『任意周知の向こう側』を読んで

 何回かに分けて
元銀座のママと元小学校教師がPTA会長になって、ブラックPTAの改革に挑んでみた。
を読んだ感想を書いています。今回は感想の13回目です。

 エニアグラムでは、日本の国民性はタイプ6だと言われています。
 ここでは、タイプ6を通して、PTA改革の話の感想を述べます。

任意周知の向こう側』より

PTAの任意周知(入退会の自由)を考えるとき
まず懸念されるのが
「任意周知すれば、大量に退会者が出てしまう」
ことです。
私たちが目指した
①入会手続きの整備(任意周知)
②会費の現金回収(学校集金の廃止)
③組織改革(役員間の格差是正)
は臨時総会で、②のみ可決され
①と③は否決されました。
そこで私たちは最後の賭けにでます。
臨時総会の結果を知らせる手紙に
以下の任意団体である以上、退会の自由は保障されるので、退会希望者は連絡くださいという意味の文章を添えて配布しました。

()は、えん☆が補足している箇所です。

本当に入退会を周知すれば
退会者が多数発生するのか?
1週間経った結果は
ゼロです。
はい。0です(笑)
あんなにPTAに文句を言っていたのに、
実際に退会の手続きを申し込んで来た人は0だったのです。
正直に言うと、私はこの結果を予想していました。
今回の改革で、いまの多くの日本人が
「文句は言うが、行動する勇気が無い」
という現実をイヤと言うほど見ていたからです。
退会の問合せも個人的にはあったものの
「退会したいが、他の人にバレたくない」という
非常に消極的なものでした。
「いじめが怖い」という理由も
「学校でいじめがある事実を容認している」と同じです。
結論から言うと
日本はまだまだムラ社会で、内部圧力に対応できる
個の力を持った人は少数だという事です。
集団の中から抜けて、リスクと向き合い自由を手に入れるか?
集団の中で、一生文句を言いながら生き続けるか?
選択するのはアナタ自身です。

 日本は、エニアグラムのタイプ6社会です。
 そして、タイプ6は集団主義的な性格タイプです。
 「個の力」で動く人は少数です。

 ですから、問題が起きても個として動けないのです。
 愚痴は言います。不満も言います。たぶん何が問題かも分かっています。

 なのに、
 問題が起きていても集団を変えることができないのです。
 問題が起きていても集団からなかなか抜けられないのです。
 そんなタイプ6社会の問題点が出ている話です。

 これを書いたかたは、
『鉄の女(自称 石原さとみ似w)』を読んで
でも書きましたが、タイプ1の可能性が高いと、私は見ていてます。

 タイプ1のエニアグラムのあだ名は、『改革する人(ドン・リチャード・リソ)』であったりします。
 自分一人でも我が道を行く人です。
 そして、タイプ1の所属するガッツセンターはエネルギーのあるセンターです。

 そんなエネルギーをもってしても、数名の少人数の動きでは、なかなかタイプ6社会の流れを変えられないということが分かります。

 元海上自衛隊の伊藤祐靖さんの言うように、

グータラ5人がいて、ひとりがやる気を出してリーダーシップを発揮しようとすると、「あいつうるさいな。偉そうにしやがって」と思う。
ところが3人が「やるべきだ」と言い出すと、残りは「もちろんです!」と言うようになる。

 そういう問題がタイプ6日本社会にはあります。その意見が「正しい」か「正しくないか」では無くて、「多数」か「少数」かで、行動を決めてしまいます。

 タイプ6日本社会がかかえる問題が、このPTA改革の中にも見ることができます。

※ 過去の感想は、ハッシュタグ「#ブラックPTA感想」にまとめています。


 明日からは、伊藤祐靖さんの言葉を引用しながら数回文章を書いていきます。

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