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スペイン バレンシア -Valencia-

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過去、日本の生活をリセットし、スペイン バレンシアにて長期語学留学、数年暮らしたバレンシアの街での暮らしやお祭りを風景写真と共に書いたまとめ
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春祭り -Feria andaluza en Valencia-

桜の花が散り、葉桜となる4月の終わり頃… 以前、暮らしていたバレンシアで4月末から5月初旬の約10日間ほど開催されていた"Feria Andaluza de Valencia"というお祭りのお話。スペインには、桜の木なんてなかったけどね… 何でアンダルシア?と思ったが、バレンシア地域の アンダルシア文化団体連盟(FECACV)という団体が主催するお祭りだった。 他の地方と連携し、国内文化を紹介したりするみたいなものかと。 このお祭りはまぁまぁ長く続いていて、2024年

オレンジの薪で炊き上げるパエリア

4月でも、陽射しは"夏来たか?"と思わせる日も増える、スペイン地中海沿いの街、パエリア発祥の地 "バレンシア"。 皆集まるならパエリア作るか? そんな、おもてなしをして貰ったことも。(本来の発音はパエーリャ、パエージャ。) ある年の4月中旬、セマナサンタ(聖週間)、そしてパスクア(復活祭)が終わった次の週の日曜日の話。 スペインのフィエスタ 祝祭日 -fiesta- "薪パエリア作るから来〜へん? " 友人からのお誘いで向かった場所は、バレンシアの中心から北西に電車で

花の香りに包まれたビルヘン広場 -Plaza de la Virgen-

ぐずついた天気で迎えた火祭り最終日から一夜明けた翌日のバレンシアの空は、 陽射し全開のバレンシアらしい青空だった。 火祭りは終えたがビルヘン広場(Plaza de la Virgen)には、伝統行事の献花によって花のマントを纏ったデサンパラドスの像と各ファジャの組合からの献花が綺麗に残され、数日見ることができると知っていた。 昼過ぎ、花で飾られたビルヘン広場を見た後、チャイナタウンで昼ご飯を食べて、買い出し予定だった。スペインの昼食時間は14時ごろである。 長い火祭りが終わ

春の到来... バレンシアの火祭りを彩る人たち -Las Fallas-

この年の3月中旬、春はどこか寄り道でもしていらっしゃるのか… ? 昼間はアウターはいらない日もあったりしたが、夜はまだ寒かった。暮らし始めた頃は天気の良い日も多く、雨は降っても直ぐ止むといった感じだったが、3年目のこの年ぐらいからか、気候変動による? 雨の降る日が増えた気がしていた。 お願いしますよ、いつものアレ… 晴天のバレンシアの空… そんな気持ちでバレンシアでの3回目の"ラス ファジャス”の最終章のお話。 バレンシアの火祭り ラス ファジャス -Las Falla

春の訪れを待つ... スペイン バレンシアのお祭り -Las Fallas-

毎年3月初旬、春の訪れを待つ時期になると、過去に暮らしていたスペイン東部の地中海沿いにある街、バレンシアのお祭りが恋しくなる。 2月の最終日曜日、バレンシアの旧市街の北側にある、中世の城壁の名残である セラーノスの塔(Torres de Serranos)にて、ラス ファジャス(火祭り)の開会宣言"クリダ(Crida)"が行われる。 火祭りの時期になると子供たちがボンベタス(Bombetas)と呼ばれる癇癪玉や、 ペタルドス(Petardos)と呼ばれる爆竹やらでよく遊び出

地中海沿岸にある街 "バレンシアと張り子人形"

その当時、わたしはスペイン東部、地中海に面したバレンシア(Valencia)の中心街周辺に住んでいた。すでに四十半ばを過ぎていたが、スペイン学生ビザ(NIE)にて語学学校でスペイン語を学び、平凡な日々を大切にしつつ暮らしていた 。 一度、日本から出て海外に住もうとスペイン行きを決意した後、リアルに自分の目で見る、生活する場所として選んだのがバレンシアだった。 視野を広げておきたかったおじさん。セニョールといえば聞こえはいい… 気候は温暖、ビーチもあり、物価もそれほど高くはな