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ジャン=リュック・ゴダールを一映画好きとして追悼する

 ゴダールが亡くなったと聞いてから、丸2日経ったのか。聞いた時からずっとこのことばかり考えている。映画のように自らの結末を決めてしまったことに非常に衝撃を受けている。ゴダールは今までにない斬新な手法を取ったというより、ものすごく映画を愛していて、膨大な数の映画を観ていて、自然にカメラを回して撮ったというところが原点のようだ。ヌーヴェル・バーグと呼ばれるが、映画には古典へのオマージュが散りばめられている。今日は、以前古本市で買ったリュミエールの蓮實重彦によるインタビュー記事や、『軽蔑』『気狂いピエロ』のDVDを再見していた。 

 私は、アンナ・カリーナが大好きで、『気狂いピエロ』の中のワンシーンからアイコンに使わせていただいているくらいなのだが、アンナ・カリーナが永遠に輝いているのは、ゴダールの映画の中なのである。アンナ・カリーナが、ジャン=ポール・ベルモンドが逝去し、そしてついにゴダールが…。寂しい。この寂しさは収まるどころか、じわじわと心の中に広がっていく。

 ミニシアター、名画座と呼ばれる映画館が閉館していく中で、都営新宿線菊川駅近くに映画館がオープンし、偶然にもゴダール特集が組まれていたとは、驚きだ。一つの時代が終わったかのように思ったが、見直され、街中で映画を観る人が増えてくれればいいなと思う。私も早速行きたいと思っている。

 

 

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