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子宮卵巣摘出記録3~術翌日~

何だかんだで
一番辛かった一夜が明け。


朝になって、
まず一口水を飲ませてもらったときに、


うわぁ。水が飲める。


と、感動しました。
(夕べはつばを飲みこんで吐いたのに)


現在の医療の方針は、
早期離床
なのだそうで、


術翌日から、「歩け」と言われます。
(とはいえ術翌日は、自力で立って、自力でトイレいければノルマ完了)


で。


個人的に、

術翌日から、

歩く気満々でした。


というのも。

なんで私が、

「開腹手術じゃなくて、腹腔鏡手術がいいな~」

と思っていたかというと、


創が小さいから、体の負担がその分軽く、回復も早い

のはもちろんなのですが、


一番いやだったの、

腸の癒着による、腸閉塞だったのです。

(創は、くっついて治ろうとするのですが、
その時にたまたま腸管が来ると、うっかりくっついてしまう)
(開腹手術の90%で癒着が起こるとか)

動いているもの同士はくっつかないので、
なるべく腸を動かすために、
術後は早めに歩かせる

と知り、

術後はなるべく早く歩くぞ!


と、入院前から意気込んでおりました。


「術後なるべく早く歩かせたい」主治医と
「術後なるべく早く歩きたい」患者との

完璧なる目標の一致



なんでそんなに腸の癒着が嫌だったかというと。


下腹部って、本来、

小腸と大腸のスペースなのですよ。

彼らの主戦場だし、
彼らが主役なのです。
(彼らって言っているけど、彼女らかもしれない)
(無性別三人称がないの不便だな)


にもかかわらず、

本来の自分たちのスペースを、

子宮先輩(および卵巣先輩)が
めたくそ占拠していたわけで、

気の毒なことに、
上の方のせっまいスペースにぎゅうぎゅうに押し込められ、
非常に肩身の狭い思いをしていた彼らが、


一足先に、体内からご卒業あそばした
子宮先輩(および卵巣先輩)のおかげで、


やっと、
本来の自分達の持ち場に戻ることができ、
ここからのびのび、本領発揮できるシーズンが来たというのに、


創に癒着しちゃって、
形が歪んで、
本来の働きが発揮できなくなったとしたら、


かわいそうじゃん。


3年生と2年生が卒業し、
やっとここから俺たちの時代…!!!
って喜んでいる1年生達には、


今まで苦しい思いを(多分、数年の長きに渡って)強いてしまった分、

もう、苦しい思いをさせたくなかったんですよねー。


私が歩くだけで、
小腸さんと大腸さんが癒着せずに本来の姿でいられるなら、
いくらでも協力しますよ。

「歩くぞ!」という気合を込めて、入院前に購入した入院用のシューズ。
軽くて、脱ぎ履きしやすくて、かかとがあり、靴裏には適度な摩擦があり、歩きやすかったです。
入院生活の戦友。


というわけで、
術翌日から
がんばって歩いておりました。


(続く)

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