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●良い事づくし

5時半に目覚めて、暗い部屋を見まわすと、ふすまの隙間から明かりが見えた。えっ!おねえさん、もう起きてるの?今朝こそ私が朝食の用意をしなくては、と夕べは早めに床についたのに。寝間着のまま大急ぎで、ふすまを開けると、なあんだ、台所の明かりではなく、外の朝の光が窓を通して、ホールも台所も明るくなっていただけだった。姉はやっぱり熱のために、起きられなかったんだ。

それで、すぐに湯を沸かすよう、ガスをつける。それから落着いて着がえを始めていたら、姉が2階から下りてきた。「あ、おねえさん、今日くらい寝ててよ。私がやるつもりだから」と言ったのに、「熱は平熱に下がってた。平気よ、夕べのスープがたくさん残ってるし、することないから、大丈夫」と、いつも通りの手順で、新聞を取りに行ったり、茶わんを並べたりし始めたので、私もいつも通り、パソコンに向かうことにした。

姉の朝食は6時半、私は大てい7時半と決めている。で、私が朝食にかかる頃には、姉は畑作業の身なりに着がえ始めた。「おねえさん、今日はまだ静かにしてて。疲れのために熱が出たんでしょ。休んでいてよ」
と止めたけれど、こういう時、補聴器はつけていないことを良いことに、聞こえないふり?して、さっさと庭へ出て、畑仕事にかかっている。もうじきナス、トマト、キュウリなどの苗を買いに、長男の車で出かける約束をしているので、畑土を何度も掘り返したり、ならしたりしたいのだ。

私は「経鼻内視鏡検査」の前に、長房診療所での初めての「診察と採血」に行くことになっている。16日の午後に検査ができるが、そのためには、10日か11日の午前中の採血が、ギリギリだと言われている。バスでの行き方と、電動自転車の行き方をTELで聞いて、バスは2度の乗り換えに時間がかかりそうで、自転車にした。

初めて行ってみて、30分少々なのだが、遠く思えた。小さな診療所だが、受付け、問診、診察、採血もすべてが親切丁寧で、安心できてよかった。  女先生自身も「経鼻でないとダメなの」とのこと。以前私が受けた共立診療所での、検査の時の先生の名前もご存じだった。来週火曜日の検査注意点を伺って、帰途についた。

川沿いのサクラ並木がそれは見事で、満開状態。自転車で走るのも、目の保養になる。いつもはその川の両岸に綱が何十本もはられて、鯉のぼりが何百とはためき、風に揺らいでる川なので、遠くまで見わたしてみたが、その時期はもう少し先なのか、コロナで休止となったままなのか、見えるのはサクラ一色の両岸だった。


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