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③猫の歴史ー1.猫の品種図鑑

こんにちは。2匹の愛猫と暮らす中で、猫のことをより深く理解したいとねこ検定を受けることにしました。
今回は「猫の品種」についてです。

純血種の猫がどのように生まれ、種の保存してきたのか、それぞれの歴史や生きてきた背景、愛され続けるゆえんとともにいえる身体的特徴や性格、人との暮らしぶりなどの品種ごとに解説します。

※猫の画像はすべて「ねこのきもち 猫図鑑」からお借りしています。


🔷サイベリアン


🔵イエネコとしては最大級のシベリアの猫

<特徴>
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極寒のシベリア地域発祥で耐えうるよう、被毛はとても分厚いトリプルコート。アンダーコートは密で柔らかく、オーバーコートは長く、一番上のガードヘアは水をはじくよう脂でコーティングされている。
・ロシアの伝承によると、歴史は大変古く1,000年ほど前から土着のネコとして知られていた。優れた身体能力から修道院や農家で🐭捕り用の猫として飼育されていた。
・身体は大きいが身のこなしは軽い。遊びも大好き。
非常に知的で愛情深く飼い主に忠実。その頭の良さからロシアのサーカスで活躍している猫にもこの品種が多いと言われている。
・2012年7月東日本大震災の支援の御礼として、ロシアのプーチン大統領に秋田犬を贈り、その返礼として日本に贈られたのがサイベリアンの推す「ミール」。ミールとはロシア語で「平和」という意味であり、日本のニュースに多く取り上げられた。

🔷エジプシャンマウ


🔵亡命中のロシア王女によって見出された高貴な猫

<特徴>
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・イエネコでも最古の種であり、始まりは紀元前数千年とも言われ、古代エジプトのピラミッドの壁画にはエジプシャンマウの模様の猫が描かれている。
・スポット模様は血統種の中では唯一、人為的な力が加えられていない自然な繁殖による。額の「スカラベマーク」と呼ばれるM字型の模様。
・淡いグリーンの瞳とそれを取り囲む上下2本のアイラインも特徴。古代エジプトの女性たちは崇拝する猫の顔をまねて化粧を施したと言われている。
・種として認識されたのは1953年ローマに亡命していたロシアのナタリー王女が♀のエジプシャンマウを手に入れたことがきっかけといわれている。
・身体能力が非常に高く、走る速さは時速48キロとイエネコの中では最速
性格は活発で賢く、飼い主には従順な一面も。

🔷ブリティッシュショートヘア

🔵「不思議の国のアリス」チェシャ猫のモデル

<特徴>
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・イギリスで最古の種、約2,000年前、古代ローマ人がイギリスに持ち込んだのが始まりとされる。
・美しい被毛にはさまざまな色合いが見られるが、人気の色はブルー。
丸い頭部に丸い頬、ウィスカーパッドも丸いため、微笑んで見える口元は眼光の鋭さが相まって、意味ありげな表情に見えることも。大きく丸い目は離れて付く。
・農園で🐭を捕って暮らすという厳しい生活を強いられてきたせいか、骨太で筋肉質の丈夫な身体と、優れた身体能力を持っている。
・性格は物静かで自立心が強く堂々としている。一方、人と一緒にいることを好む友好的な一面も。
・ペルシャの血を取り込み生まれたブリティッシュロングヘアの人気も高まっている。

🔵ソマリ

🔵ロングコートをまとったアビシニアン

<特徴>
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・ロングヘアアビシニアンと呼ばれるように、アビシニアンから生まれた長毛の猫たちを基にして作出された。
・初期のアビシニアンは血統管理がされていなかったため、長毛を含むいろいろな猫種と交配されていた。
・セミロングのアビシニアンが注目されたのは1960年代、カナダで開催されたキャットショーで審査員の目に留まり、ロングヘアアビシニアンは脚光を浴びるようになり、ソマリという猫種として扱われた
・顔立ち、体型などアビシニアンと同じで被毛は一本の毛は濃淡の色で帯状に区切られたアビシニアン特有ティックドコート
遊び好きで茶目っ気たっぷりな性格に加え、飼い主とのかかわりを積極的求めてくる社交的な一面も。

🔵ターキッシュバン

🔵別名"スイミング・キャット"と呼ばれるトルコの猫

<特徴>
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・トルコの東部山岳地帯に古くから生息。トルコのバン湖地方で自然発生した猫の中でも最古の種の一つ
・新石器時代のトルコのハジュラル遺跡で発掘された、紀元前5,000年頃の粘土製の小僧にある猫を連れた女性をかたどったものがターキッシュバンの祖先と考えられている。
・別名「スイミング・キャット」と呼ばれるほど泳ぎが得意。水を良くはじく被毛が泳ぎに適している。
とても希少な種だが一目で分かる模様。胸は混じりけのない白、頭と尾だけに色があり、その中に色の濃い縞模様が入る。「バンパターン」と呼ばれている模様。
・現在ではアンカラ動物園とトルコ農業大学が協力し合い、種の保存に努めている。

オシキャット

🔵野生猫の用紙を持つフレンドリーな猫

<特徴>
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・南アメリカの熱帯雨林に生息するワイルドキャット、オセロットに似ていることから名づけられた。
・1964年、アメリカ人のブリーダーがアビシニアンとシャムを交配させたところ、1匹だけスポット模様を持つ猫が誕生、野生猫のような特徴的なスポット模様を持つ人工的な猫は少なく、まったく偶然の環境で生まれたこの子猫には「トンガ」という名前と、オシキャットという猫種名がつけられた
・体型の改良のためにアメリカンショートヘアを用いた繁殖により、シルバーの毛色を得る。スポット模様の美しいコートをまとった筋肉質の大きな身体は運動能力の高いアスリートタイプで、その印象は力強く野性的。
・とてもフレンドリーで従順な性格から芸を覚えることも。

🔷ヒマラヤン

🔵ペルシャとシャムの特徴を持った人気種

<特徴>
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・どっしりとしたペルシャとスリムなシャムの正反対な異種交配は、ポイント模様を出そうとすると身体がスリムになり過ぎたり、目がブルーにはならなかったりなど困難が続き、ヒマラヤン誕生まで30年近い年月を要した
・性格は穏やかで物静かだが、遊び好きな一面も持っているので、ペットとして一緒に暮らす場合、ゴージャスな被毛を保つためのグルーミングと遊びに十分な時間をさけることが絶対条件となる。
・現在アメリカではペルシャの中のヒマラヤンとしているが、他の地域ではカラーポイントロングヘア、もしくはカラーポイントペルシャと呼ばれている

🔷シンガプーラ


🔵猫飼いの"妖精"は公認猫種の中では最小ボディ

<特徴>
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・1971年、シンガポールに滞在していたアメリカ人のブリーダー・メドウ夫妻が路上で小さな身体をした3匹の猫を保護。シンガポールに生息していた野良猫から自然発生したシンガプーラの品種化への歩みはここからスタート。
・当初は被毛にアビシニアンのようなティッキングを持つことから、アビシニアンから作出した猫ではないかと出身に疑問を持たれたこともあったが、1988年シンガプーラとしてCFAで公認
・最大の特徴は公認猫種の中では最小の身体。小さな丸い頭部には見開いたカラフルな目や立ち上がった耳など、大きなパーツが目立ち、コートは地色が象牙色でそこにセール部のカラーのティッキングが入ったセピアカラー。
・その愛らしい姿に「妖精」と呼ばれることもあるが、ボディは筋肉質で見た目より重量感がある
・性格は知的で好奇心が強く、遊びが大好き。家族の注目を一身に浴びたがる一方、豊かな感性で飼い主の気持ちをいち早く察し、寄り添ってくれる心優しき一面も

🔷トンキニーズ

🔵シャムとバーミーズから誕生した美しい猫種

<特徴>
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・シャムもバーミーズも古代アユダヤの時代からタイで暮らし、その2種の血を引くトンキニーズという種も自然発生的に生まれている。
・現在トンキニーズと呼んでいるのは1960年代に計画的に交配させて作り出された交配種
・シャムの特徴的からポイントカラーとブルーに輝く瞳、バーミーズの丸みのあるボディと艶やかな毛並み。特に被毛の美しい色合いと手触りの良さはトンキニーズの最大の魅力で「ミンクのよう」と讃えられるほど。
愛嬌たっぷりな行動も愛好家たちが多い理由で、室内でも室外でもお構いなしに遊びたいだけ遊び、気が済むと飼い主に甘え、自分も同じだけの愛情を注ごうとする人懐っこい性格。

🔷アメリカンショートヘア

🔵見た目も性格も完璧!日本でも大人気のアメショー

<特徴>
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性格も見た目もバランスが良いと評されることが多い。
・1620年にメ―フラワー号に乗ってアメリカに上陸したイギリス人入植者が連れてきた猫から始まる。船上では🐭が侵入しないように見張り、上陸すれば農園や住宅で害獣を胎児するワーキング・キャットとして活躍
・1906年に「ドメスティックショートヘア」として登録され、その後「アメリカンショートヘア」として改名。
胴体の大きな縞模様と額にあるM字型の模様、やや縦長で放漫な頬に四角い口元が人気。

🔷シャルトリュー

🔵ブルーコートが美しいフランス生まれの猫

<特徴>
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・起源についてはっきりしたことは不明だが、シリアや地中海淵源の土着猫が500年ほど前に商人によってフランスに持ち込まれたのが始まりとされている。
・ブルーの被毛は美しい色合いに加え、高密度で温かく、水をはじく特性から優秀な毛皮としても取引され、その乱獲により絶滅の危機に瀕したことも。しかし、フランス・ブルターニュに住むレジェ姉妹が生き残っていた数匹を保護し、計画的に数を増やし種の保存に成功。1960年代後半にアメリカにわたり、世界的に知られるように。
がっしりとした重量級のボディに一見華奢な四肢は見た目以上に強靭で、駆け回り、獲物を捕るなど身体能力に優れている。丸い頭部に丸みのあるマズル、極端に先細りになった口元。
おっとりしていて賢く、小さな声で可愛らしく鳴くのも人気のポイント。

<次回>


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