見出し画像

つれづれ!『光る君へ』第11話

出遅れ!!『光る君へ』ですが、第11話のあれこれ。さくさく行ってみよ!!

①まひろは兼家に会えるのか。
前回高笑い平安京の主だった兼家ですけども、わざわざまひろに会ってくれていいやつでしたね!!いやマジで。
父はまた貧乏生活へ…!
そして、案外悪いやつというよりは、フェアな人だなあと思っちゃいましたよね。
倫子に「あなたが会えるようん立場の方じゃない」って、ほんとそうだよね…
まあ、まひろが動かないと場面が進まないあらしょうがないんですけどね。
これはただの感想。

②花山天皇の出家
多くの方が言っていたとおり、大鏡の内容踏襲ですね。道兼、やばかったね!!(おとうさんに似てる!!ってなったけど、かわいそうな子だったよね)除目のくだりも面白かったですね。父兼家が息子たちをガンガン出世させる★
兼家さんは三男だから、と本人も言っていましたが、兄弟仲も悪かった(っていうか兄弟仲がいいきょうだい、この時代だれかいる?!)のもあって出世は遅かったです。そうすると、息子たちも出世が遅く、長男道隆、次男道兼は父が不遇の時を知っています。道長は父が権力街道に上がってから生まれているので、貧乏時代をよく知らないんですね。(だからこそお姉ちゃんと関わり深かったりもする)道隆の妻は内裏に勤めていた高階貴子。いわゆる「中の品」です。例えば倫子は高貴なので、内裏に出仕なんてしませんし、ふつう他人に顔なんてみせやしません。道長には二人妻がいて、今回そのひとり、明子も出てきました。

そんで、出家について。
なんか、当時みんな出家したがっていて(言い方)『源氏物語』でもしょっちゅう「出家したい、出家したい」とだれもかれもが言ってます。
それは、当時の仏教で語られていた「釈迦が死んで千年たつと、末法の世になって仏教の加護がなくなるせいで、世の中が乱れてみんな不幸になるんだ!」的な言説があって、あと50年くらいでそうなる!!みたいに信じられていました。すると、人々は来世の極楽浄土を願うようになって…っていうのが浄土宗の考え方なんですけど、末法、とは当時あんまり言っていなかったとものの本に書いてありました。仏教用語としての「末法」よりも「こんなんじゃ世も末だ!」みたいなイメージとして語られていたことが知られていて、なんていうかみんなが「マヤ暦のこの世の終わり」的なのが以前すこし流行っていましたが、そんな感じのを信じているみたいな世の中だったのかな、なんて思います。
じゃあ、どうすれば救われるのか?というと、極楽浄土を再現することだったり、勤行をすることだったりします。割と現世的なんですね。
で、特に女性は罪深いらしく、(なんか仏教的には子どもを産むのもケガレだし、その子を死なせたら超ケガレだし、なんか女性はその存在自体がけがれてるみたいな、今その話したらみんなにぶん殴られそうなことを言っているので、はあ?と思うのですが、まあ、当時はこうだった、ということで!!)だから余計に、とにかくしょっちゅうみんな出家したがっている。
貴族やら上皇の出家が増えるとですね、お寺の偉い人を貴族出身の人間が務めるわけです。鎌倉殿に出ていた慈円なんかは最たるものですよね。
なので、寺院もとっても世俗的で、政治参加もしちゃうんです。


②妾問題。
これもあちこちで言われているのでひとことだけ。『源氏物語』を例にとると、源氏の妻、といっていいのは亡くなった葵(いうまでもなく、左大臣の娘。)と、
〇紫の上(正妻になれなかった(高貴ではない)と言われていたりしますが、めちゃくちゃ貴族ですよ。お母さんが後ろ盾(高位のきょうだいや親が生きていなかった)がなかったことと早くなくなってしまったからです。そもそも高位の貴族じゃなかったら、明石の姫君を養育できません)
〇花散里(お姉さんが女御。いうまでもない。だが、親がなくなったので、少し大変)
〇明石の上(お父さんは受領だが、お母さんはすごく血筋がいい。じゃないと、娘(明石の上に琴や歌の教養をつけるのはお母さん)の教育ができないので)で、明石の上は身分が低いが父はものすごくお金持ち。そう!!明石の入道は光源氏に無尽蔵の課金をしてくれるの)です。
あとのあまたいる女性たちは「妻」にはなっておらず、つまり「妾」。
六条院の片隅に彼女たちは住まわせてもらっているし、源氏から衣食住は与えられてて、紫式部は「妾」でもちゃんとしろ、と言っているのかもしれませんね。

さて、ドラマに戻ってまひろが万が一、道長と添い遂げよう!という場合、摂政の息子の「妻」が官位もない無職で後ろ盾もなさそうな姫というわけにいかないわけです。なぜなら婿の出世は婚家が婿に課金ができるかできないかが超だいじ!!だからです。今も昔も世知辛い世の中ですね…。
まひろが「都にいてえらくなって!」というなら妻にはなれません。絶対。だって、道長の着るものや、日々つかう用具、通勤の牛車、その従者、またおしゃれな薫物や小物を?まひろの家が?準備できる?
いや、できない(反語)。

まひろはバカな子のなっちゃったのかとおもいましたよ…。

③一条天皇の即位!!
生首事件
除目で息子たちを強引に昇進
このふたつは『大鏡』にも記載してありますね。

④伊周の登場!ひゃっほう
生意気くさくて、イイ感じです。暴れまわってくれそうw(ほんとはもっと分別持てよばか!!って思っていますけど)

これらも話したいけど長くなるのでまた今度!!
ああ、そういえばまひろは書写バイト(おそらく)をしていましたね。昔の記述を読むと、「〇〇を書き写して持ってくる」ってよく書いてあるのでそれが早すぎてコピー機くらいの勢いで写本できていたに違いない…マジで。
ではまた!

この記事が参加している募集

古典がすき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?