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保育園の連絡帳を毎日の楽しみにしている。

帰りの電車。いつも通りスマホを取り出す。アプリから通知が来ている。保育園の連絡帳だ。これが楽しみでたまらない。

公園でどんぐりを拾って保育士さんに見せたり、歌を歌い始めたら皆で大合唱になったり、昼食時にクラスメイトと好きなものの話をしたり。家での姿の延長と思えるものも、見たことのない姿もそこにはある。電車でニヤついてしまう。電車でスマホを見ながらニヤつく40歳の男は、気持ち悪いかもしれないけれど、どうか許してほしい。抑えられないの。

連絡帳では息子の良い姿を書いてくれている。悪い姿も間違いなく見せているだろうが、あたかも良い姿のように書いてくれている。だから私は気づかない。親は盲目だ。

保育士さんには頭が下がる。全体を見つつも個人のことも見てくれている。息子の言葉や行動をピックアップして教えてくれる。本当にうれしい。感謝しかない。

保育園は時々不祥事が話題にのぼる。心を痛めるし怒りを覚えることもあるが、仕方ないとも思う。一人の子の面倒をみることですら、時に怒りに身を任せてしまいたくなるし、一瞬見失い冷や汗をかいたこともある。あれだけいたらどれほどだろう。私には出来そうもない。もちろん今のところ被害を受けたわけではないからだし、許して良いことではないけれど、有りえないものとは思えない。

どこの園でもそうだと思うが気を付けてくれているのだろう、大きな事故は起きていないようだ。それでも、園児の置き去りが起きかけたことは聞いている。たまたま大事にならなかっただけだし、いくら気を付けても起きてしまうものなのだろう。他のクラスで起きかけた事故でも教えてくれるのはありがたい。ただ息子が置き去りにされたらと思うと恐ろしくもなる。

スマホをしまって、乗換駅の階段を早足で降りる。もうニヤついてはいないが、彼の歌う「あまのじゃく」が頭の中をリフレインしている。帰ったら本物を聞かせてもらおう。


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