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【旅日記】ほろ苦初ドライブ、伊勢と峠の記憶【三重】

今回は免許取り立て数週間で京都から三重まで行った時の事を書いていきたいと思います。
トヨタレンタカーで車を借り、K君の地元である三重県まで当てのない旅にでました。初めてのドライブに我々の高揚感は最高潮に達していたのでした・・・
こちらの旅は淡い記憶しか残っていませんので一部を除き薄い内容となっております。写真も残っておりません、ご了承くださいませ。


1日目(京都・将軍塚・三重)

トヨタレンタカーの営業終了時間ギリギリに車をレンタルします。
これは夜通し運転し、宿泊代を浮かすと同時に24時間枠で車を借りるという、学生ならではの節約術です。
今となってはなかなか選択肢に入らない方法ですね。

トヨタレンタカー北堀川店を出発、車は免許を取ってから岡山で少し練習した程度でしたので、初めての京都、左折で大きな道路に出るというだけでとても緊張して怖かったです。

そしてみんなを順番に迎えに行き夜のドライブへと繰り出していきます。
晩御飯を食べた後、山科にあるK君定番デートスポットである将軍塚に行き、京都の夜景を堪能します。

その後深夜の下道をのんびりと走り、三重の県庁所在地である津・久居にあるK君の実家をチラ見して伊勢神宮の近くまで到着したところで車中泊となります。


2日目(伊勢神宮・京見峠・自損事故)

狭い車内で寝たため、お世辞にも快適な朝とは言えない目覚めを迎えますが、伊勢神宮はなんと5時から参拝が可能ということで早く車から降り、早朝の参拝に向かいます。

体は痛いですが、精神的にはなんともご利益のありそうな朝となります。
まだ人の少ない伊勢神宮を眠い目をこすりながらぞろぞろと歩き、一通り散策し、お参りを済ませ三重県を後にします。今となってはもう少し他の所も観光すればいいのにと思いますが・・・

帰りも下道を途中休憩などとりながら帰っていきます。帰路はほとんど私の運転で他のみんなは夢の中です。

遠方から帰ってきた時の、「はっ!いつのまに」というリアクションが嬉しくて、それ以来お父さんのような役割が増え、いつしか私は鉄人と呼ばれるようになるのでした。(笑)
 

さて、京都に帰ってきたはいいのですが車を返却するまでにはまだ時間に余裕があります。早めに返してもいいのですが、初ドライブでテンションの上がっている我々はギリギリまで楽しむ流れになります。

普段の自転車での行動範囲とは全く違う場所へ行ける楽しさと喜びで色々な所をドライブしていき、我々は京見峠という峠に差し掛かります。
最初の方はまだ整備された山道という感じでしたが、徐々に幅は狭く舗装も雑な仕上がりの道に変化していきます。
辺りも暗くなり始め、私はなんとなく嫌な予感を感じてきますが超初心者のため、引き返すことすら難易度が高くひたすら前進を続けます。

そして、ついに恐れていたことが起こります。そう、対向車の登場です。山道は車が1台ちょうど通ることのできる幅しかありませんので、どちらかがバックをして道を譲らなければなりません。
この時点で私は思考回路がショートし、自分の技術では無理だ!この状況を打破できない!と悟り、私より1年先に免許を取っていたK君に

「すまん、交代してくれ」と、促したのですが「いや、俺も無理や」と即答。

私と若葉マーク軍団は完全に薄暗い山道の中で詰んでしまいます。しかし、対向車の方はそんなこと知る由もなく「早く動いてくれないかなぁ」といった視線を向けてきます。(数台対向車があったため、動くべきは完全にこちらでした)
その視線に耐えることができずに、私は訳も分からないままギアをRにいれ後退します。

ギギギ・・・そんな音とともにむなしい感じが車内に漂います。絶望が私を包みましたが、がっかりしたところで車が通れるようになるわけではありません。
しばらくその場にたたずんでいると、そんな様子を見かねた親切なおじさまが指示を出してくれたのと、K君が運転を替わってくれたおかげで何とかその場をしのぐことができました。本当に皆様ご迷惑をおかけしました。

ただ、まだ終わりではありません。レンタカーで事故をしたという事は、保険を適用させるために事故証明を警察に連絡をして取ってもらわないといけません。
1度京見峠を下ってから電話をしたため、警察の方に「すみませんが現場まで連れて行ってもらえますか?」と言われましたが、意気消沈の私は「無理です・・・」と力なく即答します。

何かをお察ししたのでしょう、優しい警察の方は私とT君を後ろに乗せて、素晴らしいドライビングテクニックで京見峠の現場まで連れて行ってくれました。パトカーに乗るというレアな経験も同時にさせていただきました。

トヨタレンタカーにも電話を入れて車を返却、店舗の壁にかかった無事故連続日数というホワイトボードが0日になっており、最後の精神ダメージを頂きます。そして、補填金を2万ほど支払い今回のトラブルはすべて終わりです。
 
初めての遠出ドライブは、楽しい思い出もありましたが、初心者ドライバーならではのほろ苦い思い出も生まれました。しかし、長い運転人生の中で考えるとこのトラブルは大きな糧になっていると思います。人生の教訓を得たところで今日はゆっくり眠りましょう。

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