ろしい数字として認識していた。  崖の前に立たされたその不安な背中を、笑いながら何度も小突かれるかのように、彼女たちのホームペー

          「孤独」に 1