一般社団法人えんがおの、謝金に対する考え方
【R4年3月追記】謝金規定について、こちらでまとめさせていただきます。
料金の理由などは以下の文章をお読みいただきまして、ご理解頂けますと幸いです。
上記を基準として、応相談。
※時期や状況に応じて変動あり。
初めまして。一般社団法人えんがお代表理事の濱野将行です。
この度は、当法人の講演・視察依頼のページを見ていただいてありがとうございます。
ここでは、一般社団法人えんがおに講演・視察依頼を検討していただける方向けに、私たちの「謝金」に対する考えを書かせてください。
平成27年、私が25歳の時に、地域の高齢者の孤立という現実が許せなくて、いろんな人の力をお借りしてこの一般社団法人えんがおを設立しました。
それから、迷いながらも、みんなに助けられて走ってきました。
その中で、本当にたくさんの講演会や視察の声をいただき「僕なんかに伝えられることが、、、」なんて思いながらも、一つ一つ向き合ってきました。いまは、月10件前後の依頼があり、スタッフと話し合いながら対応させていただいております。
講演の後に「話を聞いてやる気が出て、動き始めました!」という声をいただけたり「地域の人たちに聞かせたいです!うちの地域でもぜひ!」と、行政関係の職員さんが自分の地域に呼び込もうとしてくれたりして、とても嬉しい気持ちになります。
同時に、伝えていくことの大切さ、自分たちの役割を実感し、いただいた講演や視察には全力で向き合うことを大切にしてきました。
一方で、ほんの一部ではありますが【年に数回視察に行かなきゃいけないから、どこかいけそうなところ、、、】のような熱量での依頼もあり、受けた後に後悔してしまった経験があります。
その場合は【なんとなく見て、話聞いて帰ります。】みたいな感じで、どれだけ一生懸命話しても、その後の地域で生きることのない感覚があります。僕の力不足も大きいのですが、どうしても、そういった視察対応・講演会は、疲労度が大きいです。
例えお金をもらえたとしても、この時間おじいちゃんおばあちゃんのために使いたかったなあ、と思ってしまいます。
「とりあえず話聞きたい!」と飛び込みで来てくださる方・連絡くださる方なども、根本的にはとても有難いのですが、「話して終わり」になってしまう悲しさを感じたことも少なくはありません。
少し痛烈ですが、分かりやすくて共感が集まってる「東洋経済オンライン」さんのこちらの記事「地方を滅ぼす視察病という深刻な病気」も、参考に貼らせてください。
https://toyokeizai.net/articles/-/251376
逆に、例え地域の人がまだ必要性を実感していなくて、熱量が低かったとしても、担当の方や職員さんが「この地域を盛り上げるには、まず必要性に気づいて欲しいんです。熱量をあげるために、えんがおさんにお願いしたいんですが、、、。」みたいな感じで、意思が伝わると、こちらもすごくやりやすくて、聞く人や来る人がそこまで求めてなくても、こういった活動の必要性に気付いてもらえるような話ができる気がします。
つまりは、自分が呼ばれたり、業務の時間を割いて話をしたり、視察に来ていただいた時に、その後に「他の地域での何かにつながるのか」というところを重視したいんです。
そういった経験を重ねてきて、私たちが考えた線引きが、冒頭の料金設定になります。
決して安くないですよね。
理由は二つです。
①資料作成の時間、交通の時間、話す時間、などを鑑みて、赤字にならない基準の価格。
②これくらいの予算を組んででも話を聞きたい、と思ってくださる方には講演や視察受け入れを、それ以外の時間を目の前の人を笑顔にする業務に。
「応相談」というのは、実際にはこの価格以下で対応することもたくさんあるので、そこはもう、担当の方とお話をして、必要だと思ったら受けます。
ただ、基本大人の方からは無料では受けないことにしています。
順番が前後しますが、①に関しても、私たちはこの仕事を「ビジネスとして成り立たせて、他地域に広がるモデルにする」ことを重視しています。
だから、何を何時間やるには、どのくらいのお金が必要なのか。という現実に、日々真剣に向き合っています。
「赤字にならない基準の価格」と書きましたが、実際に資料作成などの時間・移動にかかる時間の人件費などを本気で計算すると、県内でも5万くらいもらって初めて「仕事」として時間を使えます。
他の方の弊害にならないために、参考までに。
また、福祉特有のあるあるだと思うのですが(嫌われてでも伝えていきたいなと思っています)、「1時間の講演で1時間分の謝金。だけど1時間かかる打ち合わせを2回やる。」みたいなやり方だと、実は団体側は3時間以上の人件費が失われています。この2時間を泣き寝入りするのが当たり前になってしまうと、福祉は発展していかない、というのが私たちの考えです。生意気ですみません🙏
ちなみにですが、本来のお金の価値基準は「労力」ではなく「社会的価値がどのくらいあるか」だと思うので、厳密にはまた違う話になると思います。
誰かが講演で話す時に、時間は1時間だとしても、その話の価値はその人が試行錯誤してきた数年間なので。
私たちが、この仕事でしっかりと目の前の人を笑顔にして、継続していき、社会に広めるために、私たちなりに真剣にお金や時間という問題に向き合った答えのうちの一つです。
お気を悪くされた方がいましたら、申し訳ありません。
とはいえ、参考ですので、金額に関係なく一度連絡をいただけましたら嬉しいです。
私たちの取り組みに興味を持ってくださってありがとうございます。
最後になりますが、今社会で起きている様々な社会課題。子供の貧困・環境問題・介護殺人・犯罪・いじめetc。そのほぼ全てが、私は人との繋がりが希薄なことから生まれていると思っています。でも、昔に戻せるわけじゃないし、それが正しいとも思わない。
だから、今の時代にあった、人とのつながりの作り方、地域のあり方を考えていきたくて、そのことを仕事にしていきたいと、本気で思っています。
以上、少し長くなりましたが、一般社団法人えんがおの「謝金」に対する考え方でした。
お読みいただいた方、ありがとうございます。
また、講演・視察を検討してくださっている方、本当に光栄です。ありがとうございます。
私たちの活動に興味を持ってくださる皆様にお会いできます日を、勝手ながら楽しみにしております。
一般社団法人えんがお
代表理事 濱野将行
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